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「循環型社会」はもはや死語ですか?

細田衛士・慶応大学教授に聞く

2013年3月7日(木)

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 エネルギー問題に注目が集まる一方で、「循環型社会」という言葉に対する世の中の関心は薄れてしまったようだ。資源循環政策の重要性は低くなってしまったのか。環境政策に詳しい細田衛士・慶応大学教授に聞いた。

(聞き手は田中太郎)

最近、「循環型社会」という言葉への関心が薄れ、話題に上らなくなっています。国全体にこの概念が浸透し、「当たり前」になったからだと前向きに評価してよいのでしょうか。

細田衛士(ほそだ・えいじ)氏
慶應義塾大学経済学部教授。1953年東京都生まれ。77年慶應義塾大学経済学部卒業。80年同大学経済学部助手、87年同大学経済学部助教授を経て、94年から現職。83年英国マンチェスター大学にブリティッシュ・カウンシル・スカラーとして留学。環境経済・政策学会前会長。中央環境審議会委員、産業構造審議会廃棄物・リサイクル小委員会委員などとして、日本の廃棄物・リサイクル政策に携わってきた。(写真/北山宏一)

細田:ある意味でこのコンセプトはかなり成功したと思います。たとえば産業廃棄物の最終処分量は10年前の3分の1以下に減り(2010年度の実績)、自動車や家電は法律の目標を超えるリサイクル率を達成しています。容器包装は軽量化が進んだし、詰め替えタイプのものもかなり普及しました。ボトルtoボトルのリサイクルの取り組みも始まっています。リサイクルしやすい製品を製造する「易解体設計」も進んでいます。さまざまな成果が上がっていると思います。ただ、世の中の関心という意味では当たり前になってしまった面があるかもしれません。

もう10年以上前になりますが、自動車リサイクル法を議論した審議会の一場面が非常に印象に残っています。企業側が提出した案に対して細田先生が「この資料のどこにEPR(拡大生産者責任:生産者が製品の使用後まで一定の責任を果たすべきという考え方)が書かれているんですか」と、資料を掲げて厳しい口調で質問していた。あれから企業の姿勢は変わったのでしょうか。

問題はわかりにくさと融通のなさ

細田:以前はEPRと言うと、企業はまず身構えて、いかに回避するかを考えていました。あるいは、お金さえ出せばEPRを果たしたことになるという誤解もありました。しかし今は、先に例を挙げたようにそれぞれの分野で企業が「ここまでなら受け入れられる」という認識を持ってリサイクルに取り組んでいると感じます。

「静脈ビジネス」を進化させることも循環型社会の目的の1つだと思います。しかし、静脈ビジネスをダイナミックに展開する成功例があまり思い浮かびません。

細田:最近ようやく国も「和製リサイクルメジャー」や「静脈メジャー」という言い方で、そういう発想を具体化すべく動き出しました。しかし、まだ目覚ましく変わったとは言えないですね。

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「「循環型社会」はもはや死語ですか?」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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