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「やめること」を決めることが、僕の最後の仕事

第4回 星野佳路・星野リゾート社長(下)

2013年11月13日(水)

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 日本人らしい、地に足の着いたリーダーシップで、会社を成長発展させている経営者には、何か共通点があるのではないか――。「現場力」の重要性を唱え、戦略とマネジメントにも精通する遠藤功・早稲田大学ビジネススクール教授(ローランド・ベルガー会長)が、いま注目の日本人リーダーに迫る。

 対談の4人目は、星野リゾートの星野佳路社長。「リゾート運営の達人」というビジョンを掲げて、日本各地で旅館やホテルを運営する。サービスと利益の両立を目指し、「西洋型ホテルのマニュアルを忘れたところ」に正解を見いだそうと、革新的な試みに次々と挑んできた。

 活力あふれる企業風土の背景には、現場のリーダーシップと経営のリーダーシップを融合させた、チームスポーツ型の組織運営がある。

星野:僕はよく、「星野さんはうまく現場に任せている」とか「現場をすごく信頼している」と言われたりしますけど、実は、そんなに任せているつもりもなければ、信頼しているつもりもないんです。

 スタッフ全員の能力をすべて信じているということでは決してなくて、「信じている部分」と「信じてない部分」がある。「こういうところは信じている」「こういう部分はまったく信用してない」ということが自分の中ではすごく明確です。

星野 佳路(ほしの・よしはる)
1960年生まれ。慶応義塾大学卒業。米コーネル大学ホテル経営大学院で経営学修士号を取得。91年、家業の旅館「星野温泉」の4代目社長に就任。施設の所有にこだわらない運営特化戦略を推進し、ホテルや旅館の再生案件も含めて、日本各地でリゾートを展開。滞在型高級リゾート「星のや」、温泉旅館「界」、リゾートホテル「リゾナーレ」などのブランドを全国に展開している。2013年7月には、星野リゾートが運営する施設の物件を投資対象とするリート(不動産投資信託)を立ち上げた。学生時代は体育会アイスホッケー部のキャプテン。(写真:大槻純一)

遠藤:信じている部分というのは?

星野:信頼している部分というのは、「目の前にいるお客様に喜んでほしいと思っている」という気持ちです。それはアイスホッケーで言えば「試合に勝とうと思っている」ということです。

 自分のチームを有利にするようにプレーして、チャンスがあれば相手のゴールにパックを入れようと思っている。全員がそういう気持ちで臨んでいないとチームは成り立たないわけです。

 だから目の前にいるお客様にとにかく喜んでいただきたいと思っているという気持ちは、やっぱり信じているし、そこが信じられないと一緒に仕事ができないから、信じられる社員だけをリクルートしている。そこが信じられるということはすごく大きいわけです。

遠藤:根っ子のところには信頼感がある。

コメント4件コメント/レビュー

やめることが大切?八重山にいくつか星野リゾートのホテルがありますが、過剰なライトアップはやめてほしい。あまりの明るさに星が見えづらくなってて憤慨した。(2013/11/14)

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「「やめること」を決めることが、僕の最後の仕事」の著者

遠藤 功

遠藤 功(えんどう・いさお)

早稲田大学ビジネススクール教授

ローランド・ベルガー日本法人会長。1956年生まれ。79年早稲田大学商学部卒業、三菱電機入社。米系戦略コンサルティング会社を経て、2000年ローランド・ベルガー社長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

やめることが大切?八重山にいくつか星野リゾートのホテルがありますが、過剰なライトアップはやめてほしい。あまりの明るさに星が見えづらくなってて憤慨した。(2013/11/14)

「良かれ」と思って余計な機能を付けて、利益率低下になりがちなのが日本企業や日本製品ですが、トップが「不要だ」と言ってくれることで、部下が「安心して」機能を削れる。トップコストダウンの素晴らしいやり方だと思います。(2013/11/13)

やめることを決める― そのことを並みの感覚、理解で捉えてはいけないことを判った上で思考し、判断することが大切なんだと考える。IT 時代、デジタル化が進むインターネット社会にあって、単純にやめることを決める―だけが仕事でなく、やめることによってその先、更なる高みを目指すという志が見えないといけないのだろうと思う。ある意味で老齢者は一生懸命追いつこう追いつこうとパソコンを前にして頑張る姿は、微笑ましいものがある。何故か?インターネット時代にあって、便利だったり迅速に検索や処理可能になった文明の利器の有難味が判る一方、昔、文字・文章時代は、行間を読むなどの趣が大切にされた。直截明解が金科玉条の今、それはもうない。やめて失くすだけでいいわけがないことを思い、やめることを決める― がしかし、高みを目指すために― を付け加えることをくれぐれも忘れないで欲しい。(2013/11/13)

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