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米国は日本を支援する

だが、日中“紛争”に巻き込まれたくはない

2013年12月10日(火)

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 尖閣諸島を含む東シナ海上空に中国が防空識別圏を設けて以後、日中関係は一段と厳しさを増している。米国は、これを黙認しないとし、日本に寄り添う姿勢を見せるが、識別圏の撤回要求にまでは踏み込まない。米国の意図はどこにあるのか。日本をどこまで支援するのか。米国の政官とシンクタンクなどに広い人脈を持つ東京財団の渡部恒雄・ディレクターに米国の本音を聞いた。

(聞き手は、日経ビジネス主任編集委員 田村賢司)

ジョー・バイデン米副大統領は、中国の習近平・国家主席との会談で、尖閣諸島を含む東シナ海上空に中国が設けた防空識別圏について「深い懸念」を表明したとされる。一方で、米国は識別圏を通過する民間航空会社には中国への飛行計画提出を促した。米国の意図はどこにある。

渡部 恒雄(わたなべ・つねお)氏
東京財団ディレクター(政策研究)兼上席研究員。1963年11月生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師に。その後、米国留学。ニューヨークのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチで政治学修士課程修了。1995年に米CSIS(戦略国際問題研究所)入所。日本の政党政治と外交政策、アジアの安全保障、日米関係を分析。2005年から三井物産戦略研究所主任研究員などを経て2009年から現職。渡部恒三・元衆院副議長の長男。

渡部:それは米国の真意に関わる話ではない。日本とは行政と民間会社の関係が異なり、特に航空会社の政治力は強い。国務省が民間航空会社に飛行計画提出を促したのは、万が一にでも民間機が撃墜されるような事態の芽を摘んでおこうという現実的な計算があるからだろう。米国は訴訟の国であり、そんなことが起きれば政府は大変な訴訟を抱えることになる。

 一方、国防総省は、中国による11月23日の防空識別圏設定直後、戦略爆撃機B52を2機飛ばし、圏内を通過させたが、これはまさに「黙認しない」という意思の表れだ。

米国は日中の対立に積極的に関わる気があるのか。

渡部:日米安全保障条約があり、中国の拡張政策の先には米国との対決がある以上、日中紛争がおこれば米国は否応なしに関わらざるを得ない。米国は紛争が起これば巻き込まれることを十分に認識しているからこそ、紛争を未然に防ぐために中国に対して強く出たのだ。

 一方で日本に対しても、その前に(安倍晋三首相の)靖国神社参拝に釘を刺している。米国にとっての日中問題でのゴールは「紛争を未然に防ぐこと」=「紛争に巻き込まれない」ことだ。

中国の「既成事実作り」に乗らない

バイデン副大統領の訪中直前、スーザン・ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)は「(中国との)新たな大国関係を機能させようとしている」と述べている。一方で習国家主席は、「新たな形の大国関係のために米国と協力する用意がある」と発言した。新たな関係とは何か。

渡部:まず、ライス補佐官の発言は、今のオバマ政権全体の意志を代表したものではない。彼女は必ずしもアジアに詳しくはない。むしろ、米国は今回のことで、中国にあまり宥和的だとかえって危ないと感じたのではないか。突き放そうとも思ってはいないが、米国が中国寄りだと思わせると今後も何をしていくか分からない怖さを感じてもおかしくない。

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「米国は日本を支援する」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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