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やっと「理性ある経営」に戻れる

伊藤忠商事・岡藤正広社長に聞く

2013年3月21日(木)

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 大手総合商社の経営が岐路に立たされている。この10年、商社の好業績を支え続けてきた資源相場が踊り場を迎え、大手5社中4社が2013年3月期に最終減益となる見通し。資源に次ぐ成長のモデルを描けるのか。大手商社トップに戦略を聞く。

資源以外の部門の業績が好調です。資源と非資源、それぞれの収益バランスをどう考えますか。

岡藤:まず商社にとって、今まであまりにも資源での利益が大き過ぎた。しかも電機や自動車など今まで日本の経済界を引っ張ってきた業種が苦しい中で、ほぼ商社だけが史上空前の利益を出していた。こういう状況で本当にいいのか。もちろん、儲かることはいいんですけど、これでやっぱり浮かれてはいけないということを、我々は早くから認識ししてきました。

岡藤 正広(おかふじ・まさひろ)氏
1949年大阪市生まれ。1974年東京大学卒業後、伊藤忠商事入社。一貫して繊維畑を歩み、「伝説の繊維マン」として知られる。2002年執行役員。2010年から現職(写真:新関雅士、以下同)

 資源ブームが下火になってきたことで、我々にとっては理性を持って経営ができるんじゃないかと感じています。今までいろいろなことを頭の中でやろうと考えても、資源があまりにも大きな利益を出すので、何かしようという雰囲気にならない。相場の影響がものすごく大きいですから。いろいろなコスト削減なり、努力をしてもたかが知れているわけですよ。

 予算を立てても、なんというか、そこに意思が働かないというか。しかも商社が手を組んでいるのは海外の資源メジャーでしょう。メジャーが主導権を握っているから、とにかく彼らが決めたことをフォローするしかない。フォローしなければやめろ、というような契約ですからね、ほとんどが。だからその中で経営の意思が働かない。投資も彼らに乗っかっているだけ。しかも決算は相場の大きな上下によって、ものすごく大きな金額になる。ということは、本来の経営そのものを、理性を持ってできないということですね。

 そういう意味では、強がりかもしれませんが、やはりこれからは本当に良識あるというか、まともな経営ができるようになったと考えるべきじゃないかなと。もちろん資源による利益貢献は大きかったわけですから、(相場が低迷して)これから商社にとっては非常に厳しい状況なんですけど、今までが異常であって、これからがまともな普通の経営環境になったと考えるべきだと思うんです。

これからの商社経営は本当に難しくなる

 これからの商社のビジネスは本当に難しくなる。マクロ的に見れば日本という市場はどんどん縮小していく。当然、海外に出ていかなきゃならない。これは誰でもそう思うんですよ。ただ一口に言うけれども、今から商社が出て行って、そこでビジネスができる「海外」というのは、難易度が非常に高い。リスクが大きいところなんですね。

 資源なんかは特にそうですけれど、やはり良いところはほとんど進出しきっているから、難しいアフリカのような場所へ行かなきゃいかんわけですから、このリスクは大変ですよ。そのリスクをこれから乗り越えていかないといけない。

 資源以外でも、例えば商品開発にしろ何にしろ、これから我々が市場開拓をしていかなければならないところは、ものすごく難易度が高い。ということは、やはり商社マンはその道のプロをもっともっと目指さないと。総花的ないわゆるゼネラリストでいろいろなことを経験しましたよという人、あるいは単に語学ができますというような人では、この難しいマーケットを開拓することは不可能だということですよね。やはりその道のプロ、地域のプロでもいいんですが、そういう人材を育てていかないと。

 それと同時に、やはりバランス経営ですから、国内マーケットのビジネス、これをもう一度見直す必要があるんじゃないかと。将来は伸びないかもしれない。でもそれがなくなるわけじゃない。日本の場合、我々には知見があり、リスクもそれほどないですよね。国内市場というものをもう一度見直して、こちらでもある部分の商売はしっかりとしていく必要がある。足元をしっかり見れば、いろいろな商売ができるんじゃないかと。既存の商売の拡大もできるんじゃないかと思っています。

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