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黒田日銀、「想定内」でも市場は反応する

村上尚己・マネックス証券チーフエコノミストに聞く

2013年3月27日(水)

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 日銀総裁に黒田東彦氏が就任し、新体制での金融政策決定会合が来週開かれる。「レジームチェンジ(体制転換)」の象徴となる政策メニューは広く取りざたされているが、村上尚己・マネックス証券チーフエコノミストは想定内であっても市場は反応すると予想する。

(聞き手は渡辺康仁)

アベノミクスに市場が大きく反応しています。これまでの流れをどう見ていますか。

村上:市場が意識しているのは、デフレから脱却する過程で何が起きるかということだと思います。すぐにインフレになるかどうかは分かりませんが、円高とデフレが続くだろうという前提がいっぺんに変わりました。現在の1ドル=95円前後の水準は円安とは言えません。購買力平価で見ると100円や105円が普通の水準ですから、そこに向かって円高是正が続いています。基本的にアベノミクスはまだ何もやっていませんが、少なくとも日銀が米連邦準備理事会(FRB)並みに金融緩和をすれば、今の流れはしばらく変わらないと見ていいでしょう。

 市場の反応は分かりやすいですね。政権交代で政治が変われば、日銀も変わる。日銀が変わって何が起こるかを想像すれば、株でも為替でも投資行動はまったく違ってきます。物価の安定は中央銀行の責任ですから、安倍晋三首相が昨年の自民党総裁選の時から金融緩和が足りないと言っていたのは普通のことだと思います。

米中経済の改善など、安倍政権は外部環境にも恵まれています。

村上尚己(むらかみ・なおき)氏
マネックス証券チーフエコノミスト。1971年宮城県生まれ。1994年東京大学経済学部卒業、第一生命保険に入社。日本経済研究センターへの出向を経て第一生命経済研究所へ。2000年よりBNPパリバ証券で日本経済担当エコノミスト。2003年にゴールドマン・サックス証券に移りシニア・エコノミストとして独自の計量モデルで日本経済の分析・予測を行う。2008年9月より現職。
(撮影:清水盟貴)

村上:そういう面もあるでしょう。しかし、米国の長期金利は2%前後にとどまっています。株価が上昇しているわりに金利は上がっていません。FRBが金融緩和を続けると約束していることが効いています。1ドル=70円台から95円前後までの円相場の変動は日米の金利差だけでは説明できないのです。

 一番重要なポイントは予想インフレ率が変わったということです。デフレが続くと思っていたのに、もしかしたら2年後にインフレになるかもしれないと思うと、予想の経路はまったく違うものになります。デフレは貨幣の価値が高まることですから、それが続けば円高も続きます。この経路が将来変わるかもしれないということだけで為替は動きます。金融政策のレジームが変わることによって、マーケットの予想インフレ率が変わったのです。

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「黒田日銀、「想定内」でも市場は反応する」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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