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ヒット商品を作るのがこんなに簡単とは思わなかった

【第2回】コーセーコスメポート「ジュレーム」

2013年6月14日(金)

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 日本企業において「ブランド」の重要性がかつてないほど高まっている今、ブランド戦略専門のコンサルティング会社インサイトフォースの山口義宏代表が、ユニークなブランド戦略に挑戦している企業の舞台裏を明らかにするこの連載。2回目は、2013年2月、激戦の高価格ヘアケア(シャンプー・リンスなど)のカテゴリーに新製品「ジュレーム」を投入し、一気に市場シェア3%超を獲得した、コーセーコスメポート安岡孝晃・企画部次長と、野村靖・企画部販売企画2課課長に話を聞いた。

山口:ヘアケアシリーズ「ジュレーム」は、発売から2カ月で計画比2倍の出荷を記録するなど、売れ行きは非常に好調と聞いています。その成功の秘訣を教えてください。

ジュレーム

野村:ひとつには、適切な市場参入カテゴリーを選んだということがあります。今回選んだ「ノンシリコン・シャンプー」というカテゴリーは、単に市場規模が拡大しているだけでなく、既存の大手企業ではない新規プレーヤー企業の商品ブランドがかなり増えて、小売り側の構造も意識も変わってきていた、つまり市場の構造として下克上を起こしやすい状況にありましたし、当社も技術を持っていました。

 でも、それだけならこれまでとそう大きくは変わりません。「ジュレーム」の最大の成功要因は、消費者のインサイト(本音)をしっかりつかんで、それに対して本当に素直に商品を作ったこと。それこそ素人的な発想で、お客様のインサイトのど真ん中に球を投げた。それが最大のポイントだと思っています。

山口:そのインサイトとは何だったのでしょうか?

アンチエイジングで20代が飛びつく時代に

安岡:消費者の方々へのグループインタビューで、印象に残ったことが大きく2つありました。ひとつは、「予防意識」です。ノンシリコンへのニーズ拡大の背景には、ものすごい予防意識がある。僕が化粧品の商品開発をしていた15年前は、エイジングケアなんてまったく売れなかったんです。「は? 私、老けないし、老けてないし」って反応で(笑)。

 でも、今はアンチエイジング(抗老化)というだけで20代が飛び付くんですね。このシャンプーを今から使っておけば私は何歳になっても髪がやせないし抜け毛もない、きれいな髪のままでいられるんだということに価値を感じる。今は20代からきっちり貯金するような時代ですから、「予防」は社会の当たり前の意識になっちゃっているんだなと。

 そしてもうひとつは、「選択肢の不在」です。今ノンシリコンのトップブランドは、ジャパンゲートウェイさんの「レヴール」なんですが、「日常的に買える価格帯では、これしか選択肢がない」と言うお客さんが多かった。いや、実際には同じ価格帯にノンシリコン・シャンプーは他にもたくさんあるんですよ。でも認識されていない。仕上がり感には満足しきっているわけではない、だけど他にないから(レヴールを)使っているんだとおっしゃるわけです。だったら、ここに良い商品を作ってあげれば売れるんじゃないかと。

 他社は、シャンプーはノンシリコンですが、トリートメントの多くはシリコン入りなんです。じゃあ、うちはトリートメントまでノンシリコン、オールノンシリコンで髪の補修もできるという特長を出すことで、消費者の予防意識にちゃんと当てて行こうと。

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「低価格競争からの脱却 ニッポン・ブランド強化作戦」のバックナンバー

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「ヒット商品を作るのがこんなに簡単とは思わなかった」の著者

山口 義宏

山口 義宏(やまぐち・よしひろ)

インサイトフォース社長

1978年東京都生まれ。ソニー子会社にて戦略コンサルティング事業の事業部長、リンクアンドモチベーションにてブランドコンサルティングのデリバリー統括などを経て、2010年に「インサイトフォース」設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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