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現場を自由に走らせて、でも進化の方向は強制的に統一する

第4回 星野佳路・星野リゾート社長(上)

2013年10月30日(水)

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  日本人らしい、地に足の着いたリーダーシップで、会社を成長発展させている経営者には、何か共通点があるのではないか――。「現場力」の重要性を唱え、戦略とマネジメントにも精通する遠藤功・早稲田大学ビジネススクール教授(ローランド・ベルガー会長)が、いま注目の日本人リーダーに迫る。

 対談の4人目は、星野リゾートの星野佳路社長。「リゾート運営の達人」というビジョンを掲げて、日本各地で旅館やホテルを運営する。サービスと利益の両立を目指し、「西洋型ホテルのマニュアルを忘れたところ」に正解を見いだそうと、革新的な試みに次々と挑んできた。

 活力あふれる企業風土の背景には、現場のリーダーシップと経営のリーダーシップを融合させた、チームスポーツ型の組織運営がある。

遠藤:星野リゾートは次から次に新しい戦略を打ち出していて、今後、滞在型高級リゾートの「星のや」をインドネシアのバリ島、富士山麓の河口湖、東京の大手町などに開業するそうですね。

星野:いろいろ目立つ案件が増えています。そういうところはもちろん大事なのですが、僕としては地味だけれども大事にしたいと思っているのが温泉旅館ブランド「界」の展開です。全国30軒を目指しています。

 なぜ温泉旅館をブランド化して運営拠点数を増やしたいかというと、海外からお客さんを呼ぶインバウンドマーケティングをしていくうえで、温泉旅館というのは、規模が小さすぎるんです。東京のホテルであれば800室も900室もある施設が成り立ちますが、温泉旅館は20~30室です。その規模のままでは、営業部隊を持てないし、新たな対応策も打てない。

 でも、シリーズで30軒にすれば、1軒当たり30室として合計900室になって、東京のホテルオークラや帝国ホテルよりも大きくなります。そのくらいの規模になれば、温泉旅館の良さを世界に発信しやすくなるわけです。

星野 佳路(ほしの・よしはる)
1960年生まれ。慶応義塾大学卒業。米コーネル大学ホテル経営大学院で経営学修士号を取得。91年、家業の旅館「星野温泉」の4代目社長に就任。施設の所有にこだわらない運営特化戦略を推進し、ホテルや旅館の再生案件も含めて、日本各地でリゾートを展開。滞在型高級リゾート「星のや」、温泉旅館「界」、リゾートホテル「リゾナーレ」などのブランドを全国に展開している。2013年7月には、星野リゾートが運営する施設の物件を投資対象とするリート(不動産投資信託)を立ち上げた。学生時代は体育会アイスホッケー部のキャプテン。(写真:大槻純一)

「日本文化テーマパーク」の温泉旅館を海外に売っていく

遠藤:温泉旅館に対する思い入れが強いわけですね。

星野:すごく強いですね。もともと星野リゾートの原点が温泉旅館だったということもありますが、商材としてすごく魅力的だと思っています。1泊2日の日本文化テーマパークみたいなものですから。あれだけ濃い文化体験をしてもらえる宿は、世界にほとんど残っていない。

 ヨーロッパはシャトーを利用するとか、アメリカは高級住宅街にあるとか、ハードやインテリアは違っても、基本形は同じです。どこの国のホテルに行っても、フォークとナイフで食べて、ベッドで寝て、シャワーを使う。

 ところが日本の旅館だけは、畳が敷いてあって、障子で仕切られていて、床に布団を敷いて寝てください、はしで日本食を食べてください、知らない人と一緒に素っ裸になって同じ浴槽に入ってください……。

 浴槽が室内じゃなくて屋外にあって、雪景色の中で知らない人同士が同じ浴槽に入っているという姿は、海外じゃ考えられないわけです。こういう体験ができるというのは、世界中の宿泊施設の中でも、ものすごく特殊で面白い。

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「現場を自由に走らせて、でも進化の方向は強制的に統一する」の著者

遠藤 功

遠藤 功(えんどう・いさお)

早稲田大学ビジネススクール教授

ローランド・ベルガー日本法人会長。1956年生まれ。79年早稲田大学商学部卒業、三菱電機入社。米系戦略コンサルティング会社を経て、2000年ローランド・ベルガー社長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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