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再生可能エネルギーの買い取り制度は「経済政策の優等生」

植田和弘・京都大学大学院経済研究所教授 インタビュー

2012年10月23日(火)

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日本の環境経済学の草分け、京都大学大学院経済研究所の植田和弘教授。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度における、買い取り価格や期間を定めた「調達価格等算定委員会」の委員長を務めるほか、2030年の原子力発電比率などを議論した資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会 基本問題委員会」の委員などにも名を連ねる。植田教授は混迷する国のエネルギー政策に何を思うのか。

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が施行されたことで、太陽光発電などの導入量が、かつてないハイペースで伸びている。一方で、買い取り価格や期間が発電事業者にとって好条件であるがゆえに、「バブルを起こした」「国民負担が増える」といった批判もある。

植田和弘・京都大学大学院経済研究所教授

植田:確かに、「買い取り価格が高すぎる」という指摘を受けることは多い。だが、よく考えてもらいたい。そもそも、この制度の実施を定めた「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」で、再生可能エネルギーの導入量を一気に増やすべく、施行から3年間はインセンティブを積み増すと決めている。委員会で決めた条件は、あくまで法律に則ったものだ。

 3・11以降、国は新たなエネルギー基本計画の策定に向け、2030年の電源構成を検討してきた。原子力の比率が議論の争点となったが、原発比率によらず再生可能エネルギーは2030年に25%以上に増やす方針だ。現在の日本の再生可能エネルギーの比率は、大規模水力を入れても約10%。これを20年足らずで25%にしようというのは、並大抵ではない。

 少なくとも、固定価格買い取り制度をフックにして導入量を一気に増やさないことには達成できない。そのためには、現在の買い取り条件が必要だ。

固定価格買い取り制度の経済効果はすさまじい

植田:誤解してほしくないのは、買い取り条件は見直しを重ねていくものだということ。現在の条件は、2013年4月までには見直す予定だ。導入量が増えて太陽電池などの価格が下がれば、買い取り価格も下がる。発電事業者だけが儲かりすぎるという事態は、条件を見直すことで回避できる。

 すぐに国民負担の議論や、買い取り条件が良いことによるバブルに話題が行ってしまう。マイナス面ばかりではなく、プラスの効果にもっと注目してほしい。新制度の下、ようやく日本でも再エネの導入に勢いがつきはじめた。新規参入する企業が相次ぎ、全国津々浦々で新たなビジネスが動き出している。近年、これほど成果が短期間で出た経済政策がほかにあっただろうか。

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「再生可能エネルギーの買い取り制度は「経済政策の優等生」」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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