8月26日に米国から日本に上陸したファッションEC「The RealReal(ザリアルリアル)」。顧客から委託されたラグジュアリーブランド商品を、フラッシュセールという期間限定セールで販売するECサイトだ。2011年に米国でサービス開始後、2年で会員数130万人、年間売り上げ高が60億円規模に成長。
1人当たりの年間購入額が約20万円と高いのが特長だ。スタートトゥデイが運営する日本最大級のファッションサイト「ZOZOTOWN」におけるアクティブ会員1人あたりの年間購入金額は約4万円。ザリアルリアルはその約5倍にあたる。ザリアルリアルの創業者であるジュリー・ウェインライトに、日本でのサービス展開について話を聞いた。

米国で展開するサービスの現状を教えてください。
2011年6月にサービスを開始して以来、好調に会員数と売り上げを伸ばしています。米国での会員数は130万人で、累計販売点数は20万点。
我々はコンサイナー(委託者)と呼ぶユーザーから商品を預かり、オンラインで販売をします。どれも委託者が一度利用していますが、プラダ、グッチ、エルメスといったハイブランドのみを扱っています。商品は専門の鑑定士がチェックし、査定を行います。状態をチェックし、傷などがあれば写真に撮り、商品紹介ページに掲出します。
売価の60%が委託者に入る
サイトでは、期間限定で複数のタイムセールが行われています。例えば、コンサイナーから、ルイ・ヴィトンのバッグをお預かりしたとします。最初にそのバッグを、今日から始まる1週間限定の「9 to 5 chic(働く女はシックに決める)」という企画で掲出したとします。しかし、この企画では、残念ながら期間内に売れなかったとしましょう。そうしたら、今度は、例えば、その3週間後に「Lois Vuiton(ルイ・ヴィトン)」というヴィトンの商品を集めて掲出する企画に出します。様々な切り口でコンサイナーから預かった商品を魅力的に掲出することで、購入者に訴求していきます。コンサイナーには、商品が売れた時点で売価の60%が手元に入る仕組みです。
コンサイナーは40~60代の富裕層が多く、購入者は30~55歳の働く女性が中心。9割が女性で、ユーザーの半分がスマートフォンとタブレット端末からアクセスしています。
サービス開始当初は、スタイリストが敏感に反応してくれました。その後、ザリアルリアルを知ったスタイリストが、担当するセレブリティ(セレブ)に伝達するなどして一気に広がりました。徐々に感度の高いコンサイナーが集まり、自然と購入者が集まってきたのです。
現在、1人当たりの年間購入回数は平均7回で、年間平均購入金額は20万円。全米16都市で展開していますが、すでに年間売り上げ高は60億円前後に達しています。
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