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日本の「あいまいさ」が競争力になる

齋藤ウィリアム浩幸氏×猪子寿之氏のデジタル時代のチーム論(後編)

  • 齋藤ウィリアム浩幸

  • 猪子 寿之

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2013年4月1日(月)

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編集部より:齋藤ウィリアム浩幸氏は2017年12月、経済産業省と内閣府の参与を辞任し、自身が公表していた経歴に誤りがあったと発表しました。本記事に掲載していた略歴にも誤りが含まれていたため、掲載をとりやめました(2017年12月27日)。

 前編に続いて、齋藤ウィリアム浩幸とチームラボの猪子寿之社長が語る、チーム論。後編は、チームに依存すればするほど個人は働きやすくなる、という話から始めます。

 それぞれ他の人にはない才能を持った個人がチームとして働く時、新しいものが生まれる。なぜなら、それが最も個の才能を生かすことにつながるから。

 デジタル時代になればなるほど、そういったチームが必須になるのですが、日本にはチーム作りのノウハウがないように思えると齋藤氏は指摘します。

 対して、「日本が持っている文化のポテンシャルは、極めて情報社会と相性がいい」と、デジタル社会になればなるほど、日本の強みは生きるという猪子氏。

 日本が持てる力を最大限に発揮するために必要なチーム力とは何かが、対話の中から見えてきます。

(聞き手は飯村かおり)

(撮影:大槻 純一、以下同)

齋藤:猪子さんとは2012年元日に放送されたNHK教育テレビの番組「ニッポンのジレンマ」に一緒に出演しています。そこで7時間ぐらい議論しましたが、格差をいかに埋めるかがテーマだった。

 格差をなくせというのは専門性をなくすことにもつながりかねないので、それは危ないと思う。みなさん、それなりに弱みも強みもある。強みを発揮すると、出る杭は打たれる。弱みはみんな隠そうとする。弱みを生かすためにチームがあるのに。

齋藤 ウィリアム 浩幸(さいとう・うぃりあむ・ひろゆき)
編集部より:2017年12月、経済産業省と内閣府の参与を辞任し、自身が公表していた経歴に誤りがあったと発表しました。本記事に掲載していた略歴にも誤りが含まれていたため、掲載をとりやめました。

 あの番組の出演者が、人間は生まれた時点で格差がついている、と発言しました。確かにそうです。かっこいい人もいるし、そうじゃない人もいる。さまざまな言葉ができる人もいるし、スポーツができる人もいる。でも、石川遼選手のようにゴルフができないからといって、落ち込んでいる人はいない。ゴルフと違うところで頑張ろうというのが普通です。

 日本では格差をなくすという議論はよく聞くけれど、チームを作って互いの弱みを補い合うという議論にはどうもならないようです。日本人はチームを作れないのか、チームにしたくないのか分からないけれど…。

猪子さんは人気漫画「ONE PIECE」型のチームというのを標榜して、実際にマネジメントをしています。理想とするチーム像と比べて、今のチームラボは、どうですか。

猪子:いや、理想がこうだという考えと、マネジメントができるかできないかは、あんまり比例関係にはないです。僕はマネジメント能力が極めて低いので、すぐ破綻しちゃう(笑)。

齋藤:ただ、チームのマネジャーとチームのリーダーというのは違いますよね。

チームに依存すると個人が活躍できる

猪子 寿之(いのこ・としゆき)
デジタルクリエーター。ウルトラテクノロジスト集団チームラボ代表。1977年徳島県生まれ。東京大学工学部卒業と同時にチームラボ創業。大学院に進み、自然言語処理とアートを研究。独自の検索エンジンを開発したこともある。自分の会社を人気漫画「ONE PIECE」の麦わらの一味にたとえる。

猪子:理想のチームはこうであると頭で分かっていることと、理想のチームを作れるかどうかはまた別(笑)。ちゃんとしたマネジメントというのは、もう少し根気のいることで、腹の据わった、ある種、悟りを開いたような感じでやるものですね。

 でも、やっぱり、理想のチームにして、そのチームの中で自分はさらに活躍したいと思う。今は人が増えたので、自分の働く部分がより特化し、よりチームに依存した働き方になっている。そうなると、さらに個人が活躍できると信じているのです。

齋藤:4~5人でやっている時は、自分がやらなきゃいけない領域は多くなります。さっきの話とちょっと矛盾するんだけれど、個人の能力、生まれ持っているものはそんなに差がないと思っている。だから、ある分野に時間を掛けることができると、人に専門性ができたり、結果的に能力が上がったりする。

 チーム依存になればなるほど、時間を掛ける範囲が狭くなって、結果的に得意になりつつあるところばかりやるから、さらにその分野が得意になってくる。そうやってチームが育つことで、より個人は働きやすくなる。私とチームとはそういう関係です。

猪子さんは、5人で会社を立ち上げています。最初からチームで始めたということですね。

猪子:はい。

コメント3件コメント/レビュー

大変面白く読みました。こういう若い世代が日本から世界へどんどん活躍の場を広げてくれると、今の日本の閉塞感も少しは薄れてくるでしょう。残念ながらこの記事に対する低評価が多いのは、日経BPの読者年齢層が高いからでしょうか。頭の硬い人は自分が理解できないことをすぐに否定します。そうしないと自分が否定されるような気がするのと、変化が怖いからです。そういう人たちがいつまでも上にいて実権を握っていることが、今の日本の問題ですね。江戸幕府の末期と同じです。(2013/04/01)

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大変面白く読みました。こういう若い世代が日本から世界へどんどん活躍の場を広げてくれると、今の日本の閉塞感も少しは薄れてくるでしょう。残念ながらこの記事に対する低評価が多いのは、日経BPの読者年齢層が高いからでしょうか。頭の硬い人は自分が理解できないことをすぐに否定します。そうしないと自分が否定されるような気がするのと、変化が怖いからです。そういう人たちがいつまでも上にいて実権を握っていることが、今の日本の問題ですね。江戸幕府の末期と同じです。(2013/04/01)

日本のアニメや漫画、そしてゲームの大元である、イギリスの「指輪物語」も「あいまいさ」が国際競争力になっていると思います。あえて、キリスト教から遠ざけたエルフやホビット、そしてサウロンの世界は最たるものです。未だに「死後、稼ぐ富豪たち」ランキングの上位にいるトールキンに日本がどこまで迫れるか。そこに日本の国際競争力が問われていると思います。(2013/04/01)

あまり現実に即していない曖昧な議論で面白くなかった。表面的で深みに欠ける解釈が多いと感じた。(2013/04/01)

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