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中国でひそかに進む「カレー人民食化」計画

団地、社食、小学校、外食・・・。草の根から食文化を伝道

2013年7月29日(月)

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 大人から子供まで日本人が大好きなカレーライス。「バーモントカレー」で日本の国民食になるきっかけを作ったハウス食品が、今目指すのが中国でカレーを“人民食”にすることだ。日本式カレーを中国で普及させるための知られざる戦略とは。

 日本人の国民食としておなじみのカレーライス。我が家でも食べ盛りの小学3年生と幼稚園児の2人の子供たちが大好きで、最初の日はカレーをご飯にかけて食べて、翌日はカレーうどんにすることも多い。

 今、日本式のカレーライスを世界に広めようとしているのが、ハウス食品だ。切り込み隊長はもちろん看板商品のバーモントカレー。「りんごとはちみつ恋をして、ハウス、バーモントカレー」といった歌が流れるテレビコマーシャル(CM)は、日本であまりに有名だ。CMには1973年から12年間、歌手の西城秀樹氏が出演。「ヒデキ、感激」といったキャッチコピーを記憶している読者の方も多いことだろう。

 バーモントカレーは日本にカレーライスが広まるうえで大きな役割を果たした。誕生したのはちょうど50年前の1963年。当時のカレーは辛くて大人の食べ物というイメージが強かったが、りんごとはちみつを使うことで、味や香りなどカレーの特徴を守りつつもマイルドな味に仕上げた。この結果、子供が食べやすいカレーとして爆発的な人気になり、夕食の献立としてすっかり定着した。

 ちなみになぜバーモントカレーという名前になったのかというと「米国東部の長寿で有名なバーモント州に民間療法として伝わるりんご酢とはちみつを使った『バーモント健康法』にちなんだもので、この健康法は当時日本でもブームになっていた」(ハウス食品)からだ。発売当初は「辛くないカレーなんて売れるわけがない」と販売店からも猛反発を受けたが、店頭での試食イベントなどを繰り返すことで受け入れられた。

 海外でも日本と同様に幅広い世代に支持される「食文化」としてカレーライスを普及させたい──。ハウス食品は最近になって海外展開を加速させている。

 とりわけ人口が13億人を超す巨大な中国市場の開拓に力を注ぐ。1960~1970年代の日本のような高い経済成長率を背景に、食文化の多様化が進んでおり、チャンスが大きいと考えたからだ。2004年に現地法人の上海ハウス食品を設立。2005年に「百夢多カレー(バーモントカレー)」を中国で発売した。

 「国民食ならぬ中国の“人民食”としてカレーライスを広めたい」。ハウス食品・国際事業本部の渡辺昭生次長はこう強調する。

 中国市場を開拓するために、ハウス食品は様々な工夫をしている。まずカレールウの色と香り。日本のバーモントカレーは褐色だが、中国では黄色だ。商品の開発前に、中国の多数の家庭を訪問して調査。使われている調味料を調べた結果、カレー粉を常備している家庭がかなりあることが分かった。カレー粉の色は黄色で、日本のようにルウを褐色にすると中国人にイメージが伝わりにくいためカレールウを黄色にした。

ハウスが中国で販売する「百夢多カレー(バーモントカレー)」

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「中国でひそかに進む「カレー人民食化」計画」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部などを経て、2017年1月から日経ビジネス副編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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