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「私はネットで乱を起こしたわけじゃないですよ」

加藤紘一氏× 津田大介氏対談 SNSは日本の政治を動かすか?【その1】

  • 加藤 紘一

  • 津田 大介

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2012年5月21日(月)

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 世界各地で革命を起こすほど大きな力を持ち始めたツイッターやフェイスブック。日本の政治家の間でも、ツイッターなどのSNSを積極的に使う政治家が増えている。
 果たしてツイッターやフェイスブックは日本でも政治を動かすほどの力を持ち得るのか?
 2000年の「加藤の乱」当時、ネットを見て決断したなどと言われ、インターネットを活用する政治家といわれる衆議院議員の加藤紘一氏と、ツイッターで20万人以上のフォロワーを抱え、ツイッター始めSNSに精通する津田大介氏。このシリーズでは、お二人に「ネットは日本の政治を動かすか?」について語っていただく。
 1回目の今回は、「加藤の乱」と“ネットの人々”について。乱から10年余りを経て、加藤氏が当時の“真相”を語った。

津田 大介(つだ・だいすけ)氏
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。1973年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。関西大学総合情報学部特任教授。早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース非常勤講師。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。IT・ネットサービスやネットカルチャー、ネットジャーナリズム、著作権問題、コンテンツビジネス論などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に『Twitter社会論』、『情報の呼吸法』など。近著に『動員の革命』。2011年9月より週刊メールマガジン「津田大介の『メディアの現場』」の配信を開始。(写真:陶山 勉、以下同)

津田:今日はどうぞよろしくお願いします。加藤紘一さんとネットというと、真っ先に思い浮かぶのは「加藤の乱」です。2000年の衆議院本会議で、野党が森内閣不信任決議案を提出しようとした。そのときに加藤さんは野党に同調して、実際に、山崎拓さんと一緒に本会議を欠席しました。

 あの頃、加藤さんの決意を後押ししたのはインターネットだったんじゃないか、という見方がありました。ネットで加藤さんを支持する声は強かったし、あの出来事の後、ネットを使ってオフ会のようなこともされていた。すでに何度も質問されてきたと思うのですが、当時の加藤さんの行動とインターネットの関係について、あらためて教えてください。

加藤:あの加藤の乱以降、何度も新聞や雑誌から取材がありました。当時、メディアの人たちが「ネットと現実を結びつけて行動したのは加藤さんが初めてです」などと言うんだけど、それは誤解なんですよ。

 私はパソコンとかインターネットにそれなりの興味がありました。1995年から1998年まで自民党の幹事長をやっていてやたらと忙しかったので、幹事長を終わったときに、これで開放されたと。そこでネットなるものをいじってみようと思ったわけです。

津田:その頃はネットという新しいメディアの勃興期ですから、加藤さんがホームページを開設したのは相当早かったんですね。ネットに興味を持った最初のきっかけを覚えていらっしゃいますか?

加藤 紘一(かとう・こういち)氏
衆議院議員。自由民主党元幹事長。1939年6月山形県鶴岡市生まれ。64年に東京大学法学部を卒業後、外務省入省。71年、外務省を退官し、72年の総選挙で初当選。84年に防衛庁長官。小泉純一郎氏、山崎拓氏とYKKを結成。94年党政調会長として村山・自社さ連立政権を支え、95年に幹事長。2000年末には野党の内閣不信任案に同調する構えを見せたが頓挫し「加藤の乱」と呼ばれた。

加藤:単純に好奇心ですね。若い学生たちがえらく熱中しているからどんなものなんだろうと。それでパソコンを買っていじっているうちに、ホームページを作ろうということになったんです。当初は自己紹介と、月に1~2回何か記事を更新した程度でしたが、やってみても特に面白くなくてね。

津田:すぐに大きな反応があるわけじゃありませんからね。

加藤:そうね。1日に2~3本ネットに投稿があったんですが、よく見ると同じ人が投稿していて(笑)。その程度の反応だったので、当初は面白味がわからなかったんです。

 加藤の乱のときには、もみくちゃになっていて、ネットを見る時間もなかった。秘書によると、渦中には1日に10万アクセスという異常な世界になったそうなんだけど、それも後で知ったんですよね。

コメント2件コメント/レビュー

ネットの「匿名性」は「政治」にそぐわないという意見にはやや反論がある。匿名性は個人攻撃を避け,情報を発信する手段である。これはいわば「天」の「言わしむ」るところだ。もちろん,一人の意見で人が動くことはなかろう。しかし,多くの「匿名の声」が純粋な民意の一面を表している。これを無視して政治を行うのは民主主義の本来の意味を損ねると考える。しかし,同時に匿名性の「無責任性」はその意見を重用しようと考えるものには「毒」以外の何物でもない。加藤さんはこの「毒」をある意味では「くらって」しまったのだろう。しかし,ネットの匿名の意見から「純粋な民意」をいかに汲み取るか。これをあきらめないでほしい。衆愚政治を恐れるから民主主義はだめだと極論するのは時代遅れであるように,「民の声」が「天の声」を映すものである以上,政治家は我慢強くネットの声を聴き,その中から「真の民の声」を読み取るスキルと方法論を導きだす義務がある。そこに民衆の声がある以上,民衆の声を聴き続ける義務があるのだから。これからも愚直に行脚してください。もう「おわび」ではないにしても。(2012/05/23)

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ネットの「匿名性」は「政治」にそぐわないという意見にはやや反論がある。匿名性は個人攻撃を避け,情報を発信する手段である。これはいわば「天」の「言わしむ」るところだ。もちろん,一人の意見で人が動くことはなかろう。しかし,多くの「匿名の声」が純粋な民意の一面を表している。これを無視して政治を行うのは民主主義の本来の意味を損ねると考える。しかし,同時に匿名性の「無責任性」はその意見を重用しようと考えるものには「毒」以外の何物でもない。加藤さんはこの「毒」をある意味では「くらって」しまったのだろう。しかし,ネットの匿名の意見から「純粋な民意」をいかに汲み取るか。これをあきらめないでほしい。衆愚政治を恐れるから民主主義はだめだと極論するのは時代遅れであるように,「民の声」が「天の声」を映すものである以上,政治家は我慢強くネットの声を聴き,その中から「真の民の声」を読み取るスキルと方法論を導きだす義務がある。そこに民衆の声がある以上,民衆の声を聴き続ける義務があるのだから。これからも愚直に行脚してください。もう「おわび」ではないにしても。(2012/05/23)

使い方も知っているけれどあえて使わない、という人と、使い方を知らない人とでは、できる仕事の幅が違う。ただし突き詰めて言えば大事なのは結果である。政治家であっても我々のような会社員であっても、結果を出すことが大事であり、結果が出せないのに最新ツールの使い方だけ精通していてもしかたがない。逆に言えば結果が出せていれば、どんな道具を使っていようと関係ないともいえる。最新ツールに習熟しようとすると使い方を理解するために時間を取られてしまうこともあるので、いい先生を見つけることも大事ではないかと思う。いかにして短時間で大事な部分だけを理解するかがカギになるのだろう。政治家であれば“注目を集める”ことも重要な要素となりえる。そういう意味では他の政治家よりも先に目をつけたという点は評価できる点ではないかと思う。逆にネットもメールも使いこなせる知識を持ちながら、あえて手書きのFAXを送るというような戦略が取れるような人こそが“有能な人”なのかもしれない。(2012/05/22)

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