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中国の危機対応に「次」はない

西濱徹・第一生命経済研究所主任エコノミストに聞く

2013年7月11日(木)

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 世界経済を牽引してきた新興国が揺れている。経済の減速に投資資金の流出が重なり、市場は波乱含みの展開が続く。新興国の政治・経済の分析を専門とする西濱徹・第一生命経済研究所主任エコノミストに、今後の見通しを聞いた。

(聞き手は渡辺康仁)

新興国経済が変調を来しています。中国、インドなどの減速は年明け以降、ある程度、織り込まれていたのではないでしょうか。

西濱 徹(にしはま・とおる)氏
第一生命経済研究所主任エコノミスト。2001年一橋大学経済学部卒、国際協力銀行(JBIC)に入行。予算策定・資金調達のほか、アジア地域の円借款業務、アジア・東欧・アフリカ地域などのソブリンリスク審査業務に従事。2008年1月に第一生命経済研究所に入社し、BRICSやアジアをはじめとする新興国のマクロ経済や政治情勢分析を担当。2011年より現職。(撮影:清水盟貴、以下同)

西濱:新興国の経済は堅調さを保ってきましたが、世界経済の持ち直しが遅れる中で、輸出よりも内需をどう喚起するかが各国の至上命題になっていました。経常収支が黒字の国、つまり国内にお金が余っている国であれば対応しやすいでしょう。しかし、ブラジル、インドなどは押しなべて経常赤字を抱えています。ここ数年、多くの国は財政支出で需要をテコ入れしてきましたから、財政の余力も低下している。相当厳しくなっているのは間違いありません。こうした国の周辺国にも下押し圧力がかかり、連鎖的に経済が減速する流れになっています。

 そこに重なったのが米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和(QE)の縮小観測です。QEは第3弾まで来ていますから、かつてない額のマネーが新興国市場に流入していました。年明け以降、アジアの株式相場が過去最高値を更新しましたが、こうした上澄みがなければ実現し得なかったでしょう。その巻き戻しが起きたということです。

1997年のアジア通貨危機やその後のロシア危機と近いことが起きているのでしょうか。

西濱:状況としては近いと言えます。ただ、あの当時は対外債務が多く、新興国全体の信用力が乏しい時代でした。政府保証をせざるを得ず、対外債務がほぼ公的債務になっていました。さらに、アジアは通貨の信用力もなく、米ドルに対して実勢よりもかなり強い水準でペッグ(連動)していた。それを維持するために外貨準備が枯渇する状況に追い込まれました。現在は変動相場制に移行し、為替介入も基本的にスムージング以外ではやりません。構図としては非常に似ていますが、通貨危機のような状況になるかというと、それは考えにくいでしょう。

 リーマンショックの後、欧州ではIMF(国際通貨基金)に救済を求める国が出る中で、アジア各国・地域は基本的に静観していました。当時とは状況が違うということを示しています。

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「中国の危機対応に「次」はない」の著者

渡辺 康仁

渡辺 康仁(わたなべ・やすひと)

日経ビジネス副編集長

1994年日本経済新聞社に入社。2002年から2004年まで日経ビジネス記者。日経新聞に戻り、編集局経済部などを経て2013年から日経ビジネス副編集長。アベノミクスの行方に関心を持つ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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