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日本の大企業が再び輝きを取り戻すには

赤羽雄二 ブレークスルーパートナーズ代表取締役に聞く

2012年11月13日(火)

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 日本を代表する製造業が軒並み厳しい状況に追い込まれている。例えば、家電産業ではパナソニックは7500億円以上の赤字を2期連続で出し、ソニーはTV事業が8期連続の営業赤字、本体の最終損益も4期連続のマイナスだ。シャープは存続も危ぶまれる状況。2013年3月期決算の業績見通しは、営業赤字が1550億円に、当期赤字は4500億円と2年連続で過去最悪を更新している。シャープは「コンサルなど外部の知恵も集め再建の道を探っている」というが、どう再建するのか。今回は個別分析ではなく、日本企業の復活の道筋にフォーカスして、ブレークスルーパートナーズの赤羽雄二氏に話しを聞いた。

 赤羽氏にお願いした理由は、国内外の大企業再建に携わってきた実務者だからだ。コマツの技術者を経て、1986年からはマッキンゼーで韓国LGグループの経営改革に取り組んできた。マッキンゼーでは一般に数カ月から半年程度のプロジェクトが大半を占める中、10年もの長期に渡り、トップと一緒に改革を実践してきた経験を持つ人はそれほど多くはない。日本では4年間、大手消費財企業の組織運営と改革に携わった。2000年からは日本のベンチャー育成に注力してきたが、今年からは再び、大企業の課題解決にも取り組み始めた。「いよいよ日本が危機的な状況になってきた」からだ。

(聞き手は瀬川明秀=日経ビジネス)

日本をけん引してきた大企業が苦しんでいます。製造の現場が海外にシフトし、あらゆる産業がサービス化していく産業転換が進行しているとはいえ、変化に対応する前に、「弱点」が一気に吹き出てきたように見えます。

赤羽雄二(あかばゆうじ)
 東京大学工学部を1978年3月に卒業後、小松製作所で建設現場用の超大型ダンプトラックの設計・開発。86年、マッキンゼーに入社、1990年から10年半にわたってフルタイムで韓国企業、特に財閥の経営指導に携わる。2002年1月、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。IT・ソーシャルメディア・スマートフォン・クリーンテックなどの分野のベンチャーを支援。そのほか経済産業省「産業競争力と知的財産を考える研究会」委員、総務省「ITベンチャー研究会」委員、総務省「ICTベンチャーの人材確保の在り方に関する研究会」委員などを勤める。現在、1社あたり500万円出資、オフィス・サーバー無料提供のインキュベータである、ブレークスルーキャンプ by IMJ 運営統括ブログも運営。

赤羽:トヨタなどの自動車産業、パナソニック、ソニー、シャープ、キヤノン、リコー、ブラザー、カシオ、オリンパスなどの家電・電子機器産業、日立製作所、三菱電機、東芝などの重電・電機産業、富士通、NEC、沖電気などのシステム・機器産業、新日鉄などの製鉄産業・・・かつて栄光に輝いていた企業たちがみな元気がありません。

 産業構造が変わり「もはや製造業の時代ではない」と言われる方もいらっしゃいますが、日本の大企業はこれまで世界の多くの市場でブランドを確立し、大きな利益をもたらしてきました。日本国内でも大きな雇用を生み出してきました。このまま人材を抱えこんだまま倒れれば本当に大変です。

 何万人もの人を採用できるサービス、IT企業には限りがあります。また、雇用のミスマッチもあります。世界中でインターネットやIT関連の企業が爆発的に成長していますが、日本企業の名前を聞くことはほとんどありません。一部の企業のみです。

 大企業の低迷は、雇用不安さらには日本の将来への不安感にまでつながっていると思います。

日本人は昔から「マネジメントが苦手」

 何ゆえに、いまこの時期なのでしょうか?

赤羽:円高、震災ショック、エネルギー不足、世界経済の低迷、中国問題など外的な悪材料がそろっています。ただ、それはきっかけに過ぎません。何ゆえ今か、というよりも「よくぞ、いままでもった」と見ています。日本企業の競争力が低下してきていることは前から指摘されてきたことです。ただ、私としては「低下したのではなく、実はもともと低いのではないか」という仮説を持ち始めました。

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「日本の大企業が再び輝きを取り戻すには」の著者

瀬川 明秀

瀬川 明秀(せがわ・あきひで)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ビジネスアソシエなどを経て、日経ビジネスオンライン開設後はオンライン編集がメインの業務。2012年からは日経BPビジョナリー経営研究所の研究員を兼務。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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