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「プロ経営者の台頭阻む日本の“岩盤”って何ですか?」

戦略論の第一人者、神戸大学の三品和広教授に聞く

2013年11月20日(水)

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 米ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人社長を退任された後、異業種であるカルビーの会長兼CEO(最高経営責任者)に転じた松本晃氏。米ゼネラル・エレクトリック(GE)の上席副社長からLIXILグループの社長兼CEOに就任した藤森義明氏。オムロン会長からルネサスエレクトロニクス会長兼CEOに就いた作田久男氏──。

 最近、別の企業の経営を率いていた実力経営者が他社のトップに就いて活躍する例が目立つ。京セラの創業者で名誉会長の稲森和夫氏が日本航空の会長に就いて同社の経営を再建した例も記憶に新しい。

 これらの動きは、日本でもプロ経営者の時代が到来する兆しなのか。日本の経営戦略研究の第一人者で経営者論にも注力している三品和広・神戸大学大学院経営学研究科教授に見解を伺った。

(聞き手は中野目 純一)

日本の経営戦略論研究を牽引する三品和広・神戸大学大学院経営学研究科教授(写真:陶山 勉、以下同)

最近、カルビーの松本晃会長兼CEO、LIXILグループの藤森義明社長兼CEO、ルネサスエレクトロニクスの作田久男会長兼CEOなど、他社のトップから別の会社のトップに転じて活躍する例が相次いでいます。産業革新機構も、再生対象の企業に別の企業のトップ経験者を送り込んでいるようです。これらは、日本においてもプロ経営者の時代が到来する萌芽と見ていいのでしょうか。

三品:萌芽とは言いづらいというのが私の率直な見方です。理由の1つは、経営者を外から迎え入れている企業の多くは、日本航空やルネサスのように経営が破綻したか破綻に近い状態の会社で、しかも株主として政府が絡んでいるケースであること。

 またLIXILの場合は、(創業家の)潮田洋一郎氏が取締役会議長として藤森氏の上にいるので、全部を任せているわけではありません。言うなれば、オーナー経営、同族経営だから外から経営者を引っ張ってくることができていると言っていいと思います。

 日本の東京証券取引所第1部上場企業のメーンストリームでは、シャープのように、経営が非常に苦しくなってもなおかつ社内の人間が経営するという姿が普通です。米国の企業だったら確実に外からプロの経営者を招いている状況でも、社内の人でやり続けようとしている。その点からすれば、プロ経営者の台頭とは程遠い状況にあるというのが、私の印象です。

コメント3件コメント/レビュー

経営の透明性を高めていくのは良いことだと思いますが、結局、株主ばかりが重視されていく会社、社会全体の格差がさらに開く米国スタイルは日本に合わないと思います。(2013/11/20)

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「「プロ経営者の台頭阻む日本の“岩盤”って何ですか?」」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

経営の透明性を高めていくのは良いことだと思いますが、結局、株主ばかりが重視されていく会社、社会全体の格差がさらに開く米国スタイルは日本に合わないと思います。(2013/11/20)

岩盤とのタイトルでしたので、どういう問題が潜んでいるのかを期待して読みました。が、残念ながらよくわかりませんでした。わが社での例を書きますと、「外からやってきた人に役員の椅子は渡したくない」と本気で思っている人たちがたくさんいます。ですので、優秀な人を役員として迎え入れようと思っても、結局は今迄通りとなります。決して会社をよくしたいわけではなく、自分たちの椅子が減るからという、とっても残念な理由です。これは一例ですが、こういうことがまかり通るから、いくらガバナンス改革といっても厳しいのでは思います。もうすこし、役員の実情をえぐってほしかったですねえ。(2013/11/20)

プロの経営者どころかまともにリソースを活用できてる経営者すらいないのが日本の実情で、現在の不景気の原因もその辺りにあると思います。●というのも、多くの企業では従業員の長時間労働が前提の経営でしょう。これをもし適切なリソース配分(必要な人員を新たに雇う等)したら途端に赤字になるでしょう。大中小とりまぜて日本企業の大部分が赤字転落でしょう。つまり日本企業の大部分が「赤字体質」ということです。●この経営者の能力不足が今の不景気(購買力の低下も含む)の原因と考えます。(2013/11/20)

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