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テレビはいま「重すぎる荷物」を降ろしつつあるのだ

電通CDC 林信貴氏 第1回

2013年4月30日(火)

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 ネット時代の今、個人の人格で企業全体を体現する、ジョブズのようなカリスマ経営者なき日本企業にとって、顧客とのコミュニケーションは極めて難しい問題です。今、そこにどんな手法があるのか、何に悩んでいるのか、顧客と日本のトップ企業の間を一貫して取り持ってきた電通、そのトップクリエイターの本音を聞き出すシリーズ連載です。

 前回の樋口景一さんのインタビューでは、ストラテジーベースのクリエーターの視点から、今とこれからの「コミュニケーションデザイン」を読み解いていただきました。今回から前後編でお届けする林信貴さんは、同じストラテジー・チームでも、市場分析からのアプローチ。電通内での呼称は、その名も「ミスター・プランニング」。このポジションから見た、いまのコミュニケーションの課題とは?

林信貴(はやし・のぶたか)
電通コミュニケーション・デザイン・センター・シニア・プランニング・ディレクター
1963年生まれ。88年東京大学文学部卒業、同年、電通に入社。マーケティング局、第2マーケティング・プロモーション局、7年間のクリエーティブセクションの兼務やクリエーティブ・プランニング・センターを経て2010年より現職。広告キャンペーンの戦略から表現企画立案、企業ブランディングからメディアコンテンツ開発、商品開発や事業開発など、戦略、企画、実施まで、川上から川下まで幅広くクライアントへのソリューションを提供。最近の主な仕事に、「スカパー!リブランディングキャンペーン」「AXA生命保険キャンペーン」「gift新創刊DRESS」「中国Acura」など。(写真:的野 弘路 以下同様)

今回からは、CDCの「シニア・プランニング・ディレクター」の林信貴さんにお話をうかがっていきます。「コミュニケーションデザイン」は、言葉自体もそうですし、概念自体も、まだとても新しいものです。最初にCDCの中での林さんの役割をうかがえればと思います。

:実は、CDCという組織の中での役割を、明確に言われたことがないんです(笑)。

そうなんですか。

:それは組織が無責任ということではなくて、あまりにも対象となる領域が広すぎて、会社側もちゃんと定義しづらいということが一つあります。

 それともう一つ、これから先、ビジネス社会に何が起こるかわからない環境で、自分の職種や仕事の領域をあえて定義しないようにしている、と。

その二つですか。

:自分の仕事を説明する唯一の手掛かりは、たぶん「プランニング」という言葉だと思います。その「プランニング」と言われるもののすべてに取り組む、ということが大前提ですね。

その前提には、この10年ぐらいの広告業界の変化がある、ということを、これまで、他のメンバーの方へのインタビューでも、うかがってきました。

「新しい概念」を、さらに「掛け算」

:10年前までは、我々の業界で「コミュニケーション」という言葉は、「広告」あるいはその中での「キャンペーン」や「PR」などの場面で使われていたのですが、今はそう単純ではなくて、たとえばクライアントの社員同士のコミュニケーション、そのクライアント企業と流通の間に生じるコミュニケーション、もしくは、お客さまとのコミュニケーションと、対象が幅広いんですね。

 要するに、人間同士の意思疎通、ないしはお客さまやターゲットに、こういうふうに動いてほしいと意図する場面など、とにかくすべてが「コミュニケーション」ということになってきているんです。

「デザイン」という言葉も、単なるレイアウトを超えた概念を指すようになっていますよね。

:グラフィックや映像として目に見える「デザイン」だけではなく、その裏側にある「アーキテクチャー(構築、構成)」であったり、あるいは時間軸に沿った「設計」であったり、というようになっていますよね。ですから、CDCが対象とする「コミュニケーションデザイン」とは、新たな概念の掛け算であると考えていただくのが、一番いいのかもしれません。

次ページに続く)

電通CDCとは?

高度化する企業の抱える課題を複合的に解決するため、様々なセクションから実績のあるスペシャリストを集め、2009年に電通内に設けられた。構成は、テレビなどマスメディア・ベースのクリエーティブチーム、デジタル・ベースのクリエーティブ・チーム、ストラテジー・ベースのクリエーティブチーム。それぞれの専門性によって分かれているが、プロジェクトごとに横断的にチームを組む。今回のインタビュー・シリーズでは「マスメディア・クリエーティブチーム」から古川裕也氏、澤本嘉光氏、高崎卓馬氏、「デジタル・クリエーティブチーム」から佐々木康晴氏、岸勇希氏、「ストラテジー・クリエーティブチーム」から林信貴氏、樋口景一氏に話を聞く。

コメント3件コメント/レビュー

下の方も言っているように、テレビのコマーシャルで買おうと思う人は少ないでしょう。理屈をつけて意味を見出そうといろいろ語っていますが、広告ももはや動画の小作品製造であって、美しい、面白い、楽しいというテーマの作品の展示場でしょう。犬が父さんの家族を延々と流すのもそいうことでしょう。誰も携帯電話なぞ見てはいない。不条理な家族を延々と見せられる。大人の映像ってのが極端に少ない。バブルのころのナンセンスCMというか、動画は今は見るに堪えないものばかり。そんな作品を毎日作っているのだと理解しています。(2013/04/30)

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「テレビはいま「重すぎる荷物」を降ろしつつあるのだ」の著者

清野 由美

清野 由美(きよの・ゆみ)

ジャーナリスト

1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

下の方も言っているように、テレビのコマーシャルで買おうと思う人は少ないでしょう。理屈をつけて意味を見出そうといろいろ語っていますが、広告ももはや動画の小作品製造であって、美しい、面白い、楽しいというテーマの作品の展示場でしょう。犬が父さんの家族を延々と流すのもそいうことでしょう。誰も携帯電話なぞ見てはいない。不条理な家族を延々と見せられる。大人の映像ってのが極端に少ない。バブルのころのナンセンスCMというか、動画は今は見るに堪えないものばかり。そんな作品を毎日作っているのだと理解しています。(2013/04/30)

広告は意味があるのか?私はテレビのCMでモノを買った事もないし、ネットの1Stページ(ヤフーとか)の広告も見ないし、ああいう媒体が終わってるのではないだろうか?新聞も書評のところぐらいしか見ませんしね。(2013/04/30)

アメリカは多チャンネルの文化ですが、その中には「CMを延々と流し続けるだけの番組」が存在します。逆に言うと、日本ではこれがどうしてダメなのかという視点から考えてみてはいかがでしょう?案外TVの地位再生向上に繋がるかもしれませんよ?(2013/04/30)

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三品 和広 神戸大学教授