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「血の滴るような現場感覚がなければ有権者とは語り合えない」

加藤紘一氏×津田大介氏対談 SNSは日本の政治を動かすか?【最終回】

  • 加藤 紘一

  • 津田 大介

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2012年6月12日(火)

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 前回は、ネットの匿名性と、日本の言論の自由について、加藤紘一氏と津田大介氏に語ってもらった。「ニコ動」などのネットの番組で自由に主張したら、と言う津田氏に対して、加藤氏は「この国は自由じゃない」「日本人は全員が同じ発想とか、同じ考えにならないと不安なんです」と反論した。
 異色対談シリーズ最終回となる今回は、政治家はネットで有権者の声を本当に聞くことができるのかについて。「ネットの大きな利点は、その問題点を洗い出したり、気づきやすい環境になった」ことだと言う津田氏だが、加藤氏は「血の滴るような現場の感覚を持っていないと、対等に言葉のやりとりができない」と語る。
 「2カ月選挙区を空けると、もう不安でしょうがない」と語る加藤氏と、SNSを駆使して自在に情報の受発信をする津田氏。保守政治家の真骨頂とは何か、SNSの実力はどこまであるのか、既存メディアの問題点と、新しい政治メディアが果たすべき役割について大いに語る。


(【その1】「私はネットで乱を起こしたわけじゃないですよ」から読む)
(【その2】「他人を中傷するのは国にも自分にも自信がないから」から読む)

津田:ネットと政治というテーマに関して、加藤さんにぜひお聞きしたいのは、インターネットを利用した公示期間中の選挙活動を解禁するかどうかという点です。現在の公職選挙法では、制限公示期間中に立候補者はインターネットで情報を発信することはできません。つまり選挙期間中は、ブログも書けないし、ツイッターもできない。加藤さんは、こうしたネット選挙の解禁についてどういう考えをお持ちですか?

“ネット選挙”は解禁すべきか

加藤 紘一(かとう・こういち)氏
衆議院議員。自由民主党元幹事長。1939年6月山形県鶴岡市生まれ。64年に東京大学法学部を卒業後、外務省入省。71年、外務省を退官し、72年の総選挙で初当選。84年に防衛庁長官。小泉純一郎氏、山崎拓氏とYKKを結成。94年党政調会長として村山・自社さ連立政権を支え、95年に幹事長。2000年末には野党の内閣不信任案に同調する構えを見せたが頓挫し「加藤の乱」と呼ばれた。
(写真:陶山 勉、以下同)

加藤:自由にしていいんじゃないかと思いますよ。僕も公示日のデッドラインの2時間前まで、必死に文章を書いていたことが何回もあります。選挙期間中にホームページを更新してはいけない理由として何があるか…。ああそうか、競争相手をネット上でめちゃくちゃにやっつけてしまうような事態は起こるかもしれないね。

津田:ネット上で、対立候補を中傷するような情報が出まわる危険性ですね。でも、リアルな世界でも匿名の中傷ビラが流れることはありますし、むしろネットの方が出処は突き止めやすいんです。

加藤:たいてい分かるんですか?

津田:分かると思いますし、自民党の世耕弘成さんは、選挙期間にネガティブな情報を立候補者側が見つけたら、すぐに削除できるような措置を取れるような解決策を提案していますね。

加藤:しょせんいつかは自由になるんでしょうね。

津田:いつなのかはまだ分からないですけど、方向としては、ネット選挙解禁は止められないと?

加藤:そう思います。ただ、ネットでの情報は、いろいろな広がり方や伝わり方があるでしょう。われわれ発信者側が自分の意見を広めることもできるけど、それ以上に、ネットユーザーの間で情報交換して勝手に盛り上がることもできる。あるいは、政治家と有権者の間で意見交換がリアルに近い形でできたりもする。

 中国では「我爸是李剛」という言葉が流行語になった事件がありました。これは“うちのおやじの名前は李剛だ”という意味です。

 ある地方大学でドラ息子が構内で車を飲酒運転して女子学生をひき殺した。その場で学生や公安警察に囲まれた彼が言ったのが「我爸是李剛」という言葉です。この父親の李剛は、その地区の公安警察の上層部だった。そう言われて、警察官はひるんだんですよ。

 このニュースは中国のネット上に瞬時に広がっていきました。ネットユーザーからの非難が殺到したんですね。こういう政治報道的な役割もネットが果たすようになってきましたね。

コメント1件コメント/レビュー

テレビのネット機能搭載機種が増えつつあるが、この機能がネットの敷居を下げ、ネットへ繋がる人達が増えると言われている。私個人としても“お年寄りこそネットを使うメリットが大きい”と考えているし、今までネットに繋げられなかった人たちがネットに繋がって意見を交換し出せば、もっとネットの世界は広く面白くなっていくだろう。そうして多くの国民がネットを活用することがもっと“当たり前”になれば、おのずと政治のネット制限も開放に向かうと思う。色々な制限があるから出来ない、では無く、その制限内で出来る事を探し出し、活動する事で、その制限を“中から溶かす”事もできるのではないか。色々と考えさせられる興味深い内容だった。(2012/06/12)

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テレビのネット機能搭載機種が増えつつあるが、この機能がネットの敷居を下げ、ネットへ繋がる人達が増えると言われている。私個人としても“お年寄りこそネットを使うメリットが大きい”と考えているし、今までネットに繋げられなかった人たちがネットに繋がって意見を交換し出せば、もっとネットの世界は広く面白くなっていくだろう。そうして多くの国民がネットを活用することがもっと“当たり前”になれば、おのずと政治のネット制限も開放に向かうと思う。色々な制限があるから出来ない、では無く、その制限内で出来る事を探し出し、活動する事で、その制限を“中から溶かす”事もできるのではないか。色々と考えさせられる興味深い内容だった。(2012/06/12)

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