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行列ができるリソー教育の「200万円託児所」

逆風なのに26年連続増収の学習塾

2012年6月15日(金)

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 前期に最高益を叩き出した企業の3社に2社は、国内売上高比率90%以上の「内需型企業」だった――。人口減やデフレに苦しむ日本。企業の中には、新興国に進出して成長機会を探るところも多い。だが、国内を主戦場にしながら、しっかりと稼ぐしたたかな企業もたくさんある。

 2012年2月期まで26年連続で増収を続けるリソー教育。首都圏を中心に、個別指導の学習塾「TOMAS(トーマス)」を展開している。塾業界のライバルには、少子化のあおりを受けて減益が続く企業が少なくない。なぜ、リソーは逆風下でも好調を持続できるのか。岩佐実次会長がその秘訣を語った。

(日経ビジネス6月11日号「今こそ日本で稼ぐ 最高益の3社に2社は“内弁慶”」も併せてお読みください)

 塾産業は確かに少子化の影響を受けています。M&A(合併・買収)で大きくなるところもありますが、M&Aのメリットは薄い業界だと私は感じています。指導や運営のノウハウを複数の教室で共有できるメリットはありますが、一般企業のように、仕入れや売り先を共通化してスケールメリットを活かせるわけではありません。地域に密着して生徒を集め、満足度の高いサービスを提供しなければいけません。

 学習塾はサービス業です。この考えを持っていないところが少なくありません。大きな教室で1人の教師がたくさんの生徒を受け持つ。塾の経営としては効率的ですが、それが顧客である生徒や授業料を支払うご家庭の満足につながっているかというと、むしろ逆ではないでしょうか。

徹底した数値管理で「どんぶり勘定」を排除

岩佐 実次(いわさ・みつぐ)
1949年5月滋賀県生まれ、63歳。早稲田大学第一文学部心理学科卒業後、新日本教材などの教育事業を手掛ける企業を経て、85年に日本教育公社(現リソー教育)を設立。マンツーマンの個別指導を業界に先駆けて導入し、26年連続の増収を達成する。2008年に会長に就任、現在に至る。
(写真:丸毛 透、以下同)

 業界に先駆けて、マンツーマンの個別指導を導入しました。個別指導を謳う学習塾はほかにもありますが、大手で完全にマンツーマンの指導を実施しているのは当社だけだと思います。学習塾の利益率はかなり低い。数%が一般的です。当社は、マンツーマン指導を徹底するため、講師の数も必然的に多くなる。それでも売上高経常利益率は13.7%(2012年2月期実績)になります。

 なぜ、個別指導でも利益率が高いのか。それは、きちんと経営をしているからにほかなりません。学習塾の経営者は、塾講師あがりの方が少なくない。別の業界で働いた経験や、経営のかじ取りをしたことがある人があまりいません。そのため、「どんぶり勘定」な経営が多い。

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「行列ができるリソー教育の「200万円託児所」」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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