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勝負は最後は必ず負けて終わる。だからこそ。

考えるアスリート、為末大が語る(その4)

2013年1月17日(木)

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 (前回から読む)

高島:憧れの選手の真似をして強くなる、という道筋が、スポーツの王道だと思っていたんですが、為末さんのお話を聞いていると、どうやらそれだけではなさそうです。

為末:僕にだって陸上のアイドル、いましたよ。カール・ルイスです。無敵で、しかも華やかで。陸上短距離の世界は彼以前と以降でがらりと変わりましたよね。当然僕も大ファンでした。

 ただ、実際にカール・ルイスの走り方を真似ようとした時期があるんですが、百害あって一理なしで、どんどんフォームがおかしくなって、成績が落ちちゃった。

憧れからの“正しい”学び方

高島:憧れの人の真似って、誰でもついやりそうですが、うまくいかないんだ。

為末大さん(写真:丸毛透、以下同)

為末:短距離の世界ではよくあることです。憧れの人を真似て、自分本来の力を出し切れなくなってしまう。おそらく同じようなこと、ほかのスポーツや仕事の世界でもあるんじゃないのかな。

 そもそもカール・ルイスと僕では体格がまったく違う。身長も20センチ近く違う。足の長さも違う。おそらく筋肉の質もつきかたも違う。なのに彼の真似をしたら、うまく走れるわけがない。

 じゃあ、自分と同じ日本人の誰かの真似をすればいいのか、というとそういうことでもない。自分は自分、なんです。

 スポーツにおいて、誰かに憧れる、という気持ちはとっても大切です。でも、それと、実際の練習方法やフォームを憧れの人を真似ることで完成させよう、というのはたいがい間違っている。むしろ憧れの人の型を、いったん自分の中から取り去って、自分とは何かを見つけないと失敗してしまう。

高島:なんだか、憧れのスターの真似をして、流行りの服を着てみたり髪型をそっくりにして、当人はご満悦だけれど周囲から見ると噴飯もの、というのと似てますね。

為末:ははは、そうですね。ただ、やってみないと似合わない、やってみないとうまく上達しないのがわからない、という点も、同じだと思います。で、どっちの場合も、後になって必ず「なんであんなことをしていたのか」と我に返ることになる。

 自分の経験から実感することですが、「ひとつのことに熱中する時期」と、「熱中したことを冷静に振り返る時期」は、どっちも必要で、ただし別々な時期にあった方がいい、とは思うんですね。

高島:ほう、なぜでしょう?

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「勝負は最後は必ず負けて終わる。だからこそ。」の著者

高島 宏平

高島 宏平(たかしま・こうへい)

オイシックスCEO

神奈川県生まれ、東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修了後、外資系経営コンサルティング会社のマッキンゼー東京支社に入社。2000年6月にオイシックスを設立し同社代表取締役CEOに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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