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膨張する東京オリンピックへの期待を破裂させてはいけない

バークレイズ証券チーフエコノミスト・森田京平氏に聞く

2013年9月17日(火)

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 失われた20年を経て、日本経済がようやく復活の時を迎えると、期待が膨れ上がる2020年・東京オリンピック。首都高速道路の補修、東京駅~羽田空港間の鉄道整備、湾岸開発など関連する官民投資は膨大な規模に上り、東京都が試算する3兆円の経済波及効果などはるかに超えるとの声も強い。1964年の東京オリンピック時も、大規模なインフラ整備が一挙に進み、日本経済は高度成長路線に本格的に入った。だが、一方でオリンピック終了と同時に国債発行時代が始まり、放漫財政の入り口ともなった。光には必ず影が伴う。既に1000兆円の債務を抱えるニッポン財政はさらに悪化するのか。それとも経済とともに回復の道筋をたどることができるのか。2020年までの“明るい7年”に政府がすべきことは何か。オリンピックと経済・財政の関係を分析するバークレイズ証券のチーフエコノミスト、森田京平氏に聞いた。

(聞き手は主任編集委員、田村賢司)

森田京平(もりた・きょうへい)氏
バークレイズ証券チーフエコノミスト。1994年、野村総合研究所入社。以後、エコノミストとしてのキャリアを積む。途中、米ブラウン大学大学院で経済学修士号を取得。2008年4月、バークレイズ証券にチーフ・エコノミストとして入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。

東京オリンピックの経済波及効果を東京都は約2兆9600億円と見ている。実際にはもっと大きいのでは。

森田:経済波及効果は、単純計算すれば、2020年まで年間で4230億円となる。GDP(国内総生産)比でみれば0.1%未満だから、これだけ見れば、誤差の範囲だ。

 だが、実態としてはオリンピックをきっかけとして自民党が主張してきた国土強靱化のための公共投資が動き出す可能性がある。そのインパクトは相当に大きいだろう。

 例えば、都心の大動脈である首都高速道路は、前回の東京オリンピックで整備が始まった首都高は総延長301.1Kmのうち、約30%が開通から40年以上経っており、30~39年も16%に上るほど古くなっている。都心の混雑緩和のための東京外かく環状道路(外環自動車道)の延伸促進や、さらに郊外にある圏央道の整備促進などが動き出すとの見方もある。

 道路以外にも、東京駅-羽田空港、成田空港-東京駅間に一部新たな路線建設が取りざたされているし、羽田空港の機能拡充など、東京だけでもインフラ投資の案件が目白押しだが、地方には、さらに多い。

オリンピックが第4の矢ではだめだ

自民党の国土強靱化総合調査会は、国土強靱化基本法を始め、継続審議になっている防災・減災関連3法案を国会で通過させ、地方のインフラ投資も進める構えだ。

森田:オリンピックとの関連はないが、公共投資のたがが緩めば、その流れの中で相当に増えていく可能性はあるだろう。

 ただし、政治的な問題とは別に日本の社会インフラが老朽化しているのはたしかだ。社会インフラを政府と公的企業が保有する固定資産として、その設置後の平均経過年数を見ると2011年で15.4年になる。

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「膨張する東京オリンピックへの期待を破裂させてはいけない」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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