• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「自転車は歩道を走るもの」という誤解をなくしたい

自転車活用推進研究会・小林成基理事長に聞く

2013年1月24日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 通勤の足として定着している自転車。しかし、交通事故に占める自転車の割合は高まっている。「自転車は歩道を走るもの」という誤解が大きな原因という。NPO法人・自転車活用推進研究会(自活研)の小林成基理事長に、安全で快適に自転車を利用するために必要な対策を聞いた。

(聞き手は田中太郎)

自転車の保有台数は約7000万台。国民の足としてすっかり定着しています。長期的に利用が増加している理由は何でしょうか。

小林 成基(こばやし・しげき)氏
特定非営利法人(NPO)自転車活用推進研究会理事長兼事務局長。1949年生まれ。小杉隆衆議院議員(当時)の政策秘書などを経て2000年に自転車活用推進研究会を立ち上げた。現在、日本サイクリング協会評議員、東京商工会議所環境社会検定(エコ検定)企画委員などを務める。近著に『自転車はここを走る!』 (エイムック 2344、共著)などがある。(撮影:鈴木愛子)

小林:実際には8000万台とも言われています。防犯登録だけでは売れている自転車の3分の2ぐらいしか把握できず、正確な統計はありません。

 利用者が増え続けている理由は、主に3つあります。ライフスタイルの変化とガソリン価格の高騰、そしてものすごいスピードで進んでいる高齢化が影響を与えています。自動車を運転しなくなった高齢者の6割が自転車に乗り換えているという調査結果もあります。徒歩や公共交通に切り替える人は3割ぐらいしかなく、自転車が断トツに多いのです。

 自転車があふれているという印象が強い中国では4億台と言われていますが、13億人以上の人口に対しての数字です。しかも、日本で「原付き」と呼ぶバイクもこのカテゴリーに入っています。比率で言えば、日本が圧倒的に高いのです。

 われわれは「自転車ツーキニスト」と呼んでいますが、2000年ごろから通勤に自転車を使う人が非常に増えてきました。東京23区では14%が通勤通学に自転車を使っています。自転車通勤を奨励する企業も出始めています。

最近、ケタはずれにスピードが出るものやブレーキがないものなど「危険な自転車」が問題になっています。

小林:ブレーキがないものは車両ではないですよ。言語道断です。「ピストがいけない」とよく言われますが、競技用の自転車であり、公道を走るものではありません。

「誤解」の横行が安全を損ねる

非常識な利用者は論外として、日本では「自転車は歩道を走るもの」という誤解が横行していることが、自転車の安全を損ねていると指摘されていますね。

小林:交通安全白書によると、自転車の交通事故は2011年で約14万4000件です。死亡事故者数でいうと、4612人のうち13.6%が自転車関連のもので、長期的に比率は高まっています。事故の原因を調べると、ほとんどが交差点での出会いがしらで、自動車が認知していないことが原因で事故が起きていることがわかってきました。自転車から自動車は見えるけれど、自動車からは歩道を走っている自転車まではなかなか目が届きません。そこで、警察庁が2011年の10月に「自転車は車両であることを徹底する」という趣旨の通達を出しました。

コメント28件コメント/レビュー

自転車を愛する者の一人として、「自転車は歩道を走るものという誤解」は全く同感です。特例で「歩道を走っても良い」としており、国のレベルでは「幅4m以上の歩道」を対象としているにも関わらず、自治体が拡大解釈して幅が2m以下の歩道すら自転車の走行を許可しているため、実態として「全ての歩道」が対象になっている事が一番の問題。矢張り狭い歩道への自転車乗り入れは禁止すべきではないだろうか。それと、自転車が歩道走行を基本にすると、運転者に危険への配慮(加害、被害共に)が何故か欠落してしまう様です。自分自身が被害者になりうる車道走行も併用する事で、歩道を走る時に加害者になり得る事を認識出来るのではないでしょうか。 自転車専用道も、出来れば観光地等では是非導入して欲しいです。 多くの観光地では余り多くの自家用車が乗り入れる程の道路や駐車場の許容量が多くないので、レンタサイクルで観光の自由度を上げ、観光を満喫してもらうにも自転車程便利な乗り物は無いのです。 中国のバイクが自転車と同じ扱いであると書かれていますが、最近ではバイクは多くの都市で電動バイクに切り替えた為、音もしないで近付いてくるのでとても危ない。 日本でもバイクは音が大きく、迷惑なので電動バイクに切り替えて欲しいと思っていますが、ルール違反は厳しく罰金や罰則を科さないと自転車以上に「危ない存在」です。政府には、日本の交通体系を、仕事、レジャー、日常生活等を勘案してどの様に使い分けるのか青写真を描いて欲しいと思います。未来図無しに目先のルールばかりいじくっても、「小手先」にしか見えないのです。未来の交通青写真の中に必ず自転車の存在が重要な位置を占めるものと確信しています。(2013/01/24)

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「「自転車は歩道を走るもの」という誤解をなくしたい」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

自転車を愛する者の一人として、「自転車は歩道を走るものという誤解」は全く同感です。特例で「歩道を走っても良い」としており、国のレベルでは「幅4m以上の歩道」を対象としているにも関わらず、自治体が拡大解釈して幅が2m以下の歩道すら自転車の走行を許可しているため、実態として「全ての歩道」が対象になっている事が一番の問題。矢張り狭い歩道への自転車乗り入れは禁止すべきではないだろうか。それと、自転車が歩道走行を基本にすると、運転者に危険への配慮(加害、被害共に)が何故か欠落してしまう様です。自分自身が被害者になりうる車道走行も併用する事で、歩道を走る時に加害者になり得る事を認識出来るのではないでしょうか。 自転車専用道も、出来れば観光地等では是非導入して欲しいです。 多くの観光地では余り多くの自家用車が乗り入れる程の道路や駐車場の許容量が多くないので、レンタサイクルで観光の自由度を上げ、観光を満喫してもらうにも自転車程便利な乗り物は無いのです。 中国のバイクが自転車と同じ扱いであると書かれていますが、最近ではバイクは多くの都市で電動バイクに切り替えた為、音もしないで近付いてくるのでとても危ない。 日本でもバイクは音が大きく、迷惑なので電動バイクに切り替えて欲しいと思っていますが、ルール違反は厳しく罰金や罰則を科さないと自転車以上に「危ない存在」です。政府には、日本の交通体系を、仕事、レジャー、日常生活等を勘案してどの様に使い分けるのか青写真を描いて欲しいと思います。未来図無しに目先のルールばかりいじくっても、「小手先」にしか見えないのです。未来の交通青写真の中に必ず自転車の存在が重要な位置を占めるものと確信しています。(2013/01/24)

記事の内容は良いと思いますが、配信されたメルマガのタイトル(「自転車は歩道」は誤解?)に首を傾げました。なぜに「?」まあ、世間一般の認知レベルに合わせたタイトルということなんでしょうけど、だとしたら悲しい現実ですね。(2013/01/24)

自動車脳は結構だが、話を読んだ限り、それが自転車脳に転換するだけで何も変わらないようにしか思えない。誤解以前に道路交通法を理解していない自転車ユーザーが大多数なのが問題であり、それを直視しないのは都合が良すぎるのではないか。外に文句を言う前に、車道を走る自転車ユーザーのマナーの悪さが改善されるような活動してはどうか(2013/01/24)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授