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腕時計の革命、「ソーラーGPS」で再び世界標準を

セイコーウオッチの服部真二社長に聞く

2012年10月18日(木)

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 たくさんの人に囲まれて登場したセイコーウオッチの服部真二社長。うす紫色のネクタイに、ちらっと見えるベルトも紫で統一。

 こんなことを言うと、目上の方に失礼だとは思うが、育ちのいい、おしゃれな慶応ボーイといった雰囲気だ。きりっとした表情は、一瞬こちらをひるませる、そんなクールなトップの印象を与える。

 「今日はどうぞよろしく」。言葉遣いもすべてにおいてスマートだ。

「我が社の旗艦ブランド『グランドセイコー』は、一昨年、昨年と過去最高益を更新しました。売り上げも年に20%以上も伸びるほど堅調です」

服部 真二(はっとり・しんじ)氏
1953年1月東京都生まれ、59歳。75年慶応義塾大学経済学部卒業後、三菱商事入社。84年精工舎(現セイコークロック・セイコープレシジョン)入社、2001年セイコープレシジョン社長、2003年セイコーウオッチ社長(現職)。2007年セイコー(現セイコーホールディングス)取締役、2009年副社長2010年社長、2012年10月会長兼グループCEO(最高経営責任者)。セイコー創業者、服部金太郎氏のひ孫に当たる。

 景気が低迷する中で、こういった嗜好品は売れないのかと思っていましたが…。

 「いいえ、東日本大震災を機に、家族や大事な人への贈り物、“絆需要”が増えました。かつては50代の男性の購入者が多かったグランドセイコーも、結納返しや贈答など30代のニーズがここにきて高まっています」

 そしてやはり中国人需要。取材にうかがった東京・銀座の和光の売り場では、中国語の表記は当たり前。「銀聯カード」も使える。

 「中国の方は時計が好きですね。いい時計をつけるのがステイタスですから」

 一気にまとめて買っていくのだそう。目下、尖閣問題などを受けて日中関係が悪化しているが、その影響は感じないという。

 細やかな説明にも、服部社長は隙がない。もう少し踏み込んでみよう。

 とてもポップな時計を前に、「服部社長はこんな遊び心のある派手な時計が似合いそうですね? ちょいワル親父の雰囲気を持っていらっしゃいますから」と言ってみた。

 その瞬間、がくっとすべって苦笑い。「いえいえ、私は○×△×…」。

 その後、こそっと「佐々木さん、ちょっとだめですよ。そんな突っ込み、放送しないでくださいよっ。本当にちょいワルだと思われたらどうするんですか!!」。笑いながら頭をかいた。

クオーツ時計以来、43年ぶりの「世界初」

 セイコーホールディングス(セイコーHD)のグループ内で、時計部門のセイコーウオッチは売上高比率でおよそ4割を占める稼ぎ頭だ。

 1969年、セイコーが発売した世界初のクオーツ時計は、機械式よりも精度が高く、価格も手頃だったことから爆発的にヒットし、いまや世界の腕時計の9割以上がクオーツとも言われる圧倒的な地位を確立した。

 そして、今年10月。服部社長は力を込めて言った。

 「セイコーが再び世界初の技術をお披露目する日がようやく来ました。クオーツ以上の革命的な時計で、将来世界のデファクトスタンダードになると確信しています」

 そして取り出したのが、世界中どこにいても現地の正確な時間に自動調整できるという世界初のソーラーGPS(全地球測位システム)腕時計「アストロン」。セイコーが10年以上の歳月をかけて開発した。

 「太平洋のど真ん中でもアルプスでも、アフリカの奥地であろうとも、2万キロの高度にあるGPS衛星からのシグナルをキャッチして時刻修正ができるんです。これは世界初の技術です」

 開発時の苦労は、GPS機能を搭載するための小型化、軽量化だった。

 「遠い宇宙との交信機能をこんな小さな時計に組み込まなければならないわけですから、それは大変でした。レディース向けほどの小型化はまだ先ですし、確かにフェイスは少し大きめです。でも、とても軽いんですよ」

 その表情はとても誇らしげだ。「世界にオンリーワンのセイコーの技術がここにあります」。

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「腕時計の革命、「ソーラーGPS」で再び世界標準を」の著者

佐々木 明子

佐々木 明子(ささき・あきこ)

テレビ東京アナウンサー

1992年テレビ東京入社。スポーツキャスターを経て、報道へ。2007年アナウンサーとして初めてニューヨークに赴任。激動の世界経済を伝え、現在は経済ニュース番組「MプラスEx」や報道特番などを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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