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「ビジョンのない感じ」は確実にお客さんに伝わる

電通CDC 樋口景一氏 第1回

2013年3月8日(金)

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 広告のビジネスモデルが、企業の「課題解決」を目指して、限りなくコンサルタントに近づいています。ならば、コンサルに任せればいいのでしょうか? 電通CDCの樋口さんは否と唱えます。樋口さんは今、企業の広告だけでなく企業活動、商品開発などにも深く関わっています。コンサルとCDCの違いって何なのでしょうか。

樋口景一(ひぐち・けいいち)
電通CDCコミュニケーションデザイン・ディレクター/シニア・プランニング・ディレクター
1970年福岡生まれ。94年東京大学卒業、同年、電通に入社。IMCプランニングセンターを経て 2008年より現職。国内および海外において広告キャンペーンのディレクション、商品開発、コンテンツプロデュース、メディア企画開発を手掛ける。主な仕事にユニクロ「Tokyo Fashion Map」、グーグル/ユーチューブ「東日本営業中」、JR九州「祝!九州」、NHK「知らないって、ワクワク」など。カンヌ国際広告賞金賞、ロンドン国際広告賞金賞、アドフェスト銀賞、スパイクス銀賞、One Show銅賞など国内外の受賞多数。2008年より武蔵野美術大学非常勤講師。2011年クリオ賞インタラクティブ部門審査員、同年カンヌ国際広告賞メディア部門審査員、2013年NYフェスティバル審査員。著書に『発想の技術』(電通選書)。(写真:中村 治、以下同)

電通コミュニケーション・デザイン・センター(CDC)の中で樋口さんの肩書きは、「コミュニケーションデザイン・ディレクター」。よく見る「CD」という略称でも、「クリエイティブ・ディレクター」とは違うんですね。

樋口:最初からこういうことを言うのはどうかな、と思うんですが(笑)、僕は広告をやっている意識がほぼ、ないんです。

電通勤務、コミュニケーション・デザイン・センター所属で、広告をやっていない、とは?

樋口:先日、ある講演で「『広告』の未来について語ってください」とお題を渡されたのですが、「すみません、それに関してはわかりません」ということで、語れなくって(笑)。

樋口さんが今、おっしゃっている「広告」とは、テレビなどマスメディアを使う、いわゆる従来型の「広告」のことですか?

樋口:狭義の「広告」のことですね。

狭義の「広告」と、樋口さんが今、担当している「広告」は、どこが違うのでしょうか。

宣伝部か、経営層か

樋口:最初に象徴的な状況をお話ししますと、従来、広告会社というものは、基本的に企業の宣伝部とやり取りをさせていただいてきたわけです。

 ですが僕が今、接しているクライアントの方々は、企業の経営層の方々です。そこで話し合われているのは、今後、その企業がどうあるべきか、展開中の事業や商品がどうあるべきか、といったことです。「広告」をどう作るかではなく、広告する対象となるもの、つまり中身をどう作るかを考える作業が、僕の仕事の一番コアの部分です。

それで所属するチームも「ストラテジー・ベースのクリエーティブチーム」となるんですね。

樋口:ややこしいんですが(笑)。僕の仕事のベースにあるのは、経営戦略を作る、事業戦略を作る、商品を作る、サービスを作るといった部分なんです。もちろんそれを広告するときのキャンペーン全体のディレクションも行います。

ということは、要するに「コンサルティング」でしょうか。

樋口:近い部分もありますが、ただ、そこにも差異があります。

 たとえば、いわゆるコンサルティング・ファームとCDCの違いは二点あります。

 コンサルティング・ファームのビジネスを、ごく簡単に言いますと、それは「欠点を指摘する」というモデルなんです。ある会社における現況の欠点を指摘して、「ここの部分を直しましょう」と対症療法を示す。コンサルティング・ビジネス=ソリューション・ビジネスと言われる理由がそこにあります。

 でもCDCは、ソリューションとは対症療法のことではない、と考えているんです。

だとしたら、何になるのでしょう。

次ページに続く)

電通CDCとは?

高度化する企業の抱える課題を複合的に解決するため、様々なセクションから実績のあるスペシャリストを集め、2009年に電通内に設けられた。構成は、テレビなどマスメディア・ベースのクリエーティブチーム、デジタル・ベースのクリエーティブ・チーム、ストラテジー・ベースのクリエーティブチーム。それぞれの専門性によって分かれているが、プロジェクトごとに横断的にチームを組む。今回のインタビュー・シリーズでは「マスメディア・クリエーティブチーム」から古川裕也氏、澤本嘉光氏、高崎卓馬氏、「デジタル・クリエーティブチーム」から佐々木康晴氏、岸勇希氏、「ストラテジー・クリエーティブチーム」から林信貴氏、樋口景一氏に話を聞く。

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「「ビジョンのない感じ」は確実にお客さんに伝わる」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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