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資源バブルははじけた

三菱商事・小林健社長に聞く

2013年3月18日(月)

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 大手総合商社の経営が岐路に立たされている。この10年、商社の好業績を支え続けてきた資源相場が踊り場を迎え、大手5社中4社が2013年3月期に最終減益となる見通し。資源に次ぐ成長のモデルを描けるのか。大手商社トップに戦略を聞く。

石炭や鉄鉱石の価格が下落し、総合商社を支えてきた資源ビジネスが大きな岐路に立たされています。まず、この現状をどう捉えていますか。

小林:ここにきて資源バブルがはじけ、私はむしろ、地に足の着いた総合商社のあり方、つまりは「総合商社とは何か」ということを対外的に発信するいい機会だと思っています。

小林 健(こばやし・けん)氏
1949年生まれ。1971年東京大学卒業後、三菱商事入社。主に船舶畑を歩み、2003年執行役員。2010年から現職(写真:新関雅士、以下同)

 やはり資源というものは、ボラティリティー(変動性)がある。みな分かっていたことですが、どうしても市況がいい時は…。その後、バブルが一服し、それでも資源は手放さずに資産を持ち続けなければいけない。その時、資源のボラティリティーに対応するためには、資源以外の部分を強くすることに尽きるわけです。

 欧米の資源メジャーも現在は相当厳しい。彼らの事業投資の性格からして、すべての案件が成功するとは思っていないんですね。だから悪い時には、鉱山を閉めるなり、減損をするなりして、次の良いものに移っていく。

 資源で繁盛していた時期でも、当社は水面下のアヒルの水かきじゃありませんが、目立たない所で資源以外の部分にずいぶん手を打ってきました。その結果、資源が縮んだ時に、そういう下支えの部分が活躍して利益を伸ばしている。それがあるから、総合商社は企業としての体質が強い。このモデルは日本にしかないわけです。

 かつては投資家から「お前のところは資源会社になるのか」とよく言われましたが、僕が「そうじゃない」と言い続けてきたことが、やっと分かってもらえるかと思います。

 もちろん、資源が縮んだ分は業績の下方修正をしましたが、特に慌てる必要はないと思います。資源と非資源を同居させて、トータルで三菱商事という組織が信用を世の中に得て、さらにビジネスを拡大していくことが要諦です。

掘れば売れる時代は終わった

資源ビジネスについて、これまでのような急激な需要と価格の伸びが期待しにくくなりました。今後、資源とどう付き合っていくべきでしょう。

小林:資源に対する戦略はおおむねは変えないですよ。「バイ・ロー・セル・ハイ(安く買って、高く売る)」は商売の基本ですが、我々は神様じゃないんだから、いつもできるわけじゃない。資源はやはりコンスタントに投資をしていくことが大事。それとやはり、日本に対する資源の安定供給、つまり国益に資するという観点でやってきました。

 ですから、資源に対して継続的に投資は続けます。優良案件を選んでね。だけど今までのように大きな資産の目標を立ててやるということではなく、これからしばらくは身の丈で。つまり財務基盤の健全性を失わない範囲で投資をしていきます。

 それからもう一点は、投資をし終えた、あるいは投資しつつある資源権益のコスト競争力を増すことが今後の課題です。ですから、例えば石炭鉱山の売却や合理化によるコスト削減も考えていきます。

 バブルの時は掘れば売れた。でも、もうそういう時代は終わったんです。従って、どう掘るか、どうコストをセーブして掘るかということに集中する。そのための投資はやっていきます。

 ですから(資源権益に対して)、3%や5%というマイノリティーの出資に乗っかって、そのままじっとしているというのは非常にタチが悪い。やはり20%や30%出資して、自分たちの発言権を得て、コストを下げていく。それが今後の我々の資源投資の方針です。

コメント3件コメント/レビュー

日本見直しという言葉がありましたが、三菱商事に限らず大手商社の各地の支店閉店による減少のすごさと、インド等での支店増加の急進には目を見張るものがあります。そういう意味では日本切り捨てのような気もします…。(2013/03/18)

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いただいたコメント

日本見直しという言葉がありましたが、三菱商事に限らず大手商社の各地の支店閉店による減少のすごさと、インド等での支店増加の急進には目を見張るものがあります。そういう意味では日本切り捨てのような気もします…。(2013/03/18)

日本の貿易環境の変化、例えば円安やTPP、中国との関係変化などへの対応についてもっと聞いて欲しかった。(2013/03/18)

この記事はおかしいと思います。今、資源、作物は高止まりしています。条件付きで今こそが掘ればいいという時代だと思います。…本当は囲い込みを何とかしなければならないので先の言葉には欺瞞が入っていますがね。(2013/03/18)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長