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世界からおいていかれる日本のシューカツ

人材コンサルティング会社ディスコの夏井丈俊社長に聞く

2013年10月22日(火)

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 今年に入ってから、2016年度の大学卒業生の就職活動が“後ろ倒し”になることが決まった。4月に発表された政府の指針を受けて、7月には日本経済団体連合会(経団連)も方針を言及。9月13日には、経団連が「採用選考に関する指針」を改めて発表した。その内容は、会社説明会のような、企業の広報活動の開始時期を大学3年生の12月から翌年3月に、面接などの選考は4年生の4月から8月に開始を遅くするというもの。

 2016年の新卒採用から、大幅に変更が加わる採用スケジュールについて、経団連は、加盟企業約1300社に徹底を呼びかける(参考記事:「就活後ろ倒し」は何をもたらすか)。一方、守らなかった企業への罰則などはなく、実際どれくらい効果があるのかは未知数だ。「日経就職ナビ」の運営や、米国における就職イベント「ボストンキャリアフォーラム」を行っている人材コンサルティング会社ディスコの夏井丈俊社長に現状の日本の就職活動について聞いた。

2016年の新卒採用から変更となるスケジュールについて、企業の足並みはそろうのでしょうか。

人材コンサルティング会社ディスコの夏井丈俊社長(撮影:澤田聖司)

夏井:最初は守ろうとする動きがあるかもしれないが、遅かれ早かれ守られなくなるだろう。あまりにも無理がある日程だからだ。

 現在は、4月に選考が始まり、10月までに内定を出している。経団連で定める正式な内定日が、卒業・修了学年の10月1日。そこまでに内定を出すには、8月開始から2カ月しかない。大手企業であればまだ何とかなるが、大手企業が終わった後にようやく学生の目が向く、BtoBの企業や中小企業がこの日程を守るとなると採用活動がかなり厳しくなるはずだ。もはや、このルールを守っていては、新卒を採れなくなるレベルと言える。

国が新卒採用に関してルールやスケジュールを提示すること自体に無理があるのではないでしょうか。

夏井:グローバルからみれば極めてナンセンスな話だ。本来であれば、国が決めることではなく、学校側が決めることだ。経団連の倫理憲章や国の指針で採用スケジュールを企業に守らせているのは日本くらいだろう。

 海外では、大学が就職活動の解禁日を決めている。大学が決めた解禁日を守らなかった企業には、「学生を遣らない」くらいのことをして、大学主導で学生の就職活動を行っていくべきだ。

就職活動のスケジュール変更でインターンのあり方が変わるのではという見方もあります。

夏井:今の日本のインターンは“なんちゃって”に過ぎない。インターンに来た学生を直接採用には結びつけられないため、現場でも人事でもインターンを本質的に生かしきれていない。

 日本のインターンの多くは、直接採用に結びつかないどころか、エントリーシートや面接では役に立たないものがほとんど。「ファミリーレストランでアルバイトをしていて、リーダーとして店舗を率いていました」といったアルバイト経験の方がなんぼか意味のある経歴になる。

 米国では、新卒採用においてインターンはほとんど必須に近い条件だ。就職する際にインターンで何をやったか、レジュメ(履歴書)に書く。「IT(情報技術)企業でマーケティングを学んでいた」「アパレル企業でPRを1カ月みっちりトレーニングした」といったことをプレゼンする。採用活動の材料として役立つだけでなく、学生自身にとっても、早い段階で社会と接し、その結果をフィードバックしてもらえるため、本物のキャリア教育として身につく。

 国内のインターンは、今まで3年生の夏が主流だったが、採用が4年生の8月からになることで、3年の冬、4年の春、夏とインターンに使える期間が増え、企業側が多様なインターンを実施できるようになる。この機会を生かして、少しずつ日本のインターンの意義を変えていくべきだと思う。

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「世界からおいていかれる日本のシューカツ」の著者

染原 睦美

染原 睦美(そめはら・むつみ)

日経ビジネス記者

日経パソコン、日経ウーマンオンラインを経て、2013年4月から日経ビジネス記者。IT担当などを経て、日用品・化粧品担当。趣味は洗濯、昼酒、ピクニック。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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