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日本車の安全性は低い?~中国で広がる誤解、問われる発信力

現代文化研究所・呉保寧氏に聞く打開策

2013年5月1日(水)

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 日本車の安全性は低い――実は、中国人の多くはこんな印象を持っている。もちろん誤解だが、日本車メーカーはそれを解くための情報発信を、どれだけできているのだろうか。こうした不信感に反日機運が重なり、日本車販売への打撃を拡大した面がある。中国市場で復活を目指すには、自分たちの主張をいかに正しく発信し、消費者に伝えられるかが問われている。

(聞き手は宮澤徹)

中国で日本車の売れ行きが鈍いままです。

呉 保寧(ご・ほねい)氏
現代文化研究所上席主任研究員。中国国家信息中心経済諮詢中心 客員研究員。1984年7月 中国・武漢大学修士 修了(国際経済法専攻)。1991年来日。トヨタ自動車勤務などを経て現職。著書に『グローバル競争時代の中国自動車産業』、『巨大化する中国自動車産業とグローバル競争―外資系と民族系の競合関係―』など。

:その理由は、すぐに代替されてしまうことにあります。今、中国市場では日本車を買わなくても、例えば独フォルクスワーゲン(VW)とか、米ゼネラルモーターズ(GM)など、ほかの車がたくさんあります。日本車がダメとなれば、別の車を買えばすみます。そうならないようにするにはどうすればいいか。中国社会や中国人の心をつかむために、自動車ビジネス以外のことにも力を入れる必要があるのです。

 政治関係はおそらく、日中間では永遠の課題なので、今の世代ではもう解決できないかもしれません。だからこそ、それを乗り越えられる戦略や関係を作らないといけない。

日本車メーカーの中国への溶け込み方が足りないと。

:足りないです。多くの中国人は、日本車メーカーがあくまで自動車を作って売り、儲けるためにやっていると思っています。そうした印象を変えるためには、社会貢献とかユーザー連動の活動が必要になります。

 例えばVWは、モータースポーツや科学技術の普及、技術の開示についても前向きだと、中国人から見られています。個人的な印象ですが、VWは中国社会と一緒に成長しようという戦略があるようです。だから、仮にドイツと中国の関係が悪くなってもVWは嫌われないし、捨てられないでしょう。

 GMは上海万博などの大きなイベントを支援し、中国社会に受け入れられ、評価を上げました。そういう活動を広げれば、日本車も今回のように、急に販売が減ってしまうということが少なくなるのではないでしょうか。

クルマの競争力はどうでしょう。日本車は省エネ、安全性が高い、という強みがあるのではないですか。

:確かに、燃費性能で日本車の評価は高いです。しかし、安全性の面では厳しい評価が下されています。日本車は事故の際、そのエネルギーを車体で吸収し、乗っている人に害を及ぼさないようにするため、つぶれたりへこみやすくしています。しかし、ここに落とし穴があるのです。

 事故でくしゃくしゃにつぶれた日本車の映像が、インターネットなどでよく流されています。もちろん、車は壊れても、そのために車内の人間が助かったりしているのですが。中国人はこれを見て、日本車は危ないと感じるわけです。

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「日本車の安全性は低い?~中国で広がる誤解、問われる発信力」の著者

宮澤 徹

宮澤 徹(みやざわ・とおる)

日経ビジネス副編集長

日本経済新聞社産業部、中国総局、重慶支局長、2012年秋日経ビジネス副編集長。製造業とアジア担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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