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大気汚染で、日本企業に退去命令?

中国が環境で「本気」になる

2013年10月30日(水)

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中国の大気汚染が止まらない。報道される霞んだ北京の風景が、事態の収まらない窮状を映し出す。果たして、大気汚染は悪化しているのか、改善しているのか。そこで、環境省や在中国日本大使館に勤務経験がある中国環境問題のスペシャリスト、染野憲治・東京財団研究員に大気汚染の現状と今後の見通しを聞いた。

(聞き手は金田信一郎)

現時点の中国の大気汚染はどういう状況ですか。改善の方向に着実に進んでいるのでしょうか。

染野:まず大枠でいうと、汚染物の代表的なものであるSO2(二酸化硫黄)とかは1990年代、あるいは2000年代から比べれば数字は改善しているだろうと思われます。ただ、排出する絶対的な汚染物の量は今でも世界1位です。

 かつて90年代の時は、重慶とか、大きな工業地帯に(工場が)集約されていましたが、当時と比べれば全土に工業地域が広がってきています。したがって薄く、広く汚染物が広がっているんだろうと。だから、濃度としては多少薄まるけれども、絶対量としてはボリュームがあります。

染野憲治(そめの・けんじ)氏
東京財団研究員。1991年慶應義塾大学経済学部卒、環境庁入庁。環境省や厚生省、資源エネルギー庁、在中国日本大使館一等書記官を経て、現在は環境省地球環境局中国環境情報分析官。2011年10月より東京財団研究員を兼ねる。著書に『中国環境ハンドブック2009-2010年版』(中国環境問題研究会編(共著)、 蒼蒼社)、『20歳からの社会科』(明治大学世代間政策研究所編(共著)、日本経済新聞出版社)

全体としては改善傾向にある?

染野:SO2に関しては、(改善傾向に)あると思います。

ほかの物質は、ひどくなる瞬間があるんですか。

染野:物によって違いますが。SO2は石炭や石油に含まれる硫黄分が燃えたものですけど、NO2(二酸化窒素)は空気中の窒素が酸化されるものがあり、物が燃えれば必然的に増えてしまう。工場だけでなく自動車からも排出され、なかなか削減が難しい物質です。こういうものが横ばいになっています。

 今年、非常に話題になったPM2.5(微小粒子状物質)は、ディーゼル自動車などから直接排出される1次的なものに加え、SO2やNO2などが、化学的に反応して2次的にできるものがあります。だから、SO2やNO2などの物質が減少してこないと、改善されません。そういう意味で、PM2.5に関しては、今も厳しい状況が続いているだろうと予想されます。大気汚染物質にも種類がいろいろあるので、一概には言い難いわけです。

90年代に重慶に行かれた時は、かなりひどい状況だったそうですね。

染野:はい。私も行って分かったんですが、街中で物が燃えているような臭いがするんです。改革開放路線で経済が大きく伸びていった時代ですね。工場がまだ環境対策を講じられてない状態で生産を続けるような状況だったので、相当なSO2が出ていたでしょう。

それが、今、重慶に行くと、それほどひどくない?

染野:そうですね。僕が最後に行ったのは2007年ですけど、重慶の市内はかつてのような臭いはないですね。

そうすると、定点観測からは、重慶市内は何らかの手が打たれて、環境がよくなった、と。

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「大気汚染で、日本企業に退去命令?」の著者

金田 信一郎

金田 信一郎(かねだ・しんいちろう)

日経ビジネス編集委員

日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、日経ビジネス副編集長、日本経済新聞編集委員を経て、2017年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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