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子供を守れ!国際レベル最下位になった「日本の教育」に犠牲にならぬ方法

陰山英男氏が唱える「子供たちを守る新しい教育」

2012年10月12日(金)

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 日本政策学校代表理事の金野索一です。

 「日本の選択:13の論点」と銘打ち、2012年の日本において国民的議論となっている13の政策テーマを抽出し、そのテーマごとに、ステレオタイプの既成常識に拘らず、客観的なデータ・事実に基づきロジカルな持論を唱えている専門家と対談していきます。

 政策本位の議論を提起するために、一つのテーマごとに日本全体の議論が俯瞰できるよう、対談者の論以外に主要政党や主な有識者の論もマトリックス表に明示します。さらに、読者向けの政策質問シートを用意し、読者自身が持論を整理・明確化し、日本の選択を進められるものとしています。

 今回は【教育】をテーマに陰山英男氏(立命館小学校副校長)と対談を行いました。百マス計算の陰山氏は、これまでの「ゆとり教育」に抗して、PISAの第一回目学力調査での国際順位や中学生の宿題時間がOECD中で最下位であることを指摘し、まず「早寝、早起き、朝御飯」の生活習慣確立により子供たちの夜型化を脱することを唱えています。

 「安定した制度などなく、一定期間過ぎれば、制度は長所より欠陥が目立ってきます。(中略)行き過ぎてきたら修正したらいいのです。」と陰山氏は語っています。教育現場への競争原理の導入を否定せず、日本のナショナルスタンダードを作り、その上で、現場に即したものに対応することも、教育の理念主義を改める一つの形として提起しています。

 対談の中で「テレビを1日2時間見せたら、全授業時間を上回る」「日本の教育はよくも悪くも徳育偏重です。(中略)まずはしつけが大事だと言っている。」と陰山氏は語っています。教育の現場は学校だけではなく、日々の生活の中で子供たちが学んでいるということを改めて見据え、読者自身が「学校って、教育ってどうなの?」と考える機会となれば幸いです。

(協力:渡邊健、土井隆、岩尾建)

理念先行の教育論。国民は実態を正しく認識しているか

金野:まず日本全体の教育の現状、陰山さんの問題意識を聞かせていただければと思います。

陰山英男
大阪府教育委員会委員長/立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校副校長兼任)/文部科学省・中央教育審議会 教育課程部会委員/内閣官房「教育再生会議」 有識者委員
兵庫県生まれ。兵庫県朝来(あさご)町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から反復練習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月尾道市立土堂(つちどう)小学校校長に全国公募により就任。百マス計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピューターの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子供たちの学力向上を実現している。

陰山:一言で言うのであれば、日本の教育というのは、良くも悪くも理念主義です。結果として実際に多く語られていることと現実との間には相当の落差があります。例えば「日本の教育は平等主義で、運動会でも“お手々つないで一等賞”だから悪いんだ」。とよくいわれていますが、そんな学校を見たことがありますか?

金野:いや、ないですね。

陰山:ないでしょう。そんな学校はどこにあったのでしょうか。つまり、特殊な事例があたかも一般的であるという観念主義になってしまっています。みんな順位をつけず、“お手々つないで一等賞”だから悪い、日教組が悪いと言っているわけです。不思議だなと思います。

 こんな事例もあります。日教組は、「5段階相対評価が悪い」と言っていました。その組合が一番強かった大阪が、全国で唯一相対評価のままです。これはどういうことか。つまり、みんなが普通に信じていることは、誤解が多いのです。

 例えば、「日本は国際的に見て思考力が低い、PISA型学力が重要だ」と言われ、その証明としてPISAの国際順位が低いということが言われています。では、お伺いしますが、PISAの第1回目の学力調査で数学1位は一体どこだったと思いますか?

金野:日本ですか。

陰山:そうです。日本です。理科離れが激しいと言われていますが、第1回目の学力調査で科学のリテラシーで日本は2位です。また、日本はPISA型学力が低いと言われていますが、それを考えるとき、第何回目のテストを参考にするのがいいでしょうか。2回目、3回目、4回目と回数を重ねるごとに対策ができますから、1回目が最も素の成績が出ると考えていいでしょう。その重要なテストで日本は理数系で1位、2位だったのに、なぜそういう結果だったか、だれも考えていません。テスト結果はだれでもわかる情報なのに、不思議な現象です。

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「子供を守れ!国際レベル最下位になった「日本の教育」に犠牲にならぬ方法」の著者

金野 索一

金野 索一(こんの・さくいち)

財団法人日本政策学校・代表理事 / 多摩大学経営大学院・客員教授

コロンビア大学大学院国際公共政策大学院修士課程修了。平成維新の会・政策スタッフ、政策学校・一新塾、起業家養成学校アタッカーズ・ビジネススクールの経営、公益財団法人東京コミュニティ財団評議員等を経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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