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19兆円の行政のムダを排除せよ

穂坂邦夫・地方自立政策研究所理事長 インタビュー

2012年10月10日(水)

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財政再建には国と地方の統治機構改革が欠かせないと主張している。

穂坂:日本の行政は巨額のムダを生んでいる。そのムダは国の大きな負担になり、財政再建の足かせになっている。

 ムダを生む大きなものの1つは、国と都道府県、市町村という3層構造の行政間での役割分担の不明確さや、国・自治体と民との役割分担の意識のなさなどだろう。

 国と地方の行政経費(歳出総額)は年間約160兆円にも上っている。その内訳は、国は66兆円、地方は94兆円といったところだが、我々はその中に18兆9000億円のムダがあるとさえ試算している。

 例えば国の役割とは何か。外交、防衛や経済政策、金融政策、社会保障の基本政策などだろう。ところが、国が個人の生活に近い内政的業務まで受け持っているものが少なくない。

 ハローワークなどもその1つ。「広域的運用が必要だから」と言って国が運営しているが、実際にはそんな風に行われていない。本来、求人の掘り起こしや休職者支援などはきめ細かい作業が必要で、都道府県などの現場により近いところがやればいい。そんなことが効率を損ない、ムダを生み出している。

国が地方財政補填の仕組みに問題

都道府県と市町村の間はどうか。さらに、似た事業をそれぞれで行っているが。それと、中央集権がもたらす弊害も詳しく。

穂坂:確かに都道府県と市町村の間は、似たような事業が少なくない。老人クラブ活動助成など高齢者への支援事業、産学交流、土地開発公社、大学などの公開講座支援…。挙げればきりがないが、突き詰めて言えば、都道府県の役割が不明確なせいでもある。

 都道府県は今やもっと広域的な仕事に特化すべきで、それ以外の多くの仕事は市町村に任せていい。警察にしても、都道府県単位では広域化する犯罪に対応しきれなくなっているし、河川の管轄なども国と県で分かれるなど意味がない。これらもより広域的な行政単位ができれば、国がやる必要はない。その意味では道州制に変えた方が良いということになる。

 自治体の構造の問題もあるが、結局は現在の国と地方の財政は、歳入では国と地方が55:45になっているが、歳出では41:59と逆になっている。そのギャップを賄うのが国から地方への、地方交付税交付金や国庫支出金などの支出であり、この構図が中央集権の弊害をもたらしている。

地方は、基本的に必要な行政費(基準財政需要)と収入(基準財政収入)の差額を国から交付税で埋めてもらえる。そのせいで、ムダを減らす意識が甘くなるということか。

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「19兆円の行政のムダを排除せよ」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長