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農水省はサボタージュをやめよ

近藤洋介・経済産業副大臣に通商政策の展望を聞く

2012年11月7日(水)

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 日本経済再生の起爆剤と期待される各国・地域との経済連携。民主党政権は党内に反対派を抱え、TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加にはいまだに踏み切れずにいる。刻一刻と期限が迫る中、打開策は見出せるのか。野田佳彦首相の側近でもある近藤洋介・経済産業副大臣に展望を聞いた。

(聞き手は渡辺康仁)

野田首相はTPP、日中韓FTA(自由貿易協定)、ASEAN(東南アジア諸国連合)に日中韓など6カ国を加えた東アジア地域包括的経済連携を同時並行で進めるとの指示を出しています。いずれも国内の推進力は弱いのではないでしょうか。

近藤:野田首相の立場は9月の民主党代表選のときから明確です。国益の確保を前提に、TPPと日中韓FTA、東アジア包括連携を同時に進めると明言しています。代表選の他の候補者は「TPPはけしからん」と言っていました。TPPも含めて同時に進めると言ったのは野田首相だけだったのです。

近藤 洋介(こんどう・ようすけ)
経済産業副大臣。1965年5月生まれ。1988年慶応義塾大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。2003年衆院議員選挙で初当選。民主党国対副委員長などを経て2009年に経済産業大臣政務官。2012年10月より現職。野田佳彦首相を支持するグループ「花斉会」に所属する。
(写真:清水盟貴 以下同)

 残念なことに安倍晋三総裁を中心に自民党もTPPには反対の姿勢を打ち出しています。野田首相は日本の主要な政治家のうちで唯一、TPPで前を向いていると言えるでしょう。

 TPPであれ、日豪FTAであれ、行き着くところは農業問題です。自動車や医療問題などに論点を広げようとする識者もいますが、それは筋違いです。農業だけは関係者が交渉すら嫌だと言っているわけですから、他の分野とステージが違います。だからこそ農業問題が重要なのです。

 政府として今後の日本の農業のあり方やそれに向けた対策を示さなければならないはずです。はっきり申し上げるなら、残念ながら農林水産省はサボタージュに近いことをしています。TPP交渉への賛否とは別の次元で考えても、農業再生のプランには力強さが感じられません。農業の担い手の高齢化が止まらないにもかかわらず、農業をさらに強くするという施策がまだ見えてきません。これが大きな問題だと思います。

首相がビジョンを示しているのに、なぜ農水省はサボタージュをできるのでしょうか。

近藤:それはよく分かりません。たとえサボタージュすることで何かを得ようと考えているのだとしても、良い結果を生むことはありません。ウルグアイ・ラウンドの合意に伴って6兆円の対策費を使いましたが、農業の構造改革につながらなかったことを多く人は忘れていません。

 民主党政権は戸別所得補償制度で農業の最低限のところを守りましたが、意欲のある人が儲かる仕組みを作ったり、それぞれの地域の強みを引き出したりする政策はまだ足りません。その意味で農水省には大いに期待しています。経済産業省のスタンスははっきりしています。農水省と連携してプランを作ろうということになれば、我々は喜んで作りますよ。

民主党内のTPP反対派をどう説得しますか。

近藤:農業強化プランを作らない限り、説得も何もありません。だからこそ農水省はサボタージュをしてはいけないのです。

ご自身の選挙区(山形2区)も農業が重要な基盤産業です。農業を強くするメッセージを出すことが選挙対策にもなるのですか。

近藤:私の選挙区は300小選挙区の中でも上から数えて1割くらいの農業地帯だと思います。各集落を歩いて思うのは、限界集落がどんどん増え、いい物は作っているけど担い手がいないという問題です。基幹産業が崩れ落ちている現実を目の当たりにしているからこそ、農業強化の必要性は身にしみて感じています。

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「農水省はサボタージュをやめよ」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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