• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

だから「リフレは(本当に)ヤバい」んです

『リフレはヤバい』の著者、小幡績氏に聞く

2013年3月22日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 黒田東彦氏が日本銀行総裁に就任し、新体制がスタートした。日本経済の復活にはさらなる大胆な金融緩和策が不可欠とする黒田新総裁のもと、日銀は1月に導入した物価上昇率2%という目標を実現できるのか。あえてインフレを起こそうとするリフレ策は、日本経済に多大な打撃を与えるとして、著書『リフレはヤバい』でリフレ策を痛烈に批判している小幡績氏に、今後の日本経済の展開をどう見ているか聞いた。

小幡績(おばた・せき)氏
1967年生まれ。92年3月東京大学経済学部卒業、同年4月、大蔵省(現財務省)入省、99年退職。99~2001年ハーバード大学。2001年ハーバード大学にて経済学博士を取得。2003年より慶應義塾大学大学院経営管理研究学科准教授。著書に『すべての経済はバブルに通じる』『ネット株の心理学』などがある。(写真:菅野勝男、以下同)

黒田東彦新総裁は、金融緩和策として国債だけでなく日銀による資産担保証券(ABS)や株式の購入まで視野に入れているようですが、2%のインフレを本当に起こすことができると見ていますか。

小幡:僕は大蔵省に入る際の面接で、自分の卒論のテーマを巡って黒田さんとかなり議論したこともあるんですが、彼は自分が正しいと思ったことはやり抜く人です。妥協はしない。「できない」とは絶対に言わない。2000年頃からデフレは問題だと考えていたわけだから徹底してやるでしょう。

 知的好奇心が旺盛で知識の幅も広い。本当のインテリで、信念を持って行動するので、財務省の意向などにもまったくとらわれず動くでしょう。財務省の論理としては、名目金利が上がったら国債の利払いが増えてしまうから困ると考えるでしょうが、そんなことは気にせず、金融緩和をとことんやると思います。

 ただ、財務官として金融を担当したとはいえ、財務官と日銀総裁は仕事が違う。金融政策の実務経験はない。だから日銀の現場というか執行部の意見をよく聞き、よく学んだ上で政策を出してくるでしょう。恐らく初回は国債の買い入れ増など従来の延長線上の拡大版のようなところからスタートして、その後、2回目、3回目から本領を発揮すると見ています。

2年以内に物価上昇率が2%になる確率は5分5分

 それでも2年以内に金融政策によって物価上昇率2%を実現させるのは難しいと思います。

 本にも書きましたが、経済学においては、金融政策に関する「たこ紐理論」というのがあります。強い風に煽られている凧をうまく操ることは技術により可能になるが、そもそも風がないときに凧紐を引っ張って無理やり凧を揚げようとしても上がらない。インフレで経済が過熱しているときには、中央銀行が過熱を抑えるべく金利を引き上げ、金融引き締めを行う。凧紐と同じで、引っ張って制御はできるが、どう押しても(金融政策では)凧を動かすことはできない。

 つまり、金融政策によってインフレを抑えることはできるが、デフレを解消することは難しいということです。

 ただ、「2年以内に物価上昇率が2%になる確率は?」と聞かれれば、5分5分くらいだと思います。可能性としては2つある。

コメント7

「キーパーソンに聞く」のバックナンバー

一覧

「だから「リフレは(本当に)ヤバい」んです」の著者

石黒 千賀子

石黒 千賀子(いしぐろ・ちかこ)

日経ビジネス編集委員

日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人は何か自信を持って誇れるものを持っているはずです。

為末 大 元プロ陸上選手