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社長は単純でピュアがいい

第1回 金井政明・良品計画社長(上)

2013年7月10日(水)

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 日本人らしい、地に足の付いたリーダーシップで、会社を成長発展させている経営者には、何か共通点があるのではないか――。「現場力」の重要性を唱え、企業戦略やマネジメントに精通する遠藤功・早稲田大学ビジネススクール教授(ローランドベルガー会長)が、いま注目の日本人リーダーに迫る。

 対談の1人目は、良品計画の金井政明社長。「無印良品(MUJI)」を展開する同社はこのところ好業績を続け、前期は最高益を更新した。中国などへの海外展開も加速中だ。

遠藤 功(えんどう・いさお)
早稲田大学ビジネススクール教授。ローランド・ベルガー日本法人会長。1979年早稲田大学商学部卒業、三菱電機入社。米系戦略コンサルティング会社を経て、2000年ローランド・ベルガー社長。米ボストンカレッジでMBA(経営学修士)を取得。『現場力を鍛える』(東洋経済新報社)、『見える化』(同)『ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門』(日経BP社)など著書多数。(写真:大槻 純一)

遠藤:経営者のリーダーシップというと、ジャック・ウェルチはこうしたとか、スティーブ・ジョブズはこうだったとか、海外のリーダーが借り物として入ってくるばかりです。そういう事例も参考になりますが、本当に日本人に合うリーダー像かというと、今ひとつピンとこない。

 あるいは、日本で名前が挙がるリーダーというと、孫正義さんとか、柳井正さんとか、だいたい決まっている。彼らは素晴らしいカリスマだと思うけれど、じゃあ、日本であんな人たちが次々と生まれてくるかというと、現実的じゃない。

 金井さんは、良品計画の原点とも言える思想を守りながら、経営と現場の距離が近いマネジメントを実践されていますね。



すごい思想がある会社だから僕でも社長ができる

金井:私が社長をできるのは、良品計画には「無印良品」というすごい考え方があるからです(※1)。すごい思想を抱えています。

 それはどういう思想かというと、実用性の高い日用品だけでなく、上質でこだわりのある手頃な価格の商品も含めて「感じ良い暮らし」を「リーズナブルに」というご提案をすること。まさしく、理性的な満足感を持っていただける商品を通じて、生活の基本と普遍を示し続けるということです。

 「自然と。」「無名で。」「シンプルに。」「地球大。」です。私は、この思想を皆さんが理解して、探求心を持って楽しむことしか、良品計画という会社が成功する道はないと思っています。

(※1)「無印良品」は西友のプライベートブランドとして1980年に誕生した。セゾングループを率いる堤清二氏が主導し、デザイナーの田中一光氏がチーフアドバイザーになり、構想が練られた。当初のキャッチフレーズは「わけあって、安い」。商品開発の基本は、生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要なかたちでつくること。1989年に「無印良品」の事業を手がける良品計画が西友から独立した。

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「社長は単純でピュアがいい」の著者

遠藤 功

遠藤 功(えんどう・いさお)

早稲田大学ビジネススクール教授

ローランド・ベルガー日本法人会長。1956年生まれ。79年早稲田大学商学部卒業、三菱電機入社。米系戦略コンサルティング会社を経て、2000年ローランド・ベルガー社長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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