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日雇い派遣原則禁止で何が変わったか

フルキャストホールディングス 常葉浩之社長に聞く

2012年11月30日(金)

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すごく基本的なことで恐縮なのですが、「登録型派遣」というのは「フルキャストに登録した人が、フルキャストから派遣先に送り込まれて、フルキャストの従業員として働く」こと。「日雇い派遣」というのは、その派遣期間が例えば1日限りとか、極めて短いことを指す。こういう理解でいいでしょうか。

常葉 浩之(ときわ・ひろゆき)
フルキャストホールディングス代表取締役社長CEO
1964年生まれ。87年リクルート入社。同社資産管理部長などを経て2005年にMKSパートナーズ入社。2006年5月、三景取締役兼COO。2008年フルキャストホールディングス入社、2009年より現職。

常葉:そうですね。「1日ごと(日々)または30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣」は、改正で原則禁止となりました。例外規定が2つありまして、60歳以上である高齢者、雇用保険法の適用を受けない昼間学生、生業収入の額が500万以上である副業の方、生計を一にする配偶者等の収入により生計を維持する方であって、世帯収入の額が500万以上である主たる生計者でない方は日雇い派遣でもOKです。また、「労働者の保護に問題のない業務」として、18業務が例外とされています。

これが収益の大半を占めていた御社は、いまどうされているんですか。

常葉:我々は「短期アルバイト紹介」と「雇用管理代行」を組み合わせて、日雇い派遣に代わるサービスを提供しています。また、31日以上の雇用契約を締結した長期派遣も行っています。短期アルバイト紹介というのは、人材サービス会社が勤め先を紹介するやり方ですね。「働く方には短期の職業紹介、雇う側には短期のアルバイト紹介とアルバイトの給与管理事務の代行」ということになります。

となると、働く側にとっては賃金も労働環境も施行前と変わらないのですか?

常葉:今回の派遣法改正、特に日雇い派遣の原則禁止は「雇用環境の改善」を目的としている、と理解しています。

 改正前は、労働環境上の問題が派遣先にあったとしても、日雇い派遣で働いている人がそれを指摘し、改善を求めるのは難しい。「別のところに行けばいい」と、諦めてしまいがちです。我々派遣する側も、お客様の現場の労働環境を確認しますし、問題があれば、改善要望もだしますが、 自らが主体的に改善するわけにはいきません。

 雇用主と使用者が別々になっているから、それこそ安全衛生管理であるとか、職場環境の改善、さらに言えば、現場のパワーハラスメントに対する対応に関しては、我々は当然、改善要望を出しますが、実際にそこにいるわけではないので、なかなか難しい。

雇用側に労働者派遣についての誤解がある?

常葉:そうです。実際には雇用管理責任は派遣先にも相当の部分があるのですが、「全部派遣元がやってくれるのだろう」と、思い込んでいるお客様もいらっしゃいますね。裏を返せば、直接雇用になったら雇用管理責任を負う必要がある、という認識はあるということでもあります。

直接雇用化で企業側に「自覚」が生まれる

常葉:その観点においても、厚生労働省が直接雇用化を推進したのは、非常に分かりやすい対応策だな、と思っています。一部の雇用環境改善が図られにくい会社に対しては、相応の効果があるでしょう。

うーん。でも御社のような会社が雇用管理を代行するのでは、改善につながる自覚は生まれないのでは?

常葉:いや、「直接雇用になったら雇用管理責任を負う必要がある」、という認識は、お客様の大半がお持ちですから、雇用環境の改善、すなわち、安全衛生管理、職場環境の改善、ハラスメントの対応主体は、直接雇用になることで明確になり、認識されると思います。我々が行う代行部分というのは、あくまで煩雑な事務作業部分であって、雇用環境の改善には直接寄与する部分ではないかもしれませんが、疎かにするわけにもいかない部分でもあります。

じゃ、雇う側は「やっぱり日雇い派遣がいいよ」ということに。

常葉:法改正を機会に、当社は日雇い派遣を全面的に取りやめました。この決定は、お客様にも全部が全部賛同はされないだろうとは思っていましたが、我々が予想していたよりも、数字は案外堅めに推移しています。

フルキャストさんにすれば、当面は難しい道を選んだことになりますね。

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「日雇い派遣原則禁止で何が変わったか」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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