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小林製薬はなぜアイデア新商品を生み出せるのか

小林豊社長が語る内需の掘り起こし術

2012年6月12日(火)

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 前期に最高益を叩き出した企業の3社に2社は、国内売上高比率90%以上の「内需型企業」だった――。人口減やデフレに苦しむ日本。企業の中には、新興国に進出して成長機会を探るところも多い。だが、国内を主戦場にしながら、しっかりと稼ぐしたたかな企業もたくさんあるのだ。

 かゆいところに手が届くようなアイデア新商品を次々と世に送り出す小林製薬もそんな1社だ。2012年3月期は、東日本大震災で仙台工場が被災するなど、販売面だけでなく製造ラインにも大きな支障が出た。それでも、売上高は1312億円(前の期比0.3%増)で、経常利益は201億円(同15.3%増)と増収増益を達成。営業利益、経常利益、純利益でそれぞれ過去最高だった2011年3月期を更新した。純利益は14期連続の増益を達成。「内需低迷」などどこ吹く風と言わんばかりに快進撃を続ける。同社の小林豊社長が、内需を掘り起こす術を語った。

(日経ビジネス6月11日号「今こそ日本で稼ぐ 最高益の3社に2社は“内弁慶”」も併せてお読みください)

 5年前に、自分が欲しいと思っていたものを思い出してみてください。そして今、自分が欲しいと思っているものは全く同じでしょうか。恐らく違うでしょう。時が経つにつれ、技術の発展もありますし、求めるモノやサービスは変わっていきます。少子高齢化や人口減少という内需減少の要因がいろいろと語られますが、まだまだ掘り起こしていない需要はたくさんあります。いかにライバルよりも早く、その需要に気づいて製品化していくか。それが当社の成長の源泉となっています。

傷跡を目立たなくする「アットノン」がヒット

1945年5月兵庫県生まれ、67歳。68年甲南大学文学部卒業後、小林製薬に入社。取締役、海外事業部長、商事事業本部長、常務、専務、副社長などを経て、2004年に兄の小林一雅氏(現会長)の跡を継いで社長に就任。
(写真:山田 哲也、以下同)

 前期が好調だったのは、震災後の節電特需もありました。ただ、私は潜在需要の掘り起こしによるヒットに注目します。

 例えば、医薬品の「アットノン」という新製品の売り上げが好調でした。傷跡を目立たなくする薬で、マーケティング担当の女性社員の発想から生まれた製品です。これまで、医療用医薬品としては存在していました。ですが、OTC(一般用医薬品)として、傷跡を目立たなくする効能をうたった製品は初めてです。「あったらいいなをカタチにする」という当社のスローガンを地で行くような製品です。潜在需要を掘り出して、製品化して市場に出す。これが当社の強みですから。

 経営するうえで重要視している指標が、売上高に占める新製品比率です。企業にとって既存品だけで成長できるほど甘い時代ではありません。既存品を前年並みのレベルか、もしくは数%のマイナスに留めて、新製品でカバーするだけでなく、新たな収益も生み出していかなければいけません。

コメント2件コメント/レビュー

既存商品よりも『ちょっと気の利いた』商品は日本では成功しても海外では上手くいかないのか。日本は国内市場がそこそこの規模を持っているため、敢えて国外市場に『打って出る』リスクを避ける会社が少なくない様だ。資源の殆どを国外に頼る日本は内需だけでは健康的な成長は出来ない。企業にとって重要な事は『生存し続ける事』ではあるが、多くの企業が記録的な赤字決算をする環境にあって、世界相手に成長を続ける企業の進出に多いに期待したい。日本の会社は『内弁慶』では困るのです。(2012/06/12)

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「小林製薬はなぜアイデア新商品を生み出せるのか」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

既存商品よりも『ちょっと気の利いた』商品は日本では成功しても海外では上手くいかないのか。日本は国内市場がそこそこの規模を持っているため、敢えて国外市場に『打って出る』リスクを避ける会社が少なくない様だ。資源の殆どを国外に頼る日本は内需だけでは健康的な成長は出来ない。企業にとって重要な事は『生存し続ける事』ではあるが、多くの企業が記録的な赤字決算をする環境にあって、世界相手に成長を続ける企業の進出に多いに期待したい。日本の会社は『内弁慶』では困るのです。(2012/06/12)

こんなのがあったらいいな商品や小さな池の大きな魚を狙うのはよいとしても、CMのやり方が気になります。消費者の不安をあおって薬品を買わせるような印象があります。効能を大きく宣伝することで売り上げを伸ばす戦略も納得しました。店頭で成分を見ると従来からある薬品と変わっていない、効能の書き方を変えて新商品として売っている品がありますね。(2012/06/12)

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