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メガソーラーの適地でも事業化できないケースは多々あります

再エネ買い取り制度開始から1年、その功罪を聞く

2013年7月18日(木)

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 昨年7月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)がスタートしてから1年が経過した。1kWh当たり42円という高い買い取り価格によって、メガソーラー(大規模太陽光発電)事業への参入が急増したが、その一方で電力会社への送電線への接続制限や費用の高騰などの問題も浮上している。全国のメガソーラー事業に携わっているデロイト トーマツ リスクサービスの吉丸成人シニアマネジャーにFITの功罪について聞いた。

(聞き手は田中太郎)

吉丸さんは日本各地でメガソーラー(大規模太陽光発電)事業に携わっていらっしゃいますよね。FITの導入でどんな成果が上がったのか、あるいは逆にどんな問題点が浮き彫りになったのかをうかがいたいと思います。まずは成果から教えてください。

吉丸 成人(よしまる・なると)氏
デロイト トーマツ リスクサービス株式会社シニアマネジャー。国内ゼネコン、IT系企業を経て、2004年から有限責任監査法人トーマツ。2009年より現職。温暖化対策、スマートグリッドや再生可能エネルギーを含むエネルギー全般の事業化の他、BCPやITなど、環境とITに関する助言とコンサルティングを提供。これまで50カ所を超える再生可能エネルギー事業候補についてのデューデリジェンスや事業化支援を実施。(撮影:鈴木愛子)

吉丸:わが社ではFITが始まって新規に発電事業に取り組まれる企業の事業化を支援しています。日本では電力会社以外に発電事業を経験している人は多くいません。私たちはデロイトというグローバルネットワークに属していますので、FIT先進国であるヨーロッパのメンバーファームからの情報を参考にしながらお手伝いしています。

 FITの導入で一番良かったのは、地域に雇用を生んでいることではないでしょうか。特にメガソーラーの場合、発電所を設置したら後は人手がかからず、雇用を生まない、地域にメリットはないという話が多かったのです。

そうですね。

地域の雇用を生んだ

吉丸:しかし、少なからず雇用を生んでいます。象徴的なのは、2メガワット以上のメガソーラーでは電気主任技術者の選任が義務付けられていますが、技術者の取り合いといえるほどの状況になっていることです。

 そういう特別な技術者だけでなく、電気設備の保守作業、除草や掃除といった作業は、事業が継続する20年間必要になるわけです。さらに、日本ではあまりクローズアップされていませんが、海外では盗難が多いんですね。

太陽光パネルが盗まれるんですか。

吉丸:パネルもそうですが、主に電線です。パネルは転売するとすぐにばれてしまうんですけど、銅線はなかなか足がつきにくい。だから盗難に対する警備も必要です。こうした雇用を考えると、正規、非正規を別にして、20メガワットクラスのメガソーラーで、10人前後の雇用が常時生まれているのではないかなと見ています。

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「メガソーラーの適地でも事業化できないケースは多々あります」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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