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イノベーションを起こすには「孤独」が必須だ

「20代は捨て」と説く、四角大輔氏に聞く

2013年2月15日(金)

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 カネと手間を惜しまずに人に会え、本を読め、映画を見ろ、という言葉の「正しさ」は、アラフォー、アラフィフの我々には疑う余地がないところ。ところが、よりにもよって20代に「情報はどんどん捨てろ」と訴える人がいる。

 それが四角大輔氏。数々の20代アーティストをブレークさせ、大学で若者相手に講師を務める経験から、今は情報を求めるよりも、いかに孤独になる時間を手に入れるかがヒットのカギと主張するのだ。背景には、この20年間の大きな時代の変化がある。

(聞き手は山中 浩之)

Lake Edge Nomad Inc.代表:四角大輔(よすみ・だいすけ)氏 (写真:大八木宏武、以下同)
四角大輔(よすみ・だいすけ)氏
Lake Edge Nomad Inc.代表。ソニーミュージック、ワーナーミュージック在籍中に10数組のアーティストをプロデュースし数々の年間1位や歴代1位、20回のオリコン1位、7度のミリオンセールスを記録し、CDの累計売り上げは2千万枚を超える。現在はニュージーランド湖畔の森と東京都心を拠点に、企業へのアドバイザリー事業、執筆及び講演活動、商品開発などをおこなっている。アウトドア・登山雑誌では頻繁に表紙に登場し、「ソトコト」、「PEAKS」、「フィールドライフ」、「Fly Fisher」などのネイチャー系雑誌で連載を持つ。「ライフスタイルデザイン」をテーマに上智大学非常勤講師をはじめ、複数の大学で若い世代にメッセージを発信している。フェイスブックはこちら、ホームページはこちら(写真:大八木宏武、以下同)

レコード会社のプロデューサーとして輝かしい経歴をお持ちの四角さんですが、この『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』、の帯にある「20代は捨て」は、思い切った物言いですね。「若いうちは人に会え、本を読め、外国に行け、なんでも吸収しろ」、というのが、上の世代から若い人たちに送られるメッセージじゃないですか。

四角大輔(以下四角):よく言われます。まだまだ経験不足のはずの20代に「捨てろ」なんて勧めていいのか、と。

 しかし、20年前、40年前の20代と、今の20代とでは圧倒的に違うポイントがあります。

 現代は、たとえ受け身でいたとしても、異常なほど情報があふれ、選択肢もめちゃくちゃな数が示されている。20代の段階で、「やみくもに手に入れる」という姿勢では対応しきれません。ある程度の人生経験を積んできた、40代の僕でさえパニック寸前です。しかも、彼らはデジタルネイティブ、つまり生まれた頃すでにネットが存在していたのです。

 これが50年前、僕の父親が20歳のときだったら、情報も選択肢もほとんどなかったから、「とにかく吸収しろ」で良かったと思うんです。

私たちは「情報はこちらから貪欲に求めていくもの」と思って育ってきました。

四角:そうなんですよね。でも、20代の子たちと向き合っていると興味深い事実に直面します。みんな「忙しい」と言うんですよ。学生が、ですよ。

確かに、忙しいと言いますね。

四角:言うでしょう。「忙しい」に続けて「やりたいことが分からない」と必ず言ってくる。それは、あまりにも多い情報量が彼らのキャパを超えていて、メンタルも思考も追いつかないんです。

情報が多すぎて考えられない。なぜでしょう。

今の我々と同じ年頃の上司は、もう少し暇そうだった

四角:その情報が実際に自分に必要なのか、やりたいことなのかを考える前に、まず目に入るものを一通りチェックしようとしている。でも実は、ネットやメディアを通して勝手に飛び込んでくる情報って、単なる二次情報でノイズだらけです。そんな不確かな情報の渦の中で「自分軸」を失い、混乱してしまっているんです。

 心の奥底ではやりたいことがあるんだけど、「やらなきゃいけないこと地獄」に追われている。学生にアドバイスしているとよくあることなんですけど、実際に「ToDoリスト」を全部書き出させて整理整頓したら、半分以上は「やらなくていいこと」なんですよね。

ToDoリストが、いらないことでがーっと埋まってる。

四角:めちゃくちゃですよ。やっぱり今が、そういう情報ノイズにあふれかえっている環境だからなんですよ。彼らは、ノイズジャングルという異常事態の世界にいるのです。

なるほど。そういえば新人の頃に今の私の年の上司はもっとゆったり働いていたような気がしますねえ。人ごとじゃないのか。

四角:今、70歳の人が20歳のころ、つまり50年前に膨大な数のToDoリストがあったかといえば、おそらくないんですよ。頭にガンとたたき込んでおけるくらいシンプルだった。今の20代の子たちは、あまりにもたくさんのノイズを抱え過ぎている。それを少しでも減らしてあげたいんです。

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「イノベーションを起こすには「孤独」が必須だ」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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