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「今のままでは韓国や中国のスピードにやはり負けますか?」

東アジアの企業動向に詳しいマッキンゼーのリチャード・ドブズ氏に聞く

2013年5月29日(水)

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 日本企業の国際競争力が低下している原因の1つとしてよく指摘されるのが、意思決定が遅い点だ。欧米企業だけでなく、韓国や中国など東アジアのほかの国の企業と比べても後れを取っていると言われる。

 日本企業が意思決定のスピードを速めるために何が必要なのか。マッキンゼーのソウルオフィスのディレクターを務め、東アジアの企業の動向に詳しいリチャード・ドブズ氏に聞いた。

(聞き手は中野目 純一)

日本企業の弱点の1つとして、意思決定が遅いことがよく指摘されます。

リチャード・ドブズ(Richard Dobbs)氏
米マッキンゼー・アンド・カンパニーのソウルオフィスのディレクター。同社の研究機関であるマッキンゼーグローバルインスティチュートのディレクターも兼務。英オックスフォード大学卒。同大学経営大学院のアソシエイトフェローとして企業価値評価に関する授業を受け持つ。

ドブズ:確かにそうですね。ある中央アジアの国の首相と会談した時のことです。当時、同国では発電所の建設プロジェクトについて、海外の企業が建設資金を調達して発電所を建設し、運営まで担ってくれることを求めていました。

 その際に発注先として検討していたのは、中国企業のコンソーシアムと韓国企業のコンソーシアムです。その矢先に金融危機が起きて、首相は韓国企業のコンソーシアムが建設資金を調達できないのではないかと懸念していました。

 そこで私はこう提案しました。「日本企業に打診したらどうか。日本は資金が豊富ではないか」と。すると首相は次のように答えたのです。

 「日本企業には問題がある。韓国や中国の企業に比べて、意思決定を下すのに時間がかかりすぎることだ。だから、発電所の建設プロジェクトの入札においても、候補にならなかった」

まず必要なのは過ちを恐れないこと

では、意思決定のスピードを速めるためにどうしたらいいのでしょうか。

ドブズ:まず必要なのは、過ちを犯すことを恐れないことですね。現代ではあらゆる産業で進化のスピードが増しています。特定の産業の進化がどのようなものかをじっくりと研究して理解してから戦略を立てようとしたら、戦略が出来上がった時には時代遅れのものになってしまいます。

 そこでいま求められるのは、大雑把で構わないから即座に行き先を決めて、そこに向かって動き始めることです。そして方向が間違っていたら、その過ちを認めて、行き先を変更する。失敗は失敗として教訓とすればいい。

コメント6件コメント/レビュー

日本人の繊細な技術は世界一だと思います。失敗は成功の元ですね。ceoなる外国の経営者は日本に向いているのかなと思います。(2013/06/03)

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「「今のままでは韓国や中国のスピードにやはり負けますか?」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本人の繊細な技術は世界一だと思います。失敗は成功の元ですね。ceoなる外国の経営者は日本に向いているのかなと思います。(2013/06/03)

私を含め多くの日本人の本姓を指摘していると思いました。安全運転が日本人のやり方です。そして回りを気にして生きていきます。その中で突出したひとが、少しはいます。しかしあまりに少ないし、突出した人も回りから引きずりおろされてしまいます。橋下大阪市長のような人は例外ですが、余りに懐古主義です。日本ガラパゴス人の典型ですかね。日本は長いアメリカ依存に飽き中国の圧力を受けて欲求不満状態にあるのではないでしょうか。その噴出が橋本市長でありり、石原前都知事だと思います。経営者には何人か突出した人がいるようですが、政治家にいそうもないのが、心配ですね。嗚呼!(2013/05/29)

おおむねは筆者のご指摘妥当と賛同できる。長きに渡って培われてきた日本人の思考風土容易に変革できないでいる。読者言及の減点主義は、農耕民族に起因するのかもしれない。自然相手の農業では加点より減点評価がより成果に繋がったことに起因する思考形成にあると思われる。とはいえ、安倍総理は、何度でも挑戦できる社会形成に言及していることでもあり、この風土改善は促進されることが期待される。課題意識は、以前から指摘されてきたことでも有る。ついでに付言すると、’出るくいは打たれる’という風土これは'和をもって尊しとなす’の反面であり、橋下氏も遭遇している側面がある。(2013/05/29)

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