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我々一人ひとりが、この国を変えていく主人公

「政治起業家」の時代・その2

2013年7月19日(金)

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藤沢:では五番目のテーマですが、政治、行政、自治体の在り方を考えるとき、その仕組みや意思決定の在り方を変えていくことも大切ですが、もう一つは、「税金から寄付へ」というパラダイム・チェンジを進めていくことも重要なテーマと思います。言葉を換えれば、国民一人ひとりが持っている資産を、より良き社会を創るために、どう再配分していくかを考え、新しい仕組みを生み出していくことも、政治起業家の取り組むべき仕事ではないかと思いますが、田中さん、こうした事例はありますか。

田中 勇一(たなか・ゆういち)氏
社会起業大学理事長。京都大学理学部卒業後、住友銀行に入行。米国カーネギーメロン大学にてMBA取得。新銀行東京、イオン銀行設立にも参画。現在は、新しいあたりまえを創造し社会変革を促す社会起業家育成に従事。(写真:都築 雅人、以下同)

田中:そのテーマに取り組む社会起業家としては、「チャリティ・プラットフォーム」という寄付のサイトを運営している佐藤さんという方がいます。ある程度しっかりとした運営をしているNPOや活動家を選び、そのNPOや活動家が一覧できるようにサイトに載せています。寄付をする方からすれば、自分が求める社会貢献の活動をしているNPOや活動家を選べるサイトであり、最近では、ノーベル賞を取られた山中伸弥教授が、ご自身の研究資金を集めるためにマラソンをするということで、そのマラソンに対する寄付を募るなど、多くの人が参加しやすいような寄付の仕組みを作っています。

 その他では、「ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京」という組織もあります。この組織は、寄付というよりは投資に近いのですが、ある程度お金がある方々が「期待する社会起業家」に直接投資する仕組みを作っています。

藤沢:金野さん、その他の事例はいかがでしょうか。

金野:こうしたクラウド・ファンディングと呼ばれる動きは、今まさに世界的にも広がっています。「寄付型」以外にも「購入型」と呼ばれる「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」や、米良さんという方が運営している「READYFOR?(レディーフォー)」といった仕組みも広がってきています。「投資・出資型」では、「セキュリテ」というサイトをミュージックセキュリティーズの小松さんが運営されています。また、地域おこしに対してお金を集めようと、俳優の伊勢谷友介さんが「元気玉プロジェクト」という仕組みを作って、被災地支援も含めて活動を広げています。

藤沢:政府に頼んでもなかなかお金を出してもらえない、支援もしてもらえない、金融機関からも借りられない、販路が見つからない。そういう方々に資金を提供したり、商品を販売する流通ルートを提供したりする仕組みが生まれてきているのですね。

金野:デモクラシー2.0イニシアティブの運動で、我々が根本的に目指しているのは、この社会を良くするためのお金の流れを、「間接民主主義」から「直接民主主義」に変えたいということです。「間接民主主義」というのは、分かりやすく言えば、「税金」として一度国に差し出して、国がどこに使うべきかを考える仕組みのことです。

 しかし、「寄付」という仕組みは、国民が自分でどこに使うかを考えることができるという意味で、「直接民主主義」です。従って、この仕組みが、もっと細やかで使いやすいものになれば、我々は、「こういう社会起業家に頑張ってもらいたい」とか、「こういうNPOの公的サービスを広げてもらいたい」といったことを考えて、直接、自分のお金を社会貢献のために使うことができます。そのことによって、例えば、「天下り」による不要人件費や巨額退職金などの形で、無駄な使われ方をされることが無くなっていく。その意味で、お金の流れを「直接民主主義」に転換していくことも、政治起業家の方々の非常に重要な役割になってくると思います。

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「我々一人ひとりが、この国を変えていく主人公」の著者

田坂 広志

田坂 広志(たさか・ひろし)

多摩大学大学院教授

1974年東京大学卒業、81年同大学院修了。工学博士(原子力工学)。米シンクタンク客員研究員などを経て、2000年多摩大学大学院教授に就任。2011年3~9月、東日本大震災に伴い内閣官房参与に就任

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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