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「これまでの常識は通用しないから、全部捨てました」

サバイバルのキーワードは、ダイバーシティ=多様性と適応力~出口治明編

2012年10月23日(火)

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 日本の生命保険の市場は約40兆円。私がかつて勤めた日本生命保険をはじめ、たくさんの巨大な生保会社が存在します。ライフネット生命保険もその1社に加わりました。

 さて、ここで問題です。

 40兆円市場の国内生命保険業界において、何人の女性経営陣がいるでしょうか? ここでいう経営陣とは常勤の取締役のことです。執行役員は含みません。

 答えは……。たった1人です。

 40兆円市場の日本の生保業界で、経営に参画している女性はたった1人しかいないのです。

 その1人は、どこにいるのか、というと、ライフネット生命保険です。常務取締役の中田華寿子。スターバックスコーヒージャパンでマーケティングのプロとして手腕を発揮してきた中田を私たちは、経営陣に迎えました。彼女が日本の生命保険業界における唯一の女性の常勤取締役です。

生保業界の経営陣は、オジさんやおじいさんばかり

出口治明・ライフネット生命保険社長(写真:丸毛透)

 日本の生命保険業界は数多くの女性の保険外交員の方々による営業努力の上に成り立ってきました。彼女たちの力なしに今の40兆円市場は存在しません。

 ところが、常勤役員には1人の女性もいなかった。

 これは、大問題です。単なる男女の雇用機会均等問題だけではありません。純粋にビジネスとして大問題なのです。

 考えてみてください。

 生命保険には、実は女性がむしろ主人公の商品が多いのです。女性のほうが男性よりも平均寿命が長いのですから、受け取り手の多くは必然的に女性となります。家庭や教育、健康関連に至るまで、女性がお客様の主体となる保険商品は数多くあります。

 ところが、日本の生命保険業界の経営陣には、オジさんやおじいさんしかいない。オジさんやおじいさんたちだけで、女性や、あるいは若い人たちのニーズを汲み取った保険商品を作ることができるでしょうか? 

 顧客重視やマーケティング志向を本当に考えているのならば、企業は、女性をもっともっと経営陣=ボードメンバーに加えるべきです。なぜならば、女性がお客様の半分以上を占めるのですから。

コメント3件コメント/レビュー

確かにそういう一面は、絶対にあるなぁ…と思いながら、読ませていただきました。それと、あくまでも私個人の、偏ったイメージかもしれませんが、日本の中で最も多様性が少ないのが、官僚なのかもしれないな、とちょっと思いました。(2012/10/25)

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「「これまでの常識は通用しないから、全部捨てました」」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かにそういう一面は、絶対にあるなぁ…と思いながら、読ませていただきました。それと、あくまでも私個人の、偏ったイメージかもしれませんが、日本の中で最も多様性が少ないのが、官僚なのかもしれないな、とちょっと思いました。(2012/10/25)

アフリカに進出するならアフリカ人をボードメンバーに・・・ってのはダイバーシティなんですかね?元々ダイバーシティって言葉は個人的にはバズワードだと思っていることもあるのですが、上記の理論でいえば国内に限定して売り上げを上げる会社は日本人だけで構成されるのがベストってことになりますよね・・・本来の意味は多様な価値観で企業の在り方を考えていくことで硬直化しない組織を形成するってことなんじゃないでしょうか?この意味でいえばボードメンバーの女性比率固定っていうのもある意味思想を比率で固定化してしまうのではないでしょうか。役員=男性という旧来の固定観念もバカげていますが、女性比率を固定にするのも考え方の根本としては全く同じだと思います。(2012/10/23)

少し意地の悪い見方をすれば、ライフネット生命保険のお客様の約8割が20代と30代なのは、健康状態に問題がある被保険者は最初から顧客層とみていない。今は健康な方だけを対象にしていても、一部の支持層を獲得するだけでシェアを拡大し続けることができる初期ステージにあるからです。大手生保が本気で脅威に感じるのは、無選択保険ではなく、健康状態に多少不安のある世代の中高年層の保険見直しで契約を奪うスキルを身に付けたときでしょう。(2012/10/23)

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