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「ぶら下がり」が問いかける日本のリーダーシップの課題

日本企業が抱える問題と再生への処方箋【1】

2013年1月9日(水)

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 ともに経営コンサルタントとしてのキャリアを持ち、現在はビジネススクールでMBA教育に携わっている遠藤功・早稲田大学教授と清水勝彦・慶応大学教授に日本企業の抱える問題点と再生の処方箋について話し合ってもらった。
 遠藤教授は現場重視、清水教授は戦略重視と好対照。日本の組織とリーダーシップについて、白熱した議論となった。
 全3回のうち、今回の第1回は、企業の規模とリーダーシップのあり方について話が展開。日本人には大規模な組織運営な無理なのか、日本人リーダーは、周囲を気にしすぎてやさしくなりすぎているのではないか――。今、日本企業に必要な本物のリーダー像について考える。(聞き手は飯村かおり)

総崩れともいわれる日本企業の現状と抱える問題点をどう見ていますか。

遠藤 功(えんどう・いさお)氏(写真:大槻純一、以下同)

遠藤:私は日本企業が総崩れだとは思っていません。ダメな企業とそうでない企業に二極化しているということです。実際、厳しい環境にも関わらず、最高益をあげている企業、成長している会社もあります。日本企業が全部ダメというわけではありません。

 この時代環境の中で国の成長に依存し、それに乗っかっているだけの会社はダメになっていきますが、自分で成長や需要をつくれる会社はどんな環境にあっても生き延びられる。成長創造型の会社しか勝ち残れない環境にいるわけです。今は、そういう二極化のプロセスにあると見ています。

清水:ダメな会社にしても、1から10まですべてダメかというと、実はそんなことはありません。技術力や商品力は素晴らしいのに売り上げにつながらないというところが多いように思います。ソニーなどはコアの技術がいろいろあるのに、どうして業績が悪いのかと思う。すべてが中途半端になっているのかなという感じがします。

大規模な会社はダメだが中堅企業は元気

遠藤:現象面で現状を見ると、大規模な会社はダメで、中堅企業は比較的元気。実は、これは偶然ではありません。数千億円、数百億円規模の会社なら日本人のリーダーでも回せます。しかし、数兆円規模の会社になると、日本人のリーダーでは回しきれないのです。

 日本人のリーダーシップを考えると、組織の大きさはとても重要だと思います。例えば、私が社外取締役をしている良品計画(※1)は、売り上げが連結で1600億円台。経営と現場の距離が非常に近いし、一体感があり、一つにまとまることができるサイズ。今期、連結経常利益で最高益を見込み、社内も活性化しています。金井政明社長(※2)はユニクロの柳井正社長のようなカリスマ経営者ではありませんが、実務肌のリーダーとして組織を着実に束ねています。

 日本のリーダーは金井社長のようなタイプが多い。現場と一体になりながら、リーダーシップを発揮する。日本人のリーダーは数千億円クラスの組織であれば、一体感を醸成し、きわめて効果的にマネジメントすることができます。でも、数兆円の規模になると、異分子でもない限り難しいと思います。

※1 良品計画 売上高1509億円、従業員数5197人、国内直営店256店、海外163店(2012年2月期)

※2 金井政明(かない・まさあき)氏 1957年生まれ。長野県出身。長野県北部高校卒業。西友ストア(現合同会社西友)を経て1993年良品計画入社。生活雑貨部長などを経て、2008年2月代表取締役社長に就任。

清水:日本企業は昔から「人材がすべて」とか「人は石垣、人は城」と言って、人材に投資してきたと言われます。しかし、実際に海外企業と比べると、現場にはお金をかけても、実はリーダーシップにはほとんど投資してこなかったと言っていいのではないでしょうか。

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)や外資系製薬会社に幹部候補として入ったKBS(慶応ビジネススクール)の卒業生に話をきくと、海外の有力企業ではリーダーシップへの投資が半端な額ではありません。GEであれば、ニューヨークに世界中から入社1年目2年目の若手幹部候補を何十人も集め、CEOのジェフ・イメルトらトップが直接話をするなど、すごく力を入れています。

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「「ぶら下がり」が問いかける日本のリーダーシップの課題」の著者

清水 勝彦

清水 勝彦(しみず・かつひこ)

慶應義塾大学大学院教授

東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D)。戦略系コンサルティング会社のコーポレィトディレクションを経て研究者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

遠藤 功

遠藤 功(えんどう・いさお)

早稲田大学ビジネススクール教授

ローランド・ベルガー日本法人会長。1956年生まれ。79年早稲田大学商学部卒業、三菱電機入社。米系戦略コンサルティング会社を経て、2000年ローランド・ベルガー社長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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