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新しい時代に向かって新しいシステムを作りたい

日本通運「年頭に今年は挑戦の年だと宣言しました」

2013年8月12日(月)

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 日本通運の野口雄志常務理事IT推進部長とITリサーチ大手、ガートナー ジャパンの日高信彦社長がビジネスイノベーションについて語り合った。「今年は挑戦の年」と年頭に宣言した野口氏は、「物流向けに新しいクラウドサービスを日本国内から始め、ゆくゆくはグローバルに広げていく」という構想を明らかにした。

 新しい時代に向かうための新システムを作り、そのプラットフォームに日本と海外の業務を載せていくという。

(構成は谷島宣之=日経BPビジョナリー経営研究所研究員、中村建助=ITpro編集長)

日高:物流ビジネスは物を動かす仕事が主で、トラックや船舶というハードウエアが重要な役割を占めてきましたが、ここ数年、もしくは10年ぐらいで大きな変化が起きつつある。様々なインダストリーの中でIT(情報技術)をうまく使える分野の1つになってきた。こう見ているのですが、いかがでしょうか。

野口:その方向へ行っているのは間違いありません。効率的な物流を確立した企業が勝ち組になる。そうしたサプライチェーンをどう確立するかが企業にとって重要です。そのサプライチェーンが今、形を変えつつあります。もともとITは必須だったわけですが、さらに深くITを利用する新しいサプライチェーンの考え方が出てきています。ここ数年のうちに、もっと変わっていくでしょう。

 考え方の変化とともに市場の変化があります。世界と日本を比べると、日本の工場がアジアに移っていったため、日本国内の貨物量は昭和40年代ぐらいの水準に戻っています。日本の中で動いている貨物量は少なくなってきています。

 目立つのはアジアですが、中でも中国から少し南アジアの方へシフトしつつあります。工場がたくさんできて貨物量が急増しているのです。ゲートウェイになって、日本を経由して貨物が動いているならいいのですが、それもありません。大げさな言い方をしますと、日本に貨物がないし、貨物が通らない。

グローバル物流を目指すしかない

野口 雄志氏
日本通運常務理事IT推進部長
1971年、日本通運総務部通信課(情報システム部門)入社。82年に米国日通のロスアンゼルス支店システム課長。東京国際輸送支店システム統括課長、97年米国日通の米州地域情報システム課長、米州地域情報システム部長を歴任。2007年、日本通運IT推進部長に就任(現職)。米国プロジェクト・マネジメント協会(PMI)認定国際資格、プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル(PMP)を取得
(写真:的野弘路、以下同)

 では日本の物流会社はどうしていくか。我々も他の各社さんも「グローバル」といって、外へ出ようとしています。日本を中心とした物流ビジネスという考え方はもうできません。それならアジア中心かというと、そうでもない。どこかが中心ということではなく、まさにグローバル物流を目指そうとしています。

日高:世界各国の物流を網の目のようにつないでいくわけですね。

野口:ええ。そういう物流に変わりつつあります。サプライチェーンマネジメントの考え方、進め方が変わるとお話しました。個別最適というより全体最適のサプライチェーンになっていきます。

 流通超大手のような非常に強い会社が、それぞれ「うちはRFID(無線ICタグ)を使うことにしたから、納入する全商品にRFIDを付けてもらいたい」といって進める個別最適のサプライチェーンは、私の個人的な考え方になりますけれども、もう限界ではないでしょうか。

 強い会社ごとに固有の物流を作るというより、グローバルな3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)会社を利用していくようになるでしょう。そうなると、どのような物流サービスを提供できるのか、アイデアの勝負になってきます。

 そこがまさにITが生かせるところだと感じています。センサーの技術にしても、クラウドコンピューティングにしても、ビッグデータの利活用も、新たなサプライチェーンの中でかなり生きてくるでしょう。

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「新しい時代に向かって新しいシステムを作りたい」の著者

谷島 宣之

谷島 宣之(やじま・のぶゆき)

日経BPビジョナリー経営研究所

一貫してビジネスとテクノロジーの関わりについて執筆。1985年から日経コンピュータ記者、2009年1月から編集長。2013年から現職。プロジェクトマネジメント学会員、ドラッカー学会員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

中村 建助

中村 建助(なかむら・けんすけ)

ITpro編集長

日経デザイン、日経ストアデザイン、日経コンピュータ、日経ソリューションビジネス編集長、日経エコロジー編集長、日経ビジネス副編集長などを経て、2012年よりITpro編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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