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1万本のワインを試飲用に買いました

カプコン・辻本憲三会長と語る

  • 安田 育生

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2012年11月15日(木)

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会社が成功した後に創業者が進む道は、実は日本では意外に限られているように思える。カプコン・辻本憲三会長は極めて異例な道を進んだ。100億円以上の私財を投じてカリフォルニアに土地を買い、畑作りから始める形で、世界最高級のワイン製造に乗り出したのだ。

安田:ご無沙汰しておりました。今年のブドウの出来はいかがですか。

辻本 憲三(つじもと・けんぞう)
代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)。1940年、奈良県に生まれる。畝傍高校(定時制)を卒業後、親戚の経営する食品問屋に就職し、仕事のかたわら経理を学ぶ。22歳で独立し、1966年には大阪市内に菓子店を開業。その後、綿菓子製造機の行商を経てゲーム機の販売を開始。1974年にはゲーム機の製造販売会社アイ・ピー・エムを創立。その後ソフト開発に目を向け、1983年にカプコンを創業。業務用ゲーム機器の開発からファミコンブームに合わせ家庭用ゲームソフト事業にも参入し、「ロックマン」や「ストリートファイター」シリーズをはじめ国内外でヒット作品を次々に生み出す。1990年株式公開。数度の構造改革を実施し同社を世界的なゲームメーカーに育て上げた。2007年、会長兼CEOに就任。
(写真:大槻 純一、以下同)

辻本:今年はまずまずです。去年は5月の、ちょうど花が咲いている時期に雨が降りましてね。花が落ちてしまって、実が半分しか付かなかったんですよ。ケンゾーエステイトはエステイトボトル(自社で栽培から瓶詰めまで一貫して生産管理を行う生産方式)なので、よそからブドウを買ってくるわけにはいきませんでね。

安田:去年のブドウが今年ワインになるわけですから、今年はただでさえ貴重品で手に入らない辻本さんのところのワインが、さらに貴重品になるということですね。これ(目の前のグラスのワインを掲げて)はまさかその貴重な昨年収穫分のものですか?

辻本:それは一昨年の収穫分で作ったものです。まあ、あるときに飲んでいただく、というのが一番だと思いますよ。

安田:それにしても、ワインづくりを始められて、何年くらいになりますかね。

辻本:実際に初めて苗を植えたのは1998年ですが、勉強やら畑作りやらを始めたのはその7~8年前ですから、そこから数えればかれこれ20年以上になります。

安田:でも初めての収穫は、初めて苗を植えられてからさらに何年も後だったんですよね。

辻本:7年後の2005年です。白ワインの「あさつゆ」を初めて瓶詰めできたのはさらに2年後の2007年です。

安田:大阪で会長にお目にかかったのは、確か今から7~8年くらい前でしたか。その20年くらい前に、まだ私が駆け出しの銀行員だった時代にも一度お目にかからせていただいていたんですが、その私のことを覚えていてくださっていて感激しましてね。さらにその時に伺ったお話には本当に驚かされました。

辻本:はて、どんな話をしましたか。

安田:自分は20年かけて東証一部上場のゲーム会社を作ったが、これから100年、200年続くビジネスを育てようと思っているんだと。それがワインだと聞いて本当に驚きました。しかも出来上がっているワイナリーを買収するのではなく、ブドウの木を植えるところからお始めになるのだと。

辻本:ああ、そうでしたね。

安田:ナパにも呼んでいただきまして。

辻本:確かまだちょっと寒い時期で、実も付いていない中途半端な時期でしたね。

最初から目指した世界最高水準

安田:ゲームとワインではまるで違うビジネスでしょう。どういった動機でお始めになられたんですか。

辻本:まるで違うとは言っても、製品が違うだけでやり方はいっしょだと思ってます。まず良いハードウェアがあって、良いソフトウェアがあると良いゲームが出来る。ワインも良い畑があって、良いブドウが出来たら良いワインが出来るわけです。で、ワインの場合のハードは何と言っても土地。瓶詰めをする場所です。私は縁あって最高の場所を手に入れることができました。

安田:会長は最初から最高水準のワイン、いわゆるカルトワインを目指されましたね。パーカーポイント(世界的に著名なワイン評論家ロバート・M・パーカーによる評価で満点は100点)で90点以上を目指すんだと。東洋人がカルトワインを目指すって言うんですから驚きでした。よくオーパスワンあたりをカルトワインだと勘違いしてる話なんかも聞きますけど、あれは違うんですよね。

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