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このキャラを「コンビニのおにぎり」で説明せよ!

佐渡島庸平さん×澤本嘉光さん 第4回

2013年4月2日(火)

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撮影:大槻純一 対談場所:(SYNQA

澤本:佐渡島さんが編集を担当されている小山宙哉さんの『宇宙兄弟』は、大ヒット中で、映画にもなり、僕もすごく好きな漫画です。「兄弟もの」という発想はどこからきたんですか。

『宇宙兄弟』

佐渡島:小山宙哉さんは兄弟はいらっしゃらないのですが、小山さんが描く作品を見ながら、家族についての感情の描き方が抜群にうまいな、と僕は思っていたんです。「宇宙もの」でいくというジャンル決めは、前回でお話した通りですが、「家族もの」のところに関しても、小山さんはすごく深い描き方ができるだろうな、と思って、「宇宙」と「兄弟」をテーマにしましょう、という話になったんです。

澤本:ネタを作っていくときに、兄弟に関するところも絶対にやりましょう、という感じで進めたんですか。

佐渡島:そうですね。実は『宇宙兄弟』の1話目って、すごく何度も描き直しているんですよ。

澤本:初めの4ページで、兄の南波六太が「ドーハの悲劇」の日に生まれて、弟の日々人は大リーグで野茂英雄がノーヒットノーランを記録した、栄光の日に生まれたという設定を、コミカルに伝えていらっしゃいますよね。

佐渡島:兄弟の誕生日が対照的な日だという、あの最初の4ページだけは絶対に変えなかったところです。でも、たとえば一番初めのネタでは、六太が学校の先生だったんですよ。

世に出なかった「先生になった六太」の原稿

澤本:えーっ。

佐渡島:それで、宇宙飛行士を夢見ていた少年でもなかったんですよ。兄は学校の先生で、弟は宇宙飛行士で、弟の乗ったロケットの打ち上げを見守る学校の先生、という設定が第1話だったんです。

澤本:へえ。

佐渡島:でも、何か面白くないよな、と小山さんと僕とで言い合って、いろいろ変えているうちに、六太も宇宙飛行士を目指すというふうになって、じゃあ、どうして目指すのか、それは会社をクビになったから、というふうに話が変わっていったんですね。

澤本:そうか。あれ、第1話の冒頭が面白いですからね、やっぱり。でも、最初、学校の先生である六太を、漫画家さんは描いたということですか。

佐渡島:そうです。

澤本:それを使わない場合は、描いたものをばっさりと切るということですか。

佐渡島:はい。ばっさ、ばっさと切ります。

澤本:その、漫画家さんが描いた労力に対して何かギャラって出るんですか。

佐渡島:出ないです。

澤本:うん。ないですよね。ないでしょう、それ。

佐渡島:面白い作品を生み出さない限り、ギャラが発生しない、という覚悟のある作家がいてくださるところに、日本の漫画業界のよさがあると思います。

澤本:でも編集者は基本、会社員ですよね。ダメ出しをしながら守られているじゃないですか。

佐渡島:僕は会社を辞めましたが、おっしゃるように漫画の編集者の大半は会社員ですよね。ですから、そこはもう信頼関係ですね。

 確かに、人によってはダメ出しだけして、すくい上げない編集者もいるんです。それだと、途中で揉めたりして、最終的に作品が妥協の産物になることがあるんです。小山さんと僕は、ダメ出しの先に、いい作品を生み出して、世の中的にも大ヒットにするんだ、という共通の目標や信頼感がお互いの中にありました。

澤本:『宇宙兄弟』でも、ほかの作品でもいいのですが、漫画の連載を始めるときは、どの辺まで決めていくんですか。連載のスタート時には、プロットというものを、ある程度は決めているものなのでしょうか。

佐渡島:いや、漫画は決めないです。

澤本:決めないんですか。

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「このキャラを「コンビニのおにぎり」で説明せよ!」の著者

澤本 嘉光

澤本 嘉光(さわもと・よしみつ)

CMプランナー

1966年、長崎県生まれ。東京大学文学部卒業後、電通に入社。カンヌ国際広告祭賞など内外の受賞多数。2007年に始まったソフトバンクモバイル「白戸家シリーズ」は5年目に突入し、いまや国民的CMに成長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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