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「ザクとうふ」「ズゴックとうふ」を生んだ相模屋の真実

「量産型」にこだわって急成長

2012年10月3日(水)

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 10月2日、ベルサール秋葉原で新製品「ズゴックとうふ」を発表した相模屋食料(以下相模屋)の鳥越淳司社長は、まさしく喜色満面だった。「ザク」も「ズゴック」も、アニメ「機動戦士ガンダム」の人気敵役メカの名前。アニメに出てくるメカを「とうふ」にする企画は、普通ありえない。実現したのは鳥越社長の「ファン魂」ゆえとしか言いようがない。

会場は秋葉原、BGMはすべて「ガンダム」。取材陣にファンが多いのか、鳥越社長の熱さゆえか、記者発表には珍しく拍手が湧いていた
「ズゴックとうふ」の調理例。ズゴックは水陸両用型の兵器だから「鍋用」。劇中の水面から顔を出す様子を再現している

 真面目な経営記事を求めて来られた方には「ガンダム」という単語で読む気を無くされるかもしれないし、「豆腐か、興味ないよ」という方も多いだろうが、ちょっとお待ちを。

 まず、シリーズの第一弾として今年3月28日に発売された「ザクとうふ」について説明しておこう。「機動戦士ガンダム」の人気敵役メカ「ザク」の頭部を模した容器に、機体の色に合わせた枝豆風味の豆腐を入れたこの商品は、発売直後から大ヒット。2か月と1週間で100万個を超え、現在までの累計で140万個を出荷した。各地のスーパーの豆腐売り場に、ザクとうふを探しに中年男性がぞろぞろ訪れたという。

 昨日発表になったズゴックとうふ(正式には「鍋用!ズゴックとうふ」)では「ザクとうふ第二弾、とだけお伝えし、商品名を隠しての受注だったにもかかわらず、32万4000機の予約注文をいただきました」(鳥越社長)と、実績を背景に意気軒昂だ。

 と、初放映の1979年以来膨大なファンを作ってきた「ガンダム関連商品」の中でもとりわけ異色企画の成功例として、話を進めることもできる。

 しかし、ビジネスとして本当に面白いのは、ここに至るまでの相模屋の歴史のほうだ。
 下のグラフをご覧いただきたい。

◆相模屋食糧の業績推移
※決算期は2月。例:2011年=2012年2月期

 2005年から業績が急拡大しているのがお分かりいただけるだろう。2009年には売上高90億円と豆腐業界トップに立ち、2010年には業界初の売上高100億円を突破。2012年2月期の売上高は120億円、設備投資やM&Aで規模の拡大を狙う、今どき珍しい元気のいい企業なのだ。絹ごし、木綿豆腐の生産量は日本一。「ザク」に「ズゴック」といった派手な展開に目を奪われると見誤る。

 同社の成長は、「木綿」「絹」という、もっともベーシックな商品に絞り込んで設備投資を行った結果だ。そのカギになったのが、2005年の「第三工場」の稼働。ここには木綿豆腐の製造にロボットが導入され、従来のラインの“3倍”以上の高効率を誇る。

普通の人、普通の商品では成功できないのか?

 木綿、絹という一見なんの差違も生み出せない「量産品」に、当時の年商以上の投資を行って、「超・量産工場」を作る。そしてこんな決断をしたのは、家族経営の同社に結婚で入社した、それまでは普通の会社員だった鳥越氏。

 本連載では「第三工場」を軸に、相模屋の急成長の背景を紹介したい。
 キーワードは「量産型」だ。

コメント27件コメント/レビュー

ザク豆腐の容器を使って、プリンを作ってみたところ、きれいに作ることができ、子供も喜んでいました。(2012/10/23)

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「「ザクとうふ」「ズゴックとうふ」を生んだ相模屋の真実」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ザク豆腐の容器を使って、プリンを作ってみたところ、きれいに作ることができ、子供も喜んでいました。(2012/10/23)

「豆腐の味はどうでも良く、見た目だけで購入してしまう」って何を今更。見た目のデザインで売る日用品の多い事と、見た目が優先されて淘汰された野菜類の事を考えると、パッケージ(見た目)で売れる事も大事。例えれば見た目良い和菓子に味まで極限を求められますまい。結局人は見た目やイメージから入るのは仕方が無い。次いで中身にも力が入れられるか。しかし、ザク豆腐の枝豆風味?は時期が過ぎても味は変わらぬのか?(2012/10/16)

豆腐の味はどうでも良く、見た目だけで購入してしまう、味音痴な日本人がどんどん増えていると思うと情けなくなります。(2012/10/10)

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