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ブルームバーグ、ロイターの向こうを張るベンチャー

ユーザベース創業者に聞く、「ニッチな寡占市場」の戦い方

2013年7月2日(火)

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 金融業界のアナリストや事業会社の経営企画部向けに、企業財務や金融情報を提供する情報サービス分野で、日本発のベンチャーが今、急成長している。社名はユーザベース。独自の情報サービス「SPEEDA」を開発し、クラウド型のサービスとして2009年5月に提供を開始した。

 従来の金融情報サービスに不満を持っていた投資銀行出身のメンバーが立ち上げたサービスは、これまでのコマンド入力型の情報端末の使い勝手を大幅に改善。グーグルのような直感的なインタフェースのサービスへと変貌させた。「ユーザー目線で徹底的にインタフェースにこだわった」というサービスは、その使い勝手の良さから瞬く間に導入企業が広がっている。現在では大手銀行、証券会社、投資ファンドなどがこぞって採用、米ブルームバーグや米トムソン・ロイターなどの世界大手が寡占している市場に、風穴を開けようとしている。

 導入実績は350社を突破し、事業を開始した2009年度以降、売上高は年平均127%で伸びている。2012年9月には、大手ベンチャーキャピタルから約2億円を調達。上海、香港、シンガポールに拠点を構え、アジアへの本格進出を目指している。「まず形で見せる」「走りながら考える」「小さく始めて大きく育てる」。従来の企業向けサービスではあまり見られなかったインタフェースへのこだわりと、スピード重視の開発体制で、大手寡占の業界に挑む。急成長するベンチャーの経営者に、サービスの実情と展望を聞いた。

(聞き手は蛯谷 敏)

一般の人は、なかなか目にする機会がないサービスなので、まず、ユーザベースはどんな会社なのか教えてください。

梅田:証券会社や銀行では、日々の業務を遂行する上で、頻繁に金融情報を利用します。企業の財務情報や市場規模などの情報だったりするのですが、こうした情報を提供する企業としては、もともと、米ブルームバーグや米トムソン・ロイターなどの金融情報グループが寡占していました。というか、今も市場で圧倒的なシェアを持っています。

「呪文」を覚えないと使えない

梅田 優祐(うめだ・ゆうすけ)
ユーザベース代表取締役共同経営者。1981年生まれ、愛知県岡崎市出身。2004年横浜国立大学卒業。コンサルティング会社のコーポレイトディレクションにて製造業、商社を中心とした全社成長戦略、再生戦略の立案・実行支援、食品メーカーの業務最適化プロジェクトなどに従事。その後、UBS証券投資銀行本部にて、事業会社の財務戦略の立案、資金調達支援、自己勘定投資を担当。2008年にユーザベースを設立。(写真:村田和聡、以下同)

 私自身もUBS証券出身なのですが、入社するとまず覚えるのが、こうした金融情報サービスの利用方法なんです。

 ところが、このサービスの使い方がとにかく難しいんですよ。画面には無数の数字と文字列が羅列されているのですが、一体、何を見ればいいか分からない(笑)。大事な情報が並んでいるのに違いはないんですけれど、初めて見る人はどう操作していいか、まず分かりません。

 ですから、サービスを使いこなすためには、専門の担当者を呼んで、トレーニングを受ける必要があります。普段の業務に必要な、財務情報や株価、市場規模といった情報をどうやって検索すればいいか、人を呼んでひと通り教わるわけです。

 情報を検索するためには、びっしりと数字の並んだ画面の片隅にある、ボックスに「コマンド」を入力しないといけないんですね。例えば、「DES」だったら企業概要ページのように、1つひとつ決まっているわけです。昔のDOSのように、コマンドラインで操作する必要がありました。

 僕らはコマンドを「呪文」と呼んでいたんですけれど、投資銀行で働くためには、まず大量の呪文を暗記するところから始めなければなりませんでした。ある程度呪文を覚えるようになってようやく一人前に仕事ができるようになる
といった具合でした。

 けれど、冷静に考えてみると、これは随分おかしな話しなわけです。しばらく使っていないとすぐ忘れてしまうし。そもそも、僕らはこれらの情報をツールとして使うことが重要であって、使うこと自体にこれほど労力をかけていいのだろうか、という疑問がありました。

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「ブルームバーグ、ロイターの向こうを張るベンチャー」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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