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「日本の会社が新薬を出せないのは熱意と根性が足りないんです」

世界初の認知症薬の開発者が語った処方箋

2013年7月29日(月)

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 安倍晋三政権が成長戦略の中で、日本のこれからの成長産業として期待を寄せる医療産業。だが、その主要なプレーヤーである日本の製薬会社は新薬の欠乏症に陥り、グローバルな競争力を低下させ続けている。

 こうした事態を招いた原因は何か。どうすれば新薬欠乏症から抜け出し、再び成長軌道に乗ることができるのか。現在も製薬大手エーザイの主力製品である「アリセプト」。この世界で最初のアルツハイマー型認知症治療薬を開発し、今も自ら設立した創薬ベンチャーのファルマエイトで認知症の根本治療薬の開発に挑んでいる杉本八郎・同志社大学教授に、日本の製薬業界の課題とその処方箋について聞いた。

(聞き手は中野目 純一)

医療産業が日本のこれからの成長産業として注目される中、その主要な担い手と期待されている国内の製薬会社は、なかなか新薬を出せずに苦しんでいます。閉塞感が広がり、製薬会社が自ら新薬を開発することはもはや困難とあきらめムードさえ漂っているような印象を受けます。

杉本 八郎(すぎもと・はちろう)氏
同志社大学チェア・プロフェッサー(教授)。1942年生まれ。61年都立化学工業高校卒業、エーザイ入社。69年中央大学理工学部卒業。96年広島大学で博士号(医学)を取得。2000年エーザイ創薬第一研究所所長。2004年創薬ベンチャーのファルマエイトを設立し社長に就任。2012年会長。(写真:山田 哲也)

杉本:創薬における現在の潮流の1つはオープンイノベーションです。具体的には、すべてを自社で行うのではなく、大学やベンチャー企業などが創出した新薬のシーズ(種)を導入する、臨床試験においても社外のCRO(医薬品開発業務受託機関)などを利用するというように、社外の成果を取り入れたり、協力を求めたりすることが主流になってきています。

 ですから、自前主義にこだわることはよくないのですが、一方で自主開発をあきらめてしまうのは問題だと思います。そうした風潮が出てきた理由には、もちろん自主開発によって新薬を出すことができていないことがありますが、それだけではない。2000年代の半ばに相次いだ国内製薬企業のM&A(合併・買収)が成果を上げていないことも大きいと見ています。

 「これから新薬を創出するには年間1000億円以上の研究開発費が必要だ」という見方が当時広まり、それが1つのきっかけとなって、いくつかの会社が合併に踏み切りました。だが、国内の大手同士が合併しても年間の研究開発費は1000億円になかなか届かない。そして実際に新薬も出てこない。

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「「日本の会社が新薬を出せないのは熱意と根性が足りないんです」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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