• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

中国刺激する憲法改正論は市場の信頼損なう

ビル・エモット・英エコノミスト誌元編集長に聞く

2013年3月6日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 経済重視の政策運営を続ける安倍晋三政権。今年夏の参院選で勝利を収めれば、保守色を強めるとの見方も広がる。知日派として知られるビル・エモット・英エコノミスト誌元編集長は憲法改正論議の行方に懸念を示す。

アベノミクスの「3本の矢」をどのように評価していますか。

エモット:「3本の矢」の中で、まず1つ目の金融緩和は正しい方向性でしょう。これまで日本の経済政策に対する最も一般的な批判は、金融緩和が不十分だということでした。1つ目の矢は、10年以上も前からエコノミストたちが求めてきた政策を実施していると言えます。

ビル・エモット(Bill Emmott)(写真:永川 智子、以下同)
ビル・エモット(Bill Emmott)氏。
英エコノミスト誌の元編集長。東京支局長などを歴任した知日派。近著「なぜ国家は壊れるのか」(PHP研究所)ではユーロ危機に揺れるイタリアと日本の類似性などを分析(写真:永川智子、以下同)

 また、財政出動による景気刺激策も、一時的に企業の投資判断にプラスに作用し、短期的には効果があるでしょう。特に、「フクシマ」の復興関連は重要です。財政状況の悪化を懸念する意見もありますが、私はそれほど心配していません。

 財政赤字がGDP(国内総生産)比で9%もあり、純負債比率も135%を超える状況で、毎年のように刺激策を打ち続けることは無理だからです。そのため、財政出動は一時的なものになるはずで、それが即座に財政状況を悪化させるとは思いません。

 ところが、日本にとって最も重要なのは3つ目の矢、つまり、成長戦略なのですが、その中身が何もない。

中身がない「成長戦略」。円安効果を誇張してはいけない

具体的に言うと、どのような点が問題なのでしょうか。

エモット:日本経済の問題は、国内需要が弱いことです。家計の支出は収入が増えるまで伸びません。つまり、雇用が増えて給与が上昇するまで、内需は伸びないのです。大切なのはビジネスをどうやって活性化させるかでしょう。2%のインフレを達成しても、賃金が上昇しなければ国民の生活は今以上に悪くなってしまいます。

 金融緩和だけでは、この問題に対処するには不十分です。金融緩和の最初のインパクトは円安で、これは輸出に頼る製造業にとっては追い風となります。しかし、決してその効果を誇張しすぎてはいけません。なぜなら、日本経済に占める輸出の割合はほんの小さな一部に過ぎないからです。

コメント0

「徹底検証 アベノミクス」のバックナンバー

一覧

「中国刺激する憲法改正論は市場の信頼損なう」の著者

大竹 剛

大竹 剛(おおたけ・つよし)

日経ビジネス記者

2008年9月から2014年3月までロンドン支局特派員。2014年4月から東京に戻り、流通・サービス業を中心に取材中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

プロフェッショナルとして、勝負どころで安易に妥協するなら仕事をする意味がない。

手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト