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“戦略的勝利”のお祝いはテキーラとトナカイ

考えるアスリート、為末大が語る(その2)

2012年12月27日(木)

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高島:為末さんがオリンピックを意識したのはいつ頃なんですか?

為末:1996年。高校3年生で、まさにハードルを始めたばかりのときです。世界ジュニア大会に出場して、4年後にオリンピックが開かれるシドニーで走ったんですね。そのシドニーで、建設中のオリンピックスタジアムを見ちゃった。

高島:見ちゃったんですか。

為末:見ちゃいました。それまでは「日本一」しか考えてなかったんだけど、ここで「世界」を意識するようになったんです。「絶対に4年後、オリンピックで勝ちたい」と強烈に思い始めた。

高島:オリンピックに出たい、じゃないんですね。

為末:そうです。あくまで「勝ちたい」です。そこで、戦略を講じなければならない。100m走、200m走の世界では日本代表にはなれるかもしれないけれど、オリンピックの決勝に残ることは、ほぼ100%あり得ない。これは技術以前の問題で、170センチの僕の肉体的限界から明らかだった。

 でも、ハードルならば可能性がある。僕のサイズでも世界と伍して闘えるかもしれない。

高島:本当に戦略的思考ですね。

何万人と競っても、何百人でも、同じ金メダルじゃないか

為末:それだけじゃなくて、もうひとつ理由がありました。そのころ、テレビで金メダリストを特集した番組を見たんですね。その番組を見たときに、ふと思ったんです。

為末大さん(写真:丸毛透、以下同)

 あれ、「オリンピックの金メダル」って言っても、競技によってずいぶん難易度が違うぞ、と。

 つまり競技人口が違うんですね。実際に調べてみたら、競技によって何千倍もの差がある。たとえば、近代五種という種目は、競技人口が世界で数万人なので金メダルの確率は数万分の1。これが100メートル走だと競技人口の桁が2つか3つ違ってくる。

 ところが、このように競技によって金メダルを獲る難しさは違うけれど、とってしまえば金メダル、ということは変わりがない。

 じゃあ、普通の短距離よりは桁違いに競技人口が少ないハードルならば、確率だって高くなるじゃないか。とまあ、そんなズルいことを考えまして(笑)

高島:いえいえ。高校生にしてそんなことを考えるなんて脱帽です。競争者が少ない市場を選ぶ、ビジネスでいうところのブルーオーシャン戦略を実践しているわけじゃないですか。

 オイシックスもおんなじようなところからスタートしたんですよ。何をやる、以上に、まず一番になれる分野を選ぶ、という点で。起業した2000年前後は、まだインターネットで生鮮野菜を売る、という会社がほとんどなかった。じゃあ、ネットでいい野菜を売る一番の会社になろう、ということを考えて実践した。

 なにせライバルがその時点では少ないですから。同じ小売りでもコンビニをやるのとはわけが違う。で、その目標を達成したら、今度は牛乳と卵も一番いいものを一番たくさん売る会社になろう、と次の目標を立てる。

為末:なるほど。まずは一番になれる分野を探して一番をとって、それから市場を大きくするわけですね。逆転の発想ですね。僕のハードル転向とたしかに似た部分があります(笑)

高島:と、この辺で「食」の話に戻りましょう。オリンピックを意識するようになった頃は、どんな食事をしていましたか。

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「“戦略的勝利”のお祝いはテキーラとトナカイ」の著者

高島 宏平

高島 宏平(たかしま・こうへい)

オイシックスCEO

神奈川県生まれ、東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修了後、外資系経営コンサルティング会社のマッキンゼー東京支社に入社。2000年6月にオイシックスを設立し同社代表取締役CEOに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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