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日本の「あいまいさ」が競争力になる

齋藤ウィリアム浩幸氏×猪子寿之氏のデジタル時代のチーム論(後編)

2013年4月1日(月)

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 前編に続いて、齋藤ウィリアム浩幸とチームラボの猪子寿之社長が語る、チーム論。後編は、チームに依存すればするほど個人は働きやすくなる、という話から始めます。

 それぞれ他の人にはない才能を持った個人がチームとして働く時、新しいものが生まれる。なぜなら、それが最も個の才能を生かすことにつながるから。

 デジタル時代になればなるほど、そういったチームが必須になるのですが、日本にはチーム作りのノウハウがないように思えると齋藤氏は指摘します。

 対して、「日本が持っている文化のポテンシャルは、極めて情報社会と相性がいい」と、デジタル社会になればなるほど、日本の強みは生きるという猪子氏。

 日本が持てる力を最大限に発揮するために必要なチーム力とは何かが、対話の中から見えてきます。

(聞き手は飯村かおり)

(撮影:大槻 純一、以下同)

齋藤:猪子さんとは2012年元日に放送されたNHK教育テレビの番組「ニッポンのジレンマ」に一緒に出演しています。そこで7時間ぐらい議論しましたが、格差をいかに埋めるかがテーマだった。

 格差をなくせというのは専門性をなくすことにもつながりかねないので、それは危ないと思う。みなさん、それなりに弱みも強みもある。強みを発揮すると、出る杭は打たれる。弱みはみんな隠そうとする。弱みを生かすためにチームがあるのに。

齋藤 ウィリアム 浩幸(さいとう・うぃりあむ・ひろゆき)
起業家。インテカー代表取締役。1971年ロサンゼルス生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。高校時代に友人と始めたI/Oソフトウェアをその後、生体認証暗号システムの大手企業に育て、マイクロソフトに売却。日本に拠点を移し、ベンチャー育成などを手掛けている。著書に『ザ・チーム』ほか。

 あの番組の出演者が、人間は生まれた時点で格差がついている、と発言しました。確かにそうです。かっこいい人もいるし、そうじゃない人もいる。さまざまな言葉ができる人もいるし、スポーツができる人もいる。でも、石川遼選手のようにゴルフができないからといって、落ち込んでいる人はいない。ゴルフと違うところで頑張ろうというのが普通です。

 日本では格差をなくすという議論はよく聞くけれど、チームを作って互いの弱みを補い合うという議論にはどうもならないようです。日本人はチームを作れないのか、チームにしたくないのか分からないけれど…。

猪子さんは人気漫画「ONE PIECE」型のチームというのを標榜して、実際にマネジメントをしています。理想とするチーム像と比べて、今のチームラボは、どうですか。

猪子:いや、理想がこうだという考えと、マネジメントができるかできないかは、あんまり比例関係にはないです。僕はマネジメント能力が極めて低いので、すぐ破綻しちゃう(笑)。

齋藤:ただ、チームのマネジャーとチームのリーダーというのは違いますよね。

チームに依存すると個人が活躍できる

猪子 寿之(いのこ・としゆき)
デジタルクリエーター。ウルトラテクノロジスト集団チームラボ代表。1977年徳島県生まれ。東京大学工学部卒業と同時にチームラボ創業。大学院に進み、自然言語処理とアートを研究。独自の検索エンジンを開発したこともある。自分の会社を人気漫画「ONE PIECE」の麦わらの一味にたとえる。

猪子:理想のチームはこうであると頭で分かっていることと、理想のチームを作れるかどうかはまた別(笑)。ちゃんとしたマネジメントというのは、もう少し根気のいることで、腹の据わった、ある種、悟りを開いたような感じでやるものですね。

 でも、やっぱり、理想のチームにして、そのチームの中で自分はさらに活躍したいと思う。今は人が増えたので、自分の働く部分がより特化し、よりチームに依存した働き方になっている。そうなると、さらに個人が活躍できると信じているのです。

齋藤:4~5人でやっている時は、自分がやらなきゃいけない領域は多くなります。さっきの話とちょっと矛盾するんだけれど、個人の能力、生まれ持っているものはそんなに差がないと思っている。だから、ある分野に時間を掛けることができると、人に専門性ができたり、結果的に能力が上がったりする。

 チーム依存になればなるほど、時間を掛ける範囲が狭くなって、結果的に得意になりつつあるところばかりやるから、さらにその分野が得意になってくる。そうやってチームが育つことで、より個人は働きやすくなる。私とチームとはそういう関係です。

猪子さんは、5人で会社を立ち上げています。最初からチームで始めたということですね。

猪子:はい。

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「日本の「あいまいさ」が競争力になる」の著者

齋藤ウィリアム

齋藤ウィリアム(さいとう・うぃりあむ・ひろゆき)

インテカー代表取締役

起業家。インテカー代表取締役。内閣府本府参与科学技術・IT戦略担当。1971年ロサンゼルス生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。ベンチャー育成、政府のIT戦略などに関わる。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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