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漁師がよそ者に食べさせたくない「たたっこ」を発見!

2013年6月4日(火)

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 自社で育てた鶏を提供する「塚田農場」などを展開するAPカンパニーの米山久社長と、オイシックスの高島宏平社長の「食」をテーマにした対談、3回目は「売れる」メニューを常識外から開発する方法を話し合います。

(前回から読む

高島:米山さんは、地方で食材を生産していますよね。おそらく東京から地方へいらっしゃる機会も多いと思います。見知らぬ地方で、とりわけ米山さんがいらっしゃるような農業や漁業が行われているような地域で、自分好みの食事ができる店、どうやって探しますか?

米山 久(よねやま・ひさし)
APカンパニー社長。1970年東京・八王子生まれ。2001年、ダーツバーから飲食業に参入。2004年に自社自ら地鶏(みやざき地頭鶏)を育成、店舗で使用する製販直結のビジネスモデルで業界の注目を集める。12年9月、東証マザースに上場。(写真:丸毛 透 以下同)

米山:地方でうまい店を探すのは、難しいんですよ。もちろん街の規模にもよるんですが。特に農業や漁業の生産地って、お店自体はだいたいぱっとしない。でも、地元のおうちにうかがうと、「おうちご飯」がむちゃくちゃおいしかったりする。

高島最初にお話しした、漁師飯が最高にうまい、なんてその典型ですよね。おいしい食材の生産地に、なぜかおいしいお店がない。僕もオイシックスの仕事で地方にうかがうことが多いので、よーくわかります。

米山:あれ、なぜでしょう?

高島:おいしい野菜がとれる場所、おいしい魚がとれる場所だと、家でその野菜や魚を食べればいいので、お店が必要なかったりするんですよね、たぶん。

 たとえば、今、宮城県女川町の復興のお手伝いをしているんですが、女川町って、カキやホタテやギンザケを養殖しているし、イカも水揚げされるし、東北屈指のおいしい魚介類が獲れる場所なんですよ。ところが魚料理を出す洋食屋さんが一軒もない。街に並んでいるのは、中華料理屋にトンカツ屋さん。

米山:あ、中華やトンカツは家でつくらないものね。

高島:そう、外食したい料理だけがお店になる。お店でおいしい食材を食べさせる、って都会の発想なのかもしれません。

米山:たしかに。最高の漁師飯をふるまってくれる漁師さんがいる漁港には、魚が食べられる店、ないもんなあ。自分たちのぶんは自分たちで作っちゃえばいいですからね。

高島:米山さん、海外の飲食店を研究されたりはするんですか? 米山さんが海外からヒントを得たら、また新しいタイプの店舗が生まれそうですけれど。

米山:残念ながら国内で手一杯で、海外まではとても視察の暇がない、というのが現状です。世界の食を見て回りたいんですけれどね。高島さんは海外へ行ったら、どういうところを見ますか?

築地に行っても、実は魚はわからない

高島:まず市場を回りますね。それから地元のスーパー。ああ、こんな食材が売っている、ああ、こんな売り方をしている、というのが、市場やスーパーを歩くとダイレクトに見えてくるんですよ。

米山:たとえば?

高島:たとえば、野菜がどーんとおいてあって、形もばらばら。日本だと選り分けられて捨てられちゃうような野菜も普通に売っている。でも、おいしそうなんですよ。むしろ自然で。ああ、規格品みたいに形にこだわるのは、日本の食品業界で勝手に決めたルールみたいなもので、お客さんがついてくれれば、別に従う必要ないなあ、なんてことがわかってくるんです。食の常識だと思ってきたことが、海外に行くと非常識だったり、なんてことが。

米山:それ、日本の国内でもそうなんですよ。魚でいうと、築地に行っても何もわからなかったりする。むしろ魚を獲っている地元漁師の家にお邪魔した方が、ビジネスのヒントが見つかる。え、こんな食べ方してたのか、とか、こんな魚、築地には回ってこないぞ、とか。飽和している飲食業界で先輩たちと同じことをやっていたら絶対に勝てない。業界の常識の裏をかかないとね。

高島:ベンチャーですからね、我々は(笑)。ただ、業界の常識の穴をつこう、新しい市場を開拓しよう、というのは、常にリスクと隣り合わせですよね。失敗、しないんですか?

米山:するに決まってるじゃないですか! 失敗、しまくりですよ。

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「漁師がよそ者に食べさせたくない「たたっこ」を発見!」の著者

高島 宏平

高島 宏平(たかしま・こうへい)

オイシックスCEO

神奈川県生まれ、東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修了後、外資系経営コンサルティング会社のマッキンゼー東京支社に入社。2000年6月にオイシックスを設立し同社代表取締役CEOに就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ビル・エモット 英エコノミスト誌元編集長