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デフレ脱却にはまず賃上げ

古賀伸明・連合会長に聞く

2013年2月27日(水)

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 アベノミクスは本格化した春闘にも影響を及ぼすのか。デフレ脱却には賃上げが必要と訴え続けてきた労働側は、新政権の登場を追い風にしようと意気込む。古賀伸明・連合会長に賃上げの見通しなどを聞いた。

新政権が打ち出したアベノミクスをどう評価していますか。

古賀:民主党だけでなく過去の自公政権も含めて、安倍政権は最も強くデフレ脱却へのメッセージを打ち出したと思います。ただ、3本の矢でデフレから脱却するとしていますが、リスクも極めて大きいです。

 例えば政府は日銀と共同声明を出しました。中央銀行である日銀の独立性を軽視する印象を持たれたのではないかと懸念しています。

 来年度の予算案では公共事業に巨額の資金が投じられます。過去の自民党政権のように、族議員を生みかねません。もちろん景気を刺激するカンフル剤としての財政出動は短期的に必要かもしれません。しかしながら厳選して取り組まないと、国債が増えるばかりで終わる危険性もあるのです。短期間で終わることになれば、雇用は増えません。4つ目の矢として財政健全化も必要だと思います。

規制緩和についても議題にあがっています。

古賀:労働関係で規制緩和は必要ありません。もちろん医療や介護、保育など経済政策として規制緩和すべき領域はあります。しかし経済政策として規制緩和する一方で、社会政策として規制を強化する必要が出てきます。その例が派遣社員です。労働条件の面では強化すべきですが、規制緩和に走ってしまった。経済政策とのバランスを欠いてしまったのです。日本の規制緩和は経済政策ばかり。社会政策との両輪が必要なのです。この観点が欠けているから問題が生じてしまうと思います。

コメント5件コメント/レビュー

法人企業統計の労働分配率は安定して0.7以上で先進国でも比較的高い。日本の一人当たりGDPは372万円、0.7を掛けると260万ほどとなるから、未成年や非勤労者を考慮しても、単身で名目年収300万前後が今の日本で平均的に得られる所得ということになる。年収200万を貧困というかのような記述があるが、年収600万とか800万とかを連合が要求するとき、平均的な雇用者報酬との差額分だけ誰かの所得を奪っていることは忘れるべきではない。これを引き上げたいなら、必要なのは労働分配率の引き上げではないだろう。日本の資本ストックは1200兆。投資に使えるのはGDPから労働に分配した残りだから、資本ストックの12%ほどでしかない。減価損耗が資本ストックの1割なら新規投資はGDPの2%。紙のような薄さである。これは、新技術の導入がそれだけ困難であることを意味する。これこそが日本の問題であって逆ではない。労働分配が50%に満たない中国や60%の韓国を見習うべきだとは思わないが、80%に上げるのは新規投資を不可能にする自殺行為である。また、労働分配率が7割で安定している以上、企業は利益を正当に労働者に分配していると思われる。さらに増やせと言うのは貪だろう。(三諸)(2013/02/27)

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「デフレ脱却にはまず賃上げ」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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法人企業統計の労働分配率は安定して0.7以上で先進国でも比較的高い。日本の一人当たりGDPは372万円、0.7を掛けると260万ほどとなるから、未成年や非勤労者を考慮しても、単身で名目年収300万前後が今の日本で平均的に得られる所得ということになる。年収200万を貧困というかのような記述があるが、年収600万とか800万とかを連合が要求するとき、平均的な雇用者報酬との差額分だけ誰かの所得を奪っていることは忘れるべきではない。これを引き上げたいなら、必要なのは労働分配率の引き上げではないだろう。日本の資本ストックは1200兆。投資に使えるのはGDPから労働に分配した残りだから、資本ストックの12%ほどでしかない。減価損耗が資本ストックの1割なら新規投資はGDPの2%。紙のような薄さである。これは、新技術の導入がそれだけ困難であることを意味する。これこそが日本の問題であって逆ではない。労働分配が50%に満たない中国や60%の韓国を見習うべきだとは思わないが、80%に上げるのは新規投資を不可能にする自殺行為である。また、労働分配率が7割で安定している以上、企業は利益を正当に労働者に分配していると思われる。さらに増やせと言うのは貪だろう。(三諸)(2013/02/27)

全体として妥当な見解。アベノミクスの期待で好転した株と為替により恩恵を受ける企業は、デフレ脱却の’気’を促進するため、先行的にでも賃上げ、賞与増を表明、実施すべきだ。連合としては、雇用側面支援策として失業者、離職者の職業訓練の充実も要求すべきだ。(2013/02/27)

労働者の代表として、労働者はデフレ脱却へどのように貢献できるのか、建設的で分かり易いご説明を聞きたかったです。ところが、アベノミクスへの猜疑心のようなものがにじみ出ている話に終始していて、デフレ脱却には本心の所ではご関心がなく、賃上げにしか視野が向かっていないのだなと感じます。標題にあるようにまず賃上げというたぐいの事をするとどうなるかといえば、JALに象徴されるように経営破たんを招き、雇われ役員を入れ替える事は当然としても大リストラと年金削減です。中小企業であればもっとひどい処理となります。会社が存続すれば一部の労働者に労働機会と給与は残されますが、解雇された人は苦しむ事になります。結果残った労働者で平均賃金を計算すると上がっていたとしても、良い結果を生んだとは到底思えません。ぜひ、労働者が経済的生産性を高めた結果として賃上げを受けられる有効な方策は何なのかをご説明頂けたらと思います。(2013/02/27)

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